WRCに最強の「セリカ」が参戦! ホモロゲーションモデルとして登場したトヨタ「セリカGT-FOUR RC」とは

「木下隆之のヒストリカルパレード(通称:ヒスパレ)」第9回目は、WRCグループA規定を満たすために最小の5000台を生産、戦闘能力の高いST185がWRCに参戦し、2年連続でマニュファクチャラーズタイトルとドライバーズタイトルの2冠を達成した「セリカGT-FOUR RC」を解説します。

特殊な車両が存在した理由とは?

 セリカはスペシャリティカーとして人気を博したスタイリッシュクーペなのですが、ラインナップには特殊なモデルが存在していました。その一台が「セリカGT-FOUR RC」です。

トヨタ「セリカGT-FOUR RC」(写真提供:M:CRAFT)
トヨタ「セリカGT-FOUR RC」(写真提供:M:CRAFT)

 セリカがデビューしたのは1970年。マスタングを彷彿とされるハッチバッククーペでした。スタイリッシュなデートカーでしたが、トヨタではそのセリカの競技での活躍を託しましたのです。

 その象徴的なモデルが、5代目となるST185型です。デビューは1989年ですが、戦闘力を高めるために小改良が繰り返され、1991年に登場したセリカGT-FOUR RCでその絶頂を迎えます。

「RC」とはラリーコンペティションの頭文字であることから想像するように、WRC世界ラリー選手権での勝利を得るために開発されました。三菱ランサー・エポリシューションやスバル・インプレッサと、激しく戦ったのです。

 搭載するエンジンはライバルと同様に直列4気筒2リッターターボであり、グラベル(未舗装路)での戦闘力を求めて4輪駆動方式が採用されていました。

エンジンはトヨタ伝統の3S-GTEを搭載z(写真提供:M:CRAFT)
エンジンはトヨタ伝統の3S-GTEを搭載z(写真提供:M:CRAFT)

 エンジンはトヨタ伝統の3S-GTEであり、排気側のタービンをより耐久性を求めてセラミック製からメタルに代えられています。吸気温度を下げるためのインタークーラーも、灼熱でのステージを考慮し水冷式に改められています。

 激しいステアリング操作で効きが甘くなりるパワーステアリングにも、冷却用のクーラーが組み込まれていました。市街地での使用ではまったく問題にならないパーツにもメスを入れています。実践での戦闘力を徹底的に高めていたのです。

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