「なんとしても結果を残したかった……」 EWC第3戦となる「鈴鹿8耐」決勝の模様は? レーシングライダー石塚健のレースレポート

「FIM 世界耐久ロードレース選手権(EWC)」第3戦、鈴鹿サーキットで開催された『2026 FIM世界耐久選手権 “コカ・コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第47回大会』に参戦した、レーシングライダー石塚健選手のレポートをお届けします。

クラストップに駆け上がるも優勝争いから脱落

 皆さんこんにちは! レーシングライダーの石塚健です。

 2026年7月3~5日に三重県の鈴鹿サーキットで開催された、「FIM 世界耐久ロードレース選手権」の第3戦、「鈴鹿8時間耐久ロードレース第47回大会」に参戦したレポートをお届けしたいと思います。それでは行ってみましょう!

 迎えた決勝レース当日。日曜日は朝から雨が降り、フルウエットコンディション。ウォームアップ走行のタイミングには大粒の雨が勢いよく降り注ぎ、かなり危険なトラックコンディションになしました。

 次から次へと転倒者が現れ、チームメイトのケビン選手もコース上にできた川にタイヤを滑らせ転倒してしまいます。1周の間に何台もの転倒が発生している状況で、「セッションを中断した方がいいんじゃないか?」と思うくらいでした。

 ウォームアップ後はメカニックが再びマシンの修復を完了させ、いよいよ決勝レースへ。

「FIM 世界耐久ロードレース選手権(EWC)」第3戦となる「鈴鹿8耐」決勝に挑む石塚健選手
「FIM 世界耐久ロードレース選手権(EWC)」第3戦となる「鈴鹿8耐」決勝に挑む石塚健選手

 スタートはケビン選手が務めます。ここで好スタートを決め、これまでの悪い流れを断ち切るかのように、みるみるうちに追い上げ、クラストップに駆け上がります。そのままダブルスティントを走行し、トップを守り抜きディエゴ選手に交代します。

 ケビン選手のスティントには正直驚かさせられる程で、EWCクラスとは違ってレギュレーションの制限が厳しく、車体が限りなくイコールに違いSSTクラスでのこのパフォーマンスは、紛れもなく世界トップクラスと言えるレベル。リスペクトの気持ちと共に、プレッシャーを感じるほどの素晴らしい走りでした。

 チームの士気が上がる中、トップ争いを続けていたディエゴ選手がスティント終盤の最終コーナーでまさかの転倒。すぐにマシンはピットに戻り、修復作業が始まります。

 自分も急いでヘルメットを被り待機。およそ10分程で修復が完了してコースに出ますが、転倒の影響かシフターにトラブルが発生し、再びピットイン。

 かなりのタイムロスとなり、残念ながら優勝争いからは脱落となってしまいました。難しいコンディションが故にサバイバルレースになることが分かっていたため、何とか転倒は回避しようと話していた中で、悔しさは大きかったです。

 その後は、チームメイトのピットロード速度違反によるライドスルーペナルティの消化などありましたが、集中力を切らさないよう淡々と走り続け、クラス7位までポジションを上げ、残り40分程のところで自分が最終スティントに出ます。

 しかし程なくして雨による視界不良でセーフティーカーが介入し、そのまま最後まで視界が晴れることなくセーフティーカーランでのチェッカーとなりました。

 年に1度の「鈴鹿8耐」。ここに賭ける想いはやはり他のレースとは違ったものがあり、なんとしても結果を残したかっただけに、今回は本当に悔しいレースとなりました。

 予期せぬトラブルやハプニングがこれでもかというほど発生し、乗り越えては次の壁が立ち塞がる……。振り返ればもう少しこうできたんじゃないかと思う部分はありますが、チーム全員が最善を尽くしていた事は間違いありません。

 日本の「Kaedear Racing Team 横浜」とフランスの「RAC41 Honda」のコラボチームとしては、今回が2年目の挑戦となり、それぞれが経験を積んできた分、確実に個々のレベルは上がっていましたし、団結力、チームワークも向上していると実感できました。

 とはいえまだまだライダー、チーム共に成長していかなければ、「鈴鹿8耐」では勝てないと痛感させられたのも事実です。

 来年に向けて一層パワーアップして、次こそ目標の優勝に向けて頑張っていきたいと思います。

「鈴鹿8耐」を終えて、世界耐久選手権(EWC)シリーズのチャンピオンシップは3番手。トップとのポイント差を考えると自力でのタイトル獲得はかなり難しい状況になりましたが、ランキング2位争いが益々激化しており、9月のボルドールで決着となります。

「Dafy-Kaedear-RAC41-Honda」の挑戦は続きます。次戦も引き続き、応援をよろしくお願いいたします! 応援していただいた皆様、ありがとうございました!

 それではまた!

【画像】日仏コラボチーム2年目の挑戦!! 「鈴鹿8耐」決勝に挑む石塚健選手を画像で見る(10枚)

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Writer: 石塚健

(レーシングライダー)埼玉県出身の30歳。3歳からポケットバイクに乗り始め、ロードレースというオートバイ競技に参戦。現在は世界各国で活躍できるライダーを目指して日々、活動中。
2019年から、ヨーロッパでおこなわれる「FIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」への挑戦を開始。2025年は「FIM 世界耐久選手権」に、フランスのDafy-RAC41-Hondaより参戦し世界タイトルを目指します。自身のチームも立ち上げ「鈴鹿8耐」にも参戦! スポンサー募集中です! 応援よろしくお願いします。

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