名前を知ってる? 出前でよく見る屋根付き三輪バイク
出前などの配達サービスで採用されている屋根付き三輪の箱型バイクをご紹介します。
出前で使われがちな屋根付き三輪バイクの車種は?
出前などデリバリー用バイクといえば、三輪の箱型バイクをイメージする人は多いと思います。
一体、どのような車種が採用されているのでしょうか。

出前で多く利用されている三輪バイクは、ウインドスクリーンが特徴的なホンダ「ジャイロキャノピー」です。発売前から宅配ピザが流行っていたこともあり、機能性や燃費の良さも相まって、現在でもデリバリー用バイクとして日々活躍しています。
そんなジャイロシリーズの歴史は長く、1982年にホンダから「ジャイロX」というスリーターと呼ばれる3輪バイクが登場したことから始まります。その後1985年に「ジャイロUP」、1990年に「ジャイロキャノピー」が登場し、40年が経ちますが今なお根強い人気を誇っています。
そんなジャイロキャノピーは、スイング機構による後輪浮きの抑制や曲がる時に生まれる外輪と内輪の回転差を調整する装備などによって、三輪バイクならではの安定性に走行時やコーナリング時の走行安定性がプラスされた扱いやすさが魅力。見た目が特徴的な大型ルーフは、雨天時でも走行の快適性を高めてくれます。
さらに、車幅ギリギリまで幅広く取られた高さのあるスクリーンは、運転時の視界を狭めることなく、広範囲を見渡すことが可能。加えて電動式ウインドスクリーン・ウォッシャーとワイパーが標準装備されているため、雨天時に走行する際も、視界をクリアにキープしてくれます。

一般的なバイクとは違う特徴としては、ハンドルの中央下側にはクルマでいうサイドブレーキにあたる、パーキングロックレバーが装備されていること。通常、バイクを停車する際は、センターまたはサイドスタンドを出しますが、ジャイロキャノピーの場合はその必要がなく、片手で掛けられるレバーを使用することで、小まめな駐車のストレスを減らすことが可能です。
また、見た目は三輪バイクなのでボリュームがありますが、ジャイロキャノピーは第一種原動機付自転車の区分。そのため重量税がかからない点も、コストパフォーマンスの良さに貢献しています。
さらに、三輪という安定性から転倒の危険性が低く、原付免許さえあれば誰でも運転可能であることに加え、大型ルーフのおかげで雨天時も走行がしやすく、たくさんの荷物を運べるという点も、一般的なバイクとは一線を画しています。これらの特長から、ジャイロキャノピーはデリバリー用バイクとして世の中に浸透しているというわけです。
ちなみに、2021年には「ジャイロキャノピーe:」という電動バイクも登場。電動バイクも徐々に世の中に浸透しつつあるので、これから電動タイプを見かける機会も増えるかもしれません。
いったいなぜ?スーパーカブがデリバリーに使われなくなった理由
現在でも、郵便物の配達などではホンダ「スーパーカブ」が活躍していますが、出前に関してはジャイロキャノピーが優勢です。
しかし、かつてはスーパーカブが配達バイクの主流モデルでした。オカモチを持って運転することを想定し、片手運転を前提として設計されたというほど、スーパーカブは出前用バイクとして活躍していたのです。

実際に取り付け用出前機というカスタムパーツも製造されており、スーパーカブのサイドや荷台部分に取り付けて、出前の配達がおこなわれていました。
しかし現在ではオカモチはもちろん、片手運転や過積載となるような無理な荷運びは危険運転に該当する可能性があり、法規制もおこなわれています。また、ジャイロキャノピーの大型ワゴンに比べると、出前機では運べる総量が少ないというのも事実。
1985年頃からファストフードショップのデリバリーサービスなどが徐々に増えてきたことで、雨天時でも運転しやすい上に安定性が高く、一度にデリバリーできる量の多いジャイロキャノピーが、配達用バイクとしてスーパーカブの人気を凌駕したことは、自然な流れだといえそうです。










