【MotoGP第3戦アメリカズGP】9番手走行中にクラッシュ 中上選手リタイアに終わる
MotoGP第3戦アメリカズGPが、2023年4月14日から16日にかけてサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行なわれました。MotoGPクラスに参戦する唯一の日本人ライダー、中上貴晶選手(#30/ホンダ)は、決勝レースを転倒リタイアで終えています。このレースではチームメイトのアレックス・リンス選手(#42/ホンダ)が優勝を飾り、ホンダの中で明暗が分かれる結果となりました。
チームメイトのリンス選手が移籍後初優勝、中上選手は転倒リタイア
MotoGP第3戦アメリカズGPの舞台は、テキサス州オースティンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズです。アメリカズGP初日の金曜日は空に重たい雲が広がり、土曜日には濡れた個所が残る中でのフリープラクティスとなるなど不安定なコンディションとなりましたが、幸いにもスプリントレースと決勝レースはドライコンディションで行なわれました。

中上貴晶選手(#30/ホンダ)は前戦アルゼンチンGPで、マシンのスクリーンによる視界不良が影響して思うようなレースができずに終わったものの、Q2へのダイレクト進出を果たすなど、開幕戦からの前進を見せていました。
ただ、アメリカズGPでは全体として難しい週末となった、と言っていいでしょう。予選では17番手。6列目という後方からのスタートとなり、10周で行なわれたスプリントレースは13位、決勝レースは転倒リタイア。9番手を走行中だった12周目、1コーナーでのクラッシュでした。

決勝レースでは中上選手のみならず、多くのライダーが転倒を喫しており、全22人中、ゴールしたのは13人というサバイバルレースでもありました。また、ホンダ勢としても中上選手を含めた3人のライダーが転倒し、リタイアでレースを終えています。
「細かいトラブルを抱えてそれが原因で転倒してしまいました。9番手を走行していてシングルフィニッシュができると思ったんですが、転倒してしまったのでもったいないレースになってしまった。ただ、ベストは尽くしました。次戦、得意のヘレスでしっかり巻き返せればと思います」
中上選手はMotoGP.comのインタビューに対し、そうレースを振り返っています。

こうしたホンダ勢の状況の中で、アレックス・リンス選手(#42/ホンダ)はただ1人、金曜日から好調で、その流れは決勝レースで最高の結果を生みました。
リンス選手はレース序盤から2022年チャンピオンであるフランチェスコ・バニャイア選手(ドゥカティ)に次ぐ2番手を走行し、8周目にバニャイア選手が転倒してからはトップを独走。2023年にホンダに移籍したリンス選手にとって移籍後初となる優勝を果たしたのです。ホンダにとっては2021年エミリア・ロマーニャGP以来となる、1年半ぶりの勝利でした。

中上選手はリンス選手の優勝に「チームとチームメイトのリンスに心からおめでとうと言いたいです。彼は金曜日から戦闘力が高かったし、優勝にふさわしいと思います。チーム(LCRチーム)としても、100回目の表彰台獲得ができて、チームの一員としてすごく嬉しい1日になりました」と、チームメイトを称えていました。リンス選手の優勝は、苦しい戦いが続くホンダ全体にとっての光明となるのでしょうか。
第4戦スペインGPは、4月28日から30日にかけて、ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開催されます。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。







