注意点はある? バイク用のETC車載器の選び方
バイクで高速道路を利用する際に、必要不可欠となっているETC。以前のように料金所で現金を支払う手間から開放された事はとても画期的で、最近ではETC2.0へと進化して、メリットも増えています。しかしバイクには専用のETCでないとダメなど、注意点も多数存在。そこで今回は、バイク用ETCならではの注意点をご紹介します。
バイク用ETCの車載器は2タイプ
バイクでの高速道路利用を一気に便利なものにしてくれるETC。料金所でバイクを止め、グローブを脱いで財布を出すというような手間から解放されるだけでなく、最近ではETC2.0へと進化して、メリットも増えています。
そんなバイク用ETCを使用する際の注意点をまとめてみました。

バイク用ETC車載器は、クルマ用と同じく一体型と分離型の2タイプがあり、本体にアンテナが含まれているかいないかがその違いです。また、クルマ用をバイクに装着することは許可されておらず、個々の情報を入れ込むセットアップもクルマ用にバイクのデータを入れることはできません。
さらにバイク用ETC車載器は中途半端に取り付けてしまうとゲートが開かないなどのトラブルに繋がりやすいことから、DIYでの取り付けはできません。そのためクルマ用はセットアップだけしたものをネットなどで購入できますが、バイク用の場合はディーラーやバイクショップなどの取扱店で取り付けてもらうしかありません。
なお、バイク用は構造的にも雨風に晒される前提で作られている為、防水性や耐振動性能にも配慮されています。
最新規格のETC2.0とは?
ETCといえば、専用のカードを挿入するだけで、高速道路の利用料金を停車することなく支払える便利なシステムというのが基本の用途ですが、そのシステム自体も進化していて、現在はETC2.0というのが最新規格となっています。
その進化ポイントは、ETC2.0は渋滞情報や安全運転サポート、災害情報などが得られるなど、双方向でのデータ通信を行なえる事が特徴。とはいえ肝心の情報表示には対応するカーナビが必要になるので、バイクにはほぼ関係ないと言っていいでしょう。

ただ、2030年頃にはETC2.0の新セキュリティに対応しているものしか使えなくなるとされているので、情報が見られなくてもETC2.0対応の車載器を付ける必要が出てくる可能性は高まっています。
また、使用する電波の規格が変わり、2022年12月1日以降は旧スプリアス規格から新スプリアス規格(現在の無線設備規則に合致するもの)に変更するとされていましたが、国土交通省の発表では、移行期限が「当分の間」に改正されていて、現在猶予されている状態。
もちろん移行期限が再度決まれば旧規格の車載器は使用できなくなり、使用すると違法になります。
車載器を選ぶ際の注意点とは?
一体型と分離型については、基本的には好みでの選択となりますが、バイクの場合は取り付けスペースに限りがあるので、まずは愛車の取り付けスペースを確認してから選ぶようにしましょう。

一体型は、ハンドルやメーターまわりに取り付けるので、取り付け場所に困ることはありませんが、見た目がよくなかったり、盗難やいたずらなどへの危険性も高まります。一方、分離型は本体をシート下などに収め、アンテナ部分だけをハンドル周辺に取り付けるスタイル。見た目にもスマートで盗難やいたずらをされにくいメリットがあります。
しかし、車種によっては車載器すら取り付ける場所がなかったり、ETCカードを抜き差しするためにシートを外す必要があるなどのデメリットも存在するので注意しましょう。
さらにバイク用ETC車載器はメーカー、そして発売機種も少ないことから価格は高めな上に、自身で装着することはできないので、工賃もかかります。
ETC車載器を選ぶ際は、スペースや見た目も含めてよく吟味する事が重要です。