かつて父がサーキットを駆った第一回日本ロードレース選手権参戦マシンを復活! 「ノスタルジック2デイズ」のマニアなバイクをチェックしてみました!!
父の愛機を復元させようと決意!
キッカケは5年ほど前。2022年に鈴鹿サーキットが開場60年周年を迎えることを佳功さんが知り、かつての父の愛機を復元させようと決意したことからはじまりました。
「父親が生前に手放してしまっていたんです。売った先を知っていたので、頼み込んで買い戻させてもらいました。自分も歳を重ねてきたので『そろそろ売ってもらえませんか』って(笑)」

こうして買い戻したCR93は、きちんと保管されていたものの、経年劣化もあって傷みが激しく、ボロボロの不動車であったそう。そこで、メーカーの旧車コレクションも手がける名工に依頼しました。
「当時のレーシングパーツはどんどん入手が難しくなってきますから、パーツがなくなってしまったら、もうどうにもならない。今復活させなければ、将来的に走らせることができなくなってしまう可能性もあります。やはりお金はかかりましたが、歴史的な価値があるからって家族を説得しました」
約3年がかりのプロジェクトで、姿かたちばかりでなく、エンジンも完全復活。無事、鈴鹿サーキットの開業60周年にデモ走行させることができました。
さまざまな人々の協力を受けて、蘇った父のかつての愛機CR93。プロジェクトを通して新たに人と人との縁が繋がり、旧車愛好家の仲間が増えていく中で、佳功さんは日本のモーターカルチャーをどう残していくかを考えるようになったといいます。
「頑張って復活させましたが、墓場まで持っていくわけにいかないので、どうやって次の世代へ残していくかがこれからの課題です」
近年、Z世代に再評価されている昭和文化。もちろんクルマ、バイク業界にもその影響はあり、今回のイベントにも昭和世代ばかりじゃなく、若い世代の人々も来場。展示されているCR93や資料に興味が集まりました。
ちなみに物販ブースではミニチュアモデルメーカーの「エブロ」が出展。偶然にもベンリィレーシングCR93のミニチュアモデルが展示販売されており、実車両も見ることができるとさらに注目を集めていました。

今回展示されたCR93レーサーは、5月12日に富士スピードウエイのマルチパーパスドライビングコースで開催されるタイムトライアル形式の「ノスタルジック2&4TT」で走らせる予定だそう。実際に走る姿やエンジン音を体感できるチャンスです。
日本のモーターカルチャーがどのように発展し、次の世代にどう受け継いでいくのか…。現代に蘇った60年前のレースマシンを眺めながら、過去と未来に思いを馳せるのもいいかもしれません。
■1962年式 HONDA CR93 BENLY RACING(公道仕様)
全長×全幅×全高:1,960 ×600×915mm
軸距:1,275mm
車両重量:127kg
エンジンタイプ:空冷4ストローク8バルブDOHC並列2気筒
総排気量:124cc
内径×行程:43×43mm
圧縮比:10.2:1
最高出力:16.5PS/11,500rpm
最大トルク:1.05kgf・m/10,700rpm
タイヤ:前 2.50-18、後 2.75-18
変速方式:リターン式5段変速
懸架方式:前 テレスコピック式、後 スイングアーム式
当時販売価格:30万円









