全然「らしく」ない? この夏OPEN新大型コースター「ZOKKON」のネーミング ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.202~

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、富士急ハイランドでこの夏OPENした大型コースター「ZOKKON」のネーミングが「これまでらしくない」と言います。どういうことなのでしょうか?

またがって滑走する爽快感は、きっと「MAX」だろう

「ええんじゃないか」、「テンテコマイ」、「鉄骨番長」、「トンデミーナ」……これが何の名称がわかる人は相当な遊園地マニアと推察します。「ド・ドドンパ」、「FUJIYAMA」、「高飛車」……これならいかがでしょう?

富士急ハイランドの新大型コースター「ZOKKON(ぞっこん)」(2023年7月20日オープン)
富士急ハイランドの新大型コースター「ZOKKON(ぞっこん)」(2023年7月20日オープン)

 関東近郊にお住まいの方でないと、なかなか馴染みはないかもしれません。これらは富士急行が山梨県に経営する遊園地、「富士急ハイランド」の絶叫系アトラクションの名称なのです。

「ええじゃないか」は世界一の回転を誇るコースターです。「テンテコマイ」は高さ32mで高速回転するのが特徴です。「鉄骨番長」は高さ50mで足をブラブラさせる空中ブランコの名前です。

 長さ25mのアームの先がぐるぐると回転し、その先に座るのが「トンデミーナ」。発射1.56秒で時速180キロに達する超絶加速が特徴の「ド・ドドンパ」。高所恐怖症は絶対にダメだと思われるのが、高度70mから急降下の「FUJIYAMA」。そしてこれが最も怖いかもしれません。「高飛車」は最大斜度121度の最強コースターです。

 富士急ハイランドは関東の絶叫系アトラクションのメッカであり、ふざけた名前でも有名なのです。

 ほかにも、高さ30mから池にジャッパーンとダイブする「クール・ジャッパーン」。ボートで激流を下る「ナガシマスカ」……名称で内容を想像させながら、クスッと笑いを誘うのも富士急ハイランドの戦略ですね。

 そんな富士急ハイランドに新しく加わった絶叫系アトラクションが「ZOKKON(ぞっこん)」です。大型バイクにまたがるようにしてハンドルバーを握り、その姿勢でレールの上を高速滑走するのです。バイク版のジェットコースですね。

 駆動力はリニアモーターを利用しているようで、つまり、高い出発点から落下するその慣性だけで滑走するのではなく、途中で4度も再加速するそうです。最大加速3.1Gに達するとか……。

 これまでのジェットコースターは囲われているカートのような形でしたが、「ZOKKON」はバイク型で体がむき出しです。それによって爽快感が得られると同時に、恐怖感も強いようです。まさにバイクの感覚です。

 体験するには、ポケットの中身やアクセサリーやメガネ等をロッカーに預けなければならないそうですから、複雑なGが襲ってくるのでしょう。

 ところで、その名称が「ZOKKON」である理由が不明です。一度味わえば病みつきだから「ぞっこん」なでしょうか。その点ではバイクと同じですが、富士急ハイランドの流儀であるふざけた名前ではありませんね。

 是非とも僕(筆者:木下隆之)の本コラムのタイトルである「またがっちゃいました」として欲しかったところです。

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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