【MotoGP第6戦イタリアGP】ホンダ勢で唯一完走の中上貴晶選手、苦しいレースを13位でゴール
MotoGP第6戦イタリアGPが、6月9日から11日にかけてイタリアのムジェロ・サーキットで行なわれました。MotoGPクラスにフル参戦する唯一の日本人ライダー、中上貴晶選手(ホンダ)は決勝レースを13位でゴール。ホンダ勢としてはただ1人の完走となりました。
苦戦が続くホンダ勢、またしても完走は中上選手のみ
中上貴晶選手(#30/ホンダ)は、いや、ホンダ勢は2023年シーズンのMotoGPにおいて、ここまで厳しい戦いを強いられています。第5戦フランスGPから約ひと月のブレイクののち行なわれたイタリアGPもまた、難しいレースウイークとなりました。

初日、中上選手は総合18番手で終えます。午後のプラクティス2では、バイクに施した変更がうまくいかず、さらにタイム更新を目指してアタックしていた終盤には激しい転倒を喫してしまい、プラクティス1のタイムを更新できなかったのです。
土曜日も厳しい状況は続き、Q1から挑んだ予選では6番手でQ2に進出できず、予選順位としては16番手。レースで後方からのスタートを余儀なくされます。レースの結果としては、11周のスプリントレースを17位、日曜日の決勝レースを13位でゴールしました。

日曜日の決勝レース後、中上選手は「とても難しいレースでした」と、振り返りました。
「(23周の)レースディスタンスはとても難しいとわかっていました。ペースをキープして予選みたいに攻めることも難しい、とね。でも、攻めることが必要だったんです」
「残念ながら、僕たちは今週末、フロントのフィーリングを得ることができませんでした。通常、スピードに乗せていく高速コーナーは僕たちが強いところなのですが、どういうわけかそのエリアで苦しんでいました」
「ブレーキングエリアだけが良かったのですが、トラクションエリアではレース中、かなりスピンしていました。とても厳しい状況でした。ペースはあまり良くなかったですし、バイクのフィーリングに関しても、まだ改善しなければなりません。簡単に転倒してしまいそうだったんです」

苦しい週末を過ごしたホンダのライダーは、中上選手だけではありませんでした。ファクトリーチームのジョアン・ミル選手はプラクティス2の転倒により、右手小指を負傷。中上選手のチームメイト、アレックス・リンスはスプリントレースでクラッシュし、右足を骨折。ともに、以降のセッション、レースを欠場しています。
また、エースライダーのマルク・マルケス選手は決勝レースを転倒リタイアで終えました。ホンダ全体の転倒の多さが、ホンダの苦しい戦いを物語っています。

こうした中で、中上選手はホンダ勢ではただ1人、第6戦まで欠場することなく参戦を続けており、また、今大会の決勝レースでは完走した唯一のホンダライダーとなりました。
次戦、第7戦ドイツGPは、6月16日から18日にかけて、ドイツのザクセンリンクで行なわれます。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。





