テイスト・オブ・ツクバの「隊長」が2年3ヶ月ぶりに走行姿を披露 Ninja誕生40周年を記念した「NINJA 40 th FESTIVAL」開催
クラッシュから2年3ヶ月ぶりに走行姿を見せた“隊長”山根選手
ところが、2年前のレースで山根選手はクラッシュ。左手に大きな怪我をおうことになります。レースでその姿を見ることができなくなって淋しく感じていたファンは少なくありませんでした。そんな山根選手とニンジャレーサーがNINJA 40th FESTIVALで2年3ヶ月ぶりに走ることになったのです。

「前回のT.O.TでMC GEMMAの石田さんから『ニンジャで走ってもらえないですか』と打診されたんです。その頃には走れるようになっているかもしれないと思って引き受けることにしました。左手の怪我はオフロードバイクに乗れるくらいまでには回復していたけれどセパハンのレーサーでハングオンができるのか分からなかったので、まずはCBR600で様子を見てみることにしたんですよ。
そうしたら左コーナーでうまく体が支えられない。ピンク号(29号車 Ninjaレーサーのこと)は重いから更に大変でした。でも久しぶりに仲間と一緒に走れてとても楽しかった。お客さんもたくさん見てくれていて、走行後テントに来て『走る姿を見れて嬉しかった』と言ってくれた人もいました」。(山根さん)
昔から山根選手と切磋琢磨してきたゼッケン51、GPZ1000RXの松田光市選手もデモランで山根選手と一緒に走りました。松田選手はGPZ1000RXを自らチューニングして戦ってきたライダーで、山根選手を兄貴と呼んで慕い、一緒にトップ争いをしたことが何度もあります。

「久しぶりに山根さんと走って楽しかったですよ。怪我の影響で調子が良くないというわりにはキレがあった。いい走りをしていました」。(松田さん)
Ninjaレーサーを作り、アップデートを重ねてきたパワービルダー代表の針替さんはこう言います。

「オレより山根さんと一緒に走ってきた連中のほうが感慨深かったようです。山根さんの背中を追いかけていたヤツがたくさんいましたから。リハビリでオフロードバイクに乗っても、左手で支えられなくてバイクを倒してしまうくらいにしか回復していなかったんです。そんな状態の山根さんが再びサーキットを走る姿を見て、皆熱いものを感じていました」。(針替さん)

他にもニンジャでT.O.Tに参戦し、活躍しているライダーたちが多数参加するという豪華なデモランになりました。チューニングされたニンジャレーサーの共演は素晴らしい迫力があったようです。
「ハーキュリーズには最新のエンジンを搭載したバイクも走っていますけど、僕らは設計の古いエンジンでこだわってレースをしています。キャブに集合管ってやっぱり排気音が素晴らしいですよね。インジェクションにはない良さがあります」。(松田さん)
この様子を見て、誰よりも喜んでいたのは主催したMC.GEMMAの石田さんでした。
「主催した僕が一番感動していたと思います。隊長の体は本調子じゃなかったかもしれないけど男のプライド、維持、意気込みを感じました」。(石田さん)
MC GEMMAはT.O.Tにも参加していて、11月に開催されるレースに向けて鋭意準備中。山根さんはコース2000での慣熟走行を目標に怪我の回復につとめていると言います。40年経っても多くライダーの心を熱くしてしまう。Ninjaってそういうマシンなのかもしれません。
写真/POP近藤
Writer: 後藤武
クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。


































