サーキットユーザーの中古タイヤを街乗りユーザーが履くSDGsシステムが成立!?台湾のサーキット事情とは?レーシングライダーの濱原颯道の台湾ライフ

国内外で活躍するモータースポーツ総合エンターテイナーの濱原颯道選手が台湾に上陸!台湾のサーキット事情を教えてくれました。

台湾のバイクレースは400㏄が最大カテゴリ

 こんにちは!そーどーです。

 今回は台湾のサーキット走行などの話をしていけたらなと思っています!

台湾で仲間とサーキットライフを楽しむ濱原颯道選手
台湾で仲間とサーキットライフを楽しむ濱原颯道選手

 まず台湾といえば、スクーターレースがとても盛んです。

 ライセンス制度が設けられていて、確かA.B.C.Dとかだった気がします。飛び級などは出来なくて、Cクラスで勝ったら強制的にBに上げられたりします。なので、必然と速い人たちが増えていきます。

 Aクラスになると各メーカーのファクトリースペックとなるスクーターがいます。そして上位陣はプロライダー。レース関係の事だけで家庭を持ち、暮らしています。

 今、1番強いメーカーはSYMらしく、125ccベースのボアアップで32馬力ほど出ているそうです。

 僕も乗ってみましたが、「これ欲しい」と思いました(笑)

僕が乗ったAクラスのスクーター。しかもチャンピオンマシン。お金のかかり方がすごい。
僕が乗ったAクラスのスクーター。しかもチャンピオンマシン。お金のかかり方がすごい。

 ですがここ3年くらいで、ミッション車の人気も急上昇しているみたいです。

 これまでは、ライセンスを取りに来る人の割合がスクーター9割に対してミッション車1割だったのが、ここ最近は半分ずつくらいになっているそう。と言うこともあって、スクーターからミッション車にジョブチェンジや掛け持ちしている選手も増えて来ています。

 ちなみにこちらでは150cc、250cc、300cc、400ccがメインで、各クラスともストックとオープン(改造範囲が広い)の2クラスで構成されています。そのため、台湾国内で1番大きな排気量のレースは400cc。オープンクラスは400ccで60馬力ほどあり、かなり改造範囲が広いため台湾のJSB1000クラス的な位置付けです。

 僕は今回、台湾で400㏄のストッククラスのレースに参戦。こちらもレベルは高いです。

 バイクはカワサキ「Ninja400」で、こちらではたくさん走っています!45馬力ほどのバイクなので僕からしたらミニバイクですが、台湾の選手にとっては大きいスーパースポーツという感覚。改造範囲がとても狭く、フレームの補強なども禁止されているので、大柄な僕が乗ると結構やばい動きをします。

バイク用装備にお金を惜しまないのが台湾流!?

 台湾では、ピレリタイヤを履いているバイクがほとんどで、ごく稀にダンロップと中国のGP901というメーカーのタイヤを履いている方がいます。

 ちなみに街中を走っているバイクを見ても、ピレリの装着率がとても高いです。スーパーコルサと言うサーキット向けの溝付きタイヤを履いている人がたくさんいるので、「こんなタイヤ履いて、あなたは峠を凄く攻めるのか?」と聞くと、「みんなレースで使ったタイヤを中古で販売するらしく、それを買っている」と言っていました。

 確かにサーキットで使ったものであればタイヤのセンター部分が余っているので、街中のユーザーからしたら安く買えて有難いですよね!

これが台湾国内で1番大きいバイク。僕が乗ると…(笑)
これが台湾国内で1番大きいバイク。僕が乗ると…(笑)

 また、台湾では家からつなぎを着て、自走でサーキットに来て走行して帰ると言う人が非常に多いです。

 日本でもたまに見かけますが、最近のハイグリップタイヤはしっかりとタイヤウォーマーを巻かないと性能を発揮できないので、冬などの路面温度が低い時期は自走不可能。しかし、そこは台湾で、1月でも普通に暖かいのでサーキット走る人たちでもタイヤウォーマーが無くても平気なので、自走組がたくさんいます。

 そしてびっくりだったのが、日本製のヘルメットを被っている人がたくさんいる事。こっちで買うと、ひとつ10万円するのにです。それでも「日本の物は最高だ」と言ってくれ、皆さん買っています。革ツナギもKUSHITANIや他の日本メーカーの物をよく見かけます。

 オーダーで作る方が多く、価格は55万円から60万円。日本より給料が安いのに、その辺りをケチらないで購入してくれているというのは、日本人として誇らしかったです。

 台湾に来ているので何を書いたらいいのかわからないですが、次は実際に僕が出たレースの事を書こうかなと思っています!

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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Writer: 濱原颯道(プロライダー)

全日本ロードレースでは国内2位、全日本スーパーモトでは国内3位の経験があり、他にもオフロードやストリートまでバイクならなんでも好きな男。普段は個人レッスンにマシンセットアップ、テストライダーなどと色々な活動をしている。バイクに関することならビギナーから国際ライダーまで、多くの人から相談を受けたりもしている。

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