ホンダが開発中のハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」がグッドデザイン金賞を受賞

ホンダが研究開発中のハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」が、2022年度グッドデザイン賞のグッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)を受賞するとともに、グッドデザイン大賞候補のファイナリストに選出されました。

着座型で両手が自由に使えるパーソナルモビリティ

 ホンダ「UNI-ONE(ユニワン)」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2022年度グッドデザイン賞のグッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)を受賞するとともに、グッドデザイン大賞候補のファイナリストに選出されました。

グッドデザイン金賞を受賞したホンダが開発中のハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」
グッドデザイン金賞を受賞したホンダが開発中のハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」

 ユニワンはホンダが研究開発中のハンズフリーパーソナルモビリティ。着座型で両手が自由に使えるパーソナルモビリティとして、仕事やアミューズメント、レジャーなどへの活用を目指し開発されています。

 座面を上下させることができるため、立っている人に接する際には座面を上昇させ、着座している人や子どもと接する際には座面を下降させることで、まわりの人と目線を合わせて仕事をしたり、移動したりすることができます。
 
 そんなユニワンは、ロボティクス研究から生まれたバランス制御技術と、前後・左右・斜めの360度自由に移動できるホンダ独自の車輪機構「Honda Omni Traction Drive System(オムニ トラクション ドライブ システム)」が採用されており、座面上昇時には身体を傾けて体重移動をするだけで、歩行するような感覚で移動することが可能。座面下降時には、ジョイスティックによる操作で移動します。

 なお、今回ユニワンが選出されたグッドデザイン賞は1957年に始まり、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰するものです。

 2022年度グッドデザイン賞の審査において、ユニワンは以下のように評価され、グッドデザイン金賞に選出されました。

 運転操作のために両手を使わない、バランス制御技術で意のままに前に進む、免許も練習もいらないという概念は、モビリティそのもの、大袈裟にいえば人類の移動の概念を大きく更新するかもしれない。

 車椅子が必要だった障がい者にとっては、両手が空くことによる自由、機体が上がり目線が高くなることで、大きな解放感と新しい生活を提供する。健常の利用者にとっては、広い施設で疲れなく移動することができる。ホンダの長年にわたる、2輪やロボティックスの開発技術を最大限に活かして、形容できない新しい乗り心地で、前後左右に自在に動き、自分の体が拡張したかのような、移動の本質的な楽しさを実現している。

 どこにいても馴染む威圧感のないデザインで、乗る人にも、一緒に歩く人にとっても、違和感やストレスがない存在感を作っている。この製品の普及は、社会の仕組みと風景も変える可能性をも提示している、極めてインパクトの高い、挑戦的な発明、開発、デザインである。

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 ユニワンは2022年10月から三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットパークにて実証実験が開始されています。同実証実験では、実際に来場者やテーマパーク運営者が利用することで、必要な機能と改善項目を抽出し、今後の開発に反映していく方針です。

 また、今回ファイナリストに選出されたグッドデザイン大賞については、2022年11月1日に発表されます。

【画像】グッドデザイン賞金賞と大賞候補のファイナリストに選出されたホンダ「UNI-ONE(ユニワン)」を画像で見る

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