原付1種と2種では、まるでベツモノ!? ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.181~

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、原付1種と2種の違いは、クルマで言うところの軽乗用車と小型乗用車に似ていると言います。どういうことなのでしょうか?

同じ原付2台でも、排気量が違えば乗り味はベツモノ

 僕(筆者:木下隆之)が以前から所有するホンダ「モンキー50」では飽きたらず、現行モデルの「ダックス125」を購入すると、門外漢は首を傾げる。モンキー50は原付1種でダックス125は原付2種。同じ「原付」でも排気量に差があるから、走りも異なる。

2022年7月より発売が開始された、ホンダ「ダックス125」に乗る筆者(木下隆之)
2022年7月より発売が開始された、ホンダ「ダックス125」に乗る筆者(木下隆之)

 モンキー50は、曲芸師が玉乗りをするような感覚で、バイクを転がすような気分なのに対して、ダックス125は、いわゆるバイクのライディング感覚にひたれる。所有してみるとその差は明らかであり、別世界の乗りものなのだ。だが友達は、こう言って呆れる。

「原チャリ2台所有って、意味あるの?」

 いやはや、確かにモンキー50と大きな排気量のスーパースポーツバイクならばまったく別物だが、どちらもホンダの伝統的ファンバイクだから、2台所有は不自然に見えるのだろう。

 ところが、先日ジムニーの乗り比べ試乗をしてハタと気がついた。僕の2台は、まるでジムニーとジムニー・シエラの関係性に似ているのではないか、と。

 ジムニーとジムニー・シエラは、ともにスズキが世界に誇るクロスカントリーモデルであり、無骨な梯子型ラダーフレームで構成される。そのプラットフォームはまったく共通だ。

 だが、ジムニーは直列3気筒660ccターボを搭載する軽カー(軽乗用車)なのに対して、ジムニー・シエラは直列4気筒1500ccエンジンを積む。法規的には小型自動車(小型乗用車)である。

 ジムニーの生命線は軽カーであることだから、ボディサイズもギリギリ軽カー枠に留めている。だがジムニー・シエラには自由度があるから、ド派手なオーバーフェンダーが張り出している。ボディは共通しているから室内の余裕もラゲッジスペースの容量も同じなのに、一方は経済的な軽カーであり、一方は小型自動車だ……門外漢に言わせれば「それって意味ある?」であろう。

 それでも、オフローダーにとっては大きな違いなのである。ジムニーのオフロード性能は侮れない。軽カーだと甘く見ると怪我をする。コンパクトで軽量な分だけ、荒地の踏破性に優れている。股ぐらで抱え込んだロデオのようでもある。

 一方のジムニー・シエラは、どこかツアラー的な落ち着きがある。つまりは、モンキー50とダックス125の違いであり、ルックスは似ていても、乗り味は異なるのだ(モンキー125であればなおさら)。

 もっとも、ジムニーとジムニー・シエラの2台所有って聞いたことがないから、やはりモンキー50とダックス125を所有するという僕の選択は奇妙なのかもしれない……。

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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