自転車もリユースの時代 個人間で譲渡する際は要注意! 知っておくべきふたつの準備

あまり知られていませんが、自転車の譲渡には、必ずやっておくべき準備がふたつあります。余計なトラブルに巻き込まれないために覚えておきましょう。

必要なのは「譲渡証明書」と「防犯登録の抹消」

 自転車は化石燃料を使わない環境に優しい乗り物ですが、これまでは使い捨てにされることも少なくありませんでした。しかし、サステナブルな社会が求められる現在において、自転車についても「リユース(再使用)」という選択肢が生まれてきています。

自転車を譲渡する際は「自転車譲渡証明書」の作成を
自転車を譲渡する際は「自転車譲渡証明書」の作成を

 大手の自転車販売店でも、使わなくなった自転車の買取&再販が行なわれており、今後もこの流れは大きくなっていくと予想されます。

 ただ、リユース自転車を手に入れたり、個人間で譲渡する場合は要注意です。やるべき手続きを怠ると、後々トラブルに巻き込まれる可能性もあります。自転車販売店など専門店での売買は問題無いと思いますが、個人間やフリマアプリなどで自転車を譲渡する際は気をつけましょう。

 自転車の譲渡を行なう場合、具体的にはふたつの準備が必要です。まずは「譲渡証明書」の作成です。自転車の譲渡自体は「譲り渡す方」と「譲り受ける方」で合意ができていれば、それだけで成立します。

 クルマやバイクのように運輸支局などに出向いて書類などを提出する必要はありませんが、そうなると自転車の所有者が不明確になってしまうので、「私がこの人に自転車を譲りました」という事を記載した書面が必要になります。

 譲渡証明書に決まった書式はなく、手書きでもかまいません。譲渡証明書と明記した紙に、譲渡人の名前・住所・電話番号を記入して押印し、防犯登録番号や車体番号、色やサイズなど、自転車の情報を記載します。そして「私は、○○さんに自転車を譲渡したことを証明いたします」といった一文を添えます。この書面を受け取った譲受人(新しい所有者)が、自身の名前・住所・電話番号などを記入すれば、譲渡証明書の完成です。

 譲渡証明書については各都道府県の防犯協会のホームページなどでフォーマットが掲載されているので、そちらを活用すると良いでしょう。

 そしてもうひとつの必要な準備が「防犯登録の抹消」です。

 防犯登録はそれぞれの自転車が固有で持っている車体番号に紐づいているので、1台の自転車で二重に防犯登録することはできません。そのため、登録情報の抹消手続きが必要になります。

自転車を譲渡する際は「防犯登録の抹消」も忘れずに
自転車を譲渡する際は「防犯登録の抹消」も忘れずに

 防犯登録は個人情報ともつながっているので、原則として登録した本人しか抹消手続きが行なえません。他人名義の防犯登録データを抹消するには、本人の委任状が必要になります。

「防犯登録の抹消」は、自転車防犯登録取扱所になっている自転車販売店で行なうことができます。交番や警察署の窓口で手続きすることもできますが、少し手間がかかるので、自転車販売店で行なうことをオススメします。

 手続き自体は身分証明書を提示して、名前・住所・電話番号と自転車の情報を記入するだけですが、注意しなければいけないのが、記入の際には登録した時と同じ情報を書く必要があるという事です。

 防犯登録の控えが手元にある場合は書き写すだけですが、控えを紛失してしまった場合はなんとか思い出すほかありません。譲渡に限った話ではなく、盗難被害に遭い、警察へ「被害届」を出す際にも必要になるので、防犯登録の控えはくれぐれも無くさないよう注意しましょう。

 また、自転車の防犯登録については各都道府県で管理しているので、登録とは異なる都道府県では抹消の手続きができない場合もあります。引っ越しした先で自転車の譲渡を行なう可能性がある場合は、事前に抹消手続きをしていた方が安心です。

 以上、ふたつの準備によって、自転車の譲渡はとてもクリアな状態で行なうことができます。新しい所有者は、譲り受けた自転車と「譲渡証明書」を自転車販売店に持ち込むことで新たに防犯登録ができ、晴れて正式な所有者と認められます。

 少し面倒な準備だと思うかもしれませんが、これらを怠った場合、余計なトラブルに巻き込まれる可能性があります。

 たとえば、前の所有者の防犯登録データが残った自転車を使用している時に職務質問などを受けた場合、自分の自転車であることを証明できずに盗難を疑われ、警察から事情聴取を受ける事態になってしまいます。

 そして譲渡人にもリスクがあります。譲った自転車の盗難や、犯罪などで使われた場合、もう使っていないにもかかわらずその自転車の所有者とみなされるので、警察から事情を聞かれることになります。

 実際、フリマアプリなどを利用した自転車の譲渡で、このふたつの準備がされていないためにトラブルが増えているようです。リユース自転車を手に入れる時は必ず「譲渡証明書」も一緒に用意され、「防犯登録の抹消」が済んでいることを確認しましょう。

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