【MotoGP第17戦オーストラリアGP】Moto2佐々木歩夢選手、チャタリングの発生で12番手走行中に悔しい転倒
MotoGP第17戦オーストラリアGPが、2024年10月18日から20日にかけて、オーストラリアのフィリップ・アイランド・サーキットで行なわれました。Moto2クラスに参戦する佐々木歩夢選手(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)は、12番手走行中に転倒リタイアとなりました。
“乗れていた”だけに、悔しい結果に課題が残る
MotoGP第17戦オーストラリアGPの週末は、ある意味でフィリップアイランドらしい天候になりました。金曜日と土曜日は断続的に雨が降り、Moto2クラスでは、金曜日午後のフリープラクティス1の後半20分ほどがスリックタイヤで走れたセッションで、完全なドライコンディションでの走行は、予選が初という状況でした。

こうした状況ではあるものの、Moto2クラスのルーキーである佐々木歩夢選手(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)は予選でQ1を突破してQ2に進出。Q2で自己ベストグリッドである14番手を獲得しました。
「もうちょっといけた気もするから悔しいですけど」と語るあたり、まだタイム的に伸びしろがあったようです。佐々木選手は得意とするフィリップ・アイランド・サーキットで、乗れていました。
天候に恵まれた日曜日の決勝レースでも気を吐き、レース中盤には12番手を走行して、さらに前のライダーに迫る勢いを見せます。しかし、レースが後半に入ってリアタイヤのグリップが落ち始めると、チャタリングが出始めたのです。
「昨日よりもさらにフィーリング良く走れていたんですけど、後半にタイヤが落ち始めたら、(コーナー進入で)リアブレーキを使うとチャタリングが出る現象が発生したんです。なので、リアブレーキを使わず、その分フロントブレーキでバイクを止める走りに切り替えました」
それでもポジションを落とすことなく12番手を走行していましたが、18周目の2コーナーで転倒を喫してリタイアとなりました。走り方を変えたことから、フロントから転ばないように、と注意を払ってはいました。しかし、旋回でのリアブレーキは佐々木選手の武器なのです。それを封じられ、いつもとは違う走り方をしなければならない状況は、佐々木選手に無理を強いていたのかもしれません。

「(いつもは)リアブレーキを使ってコーナリングでスローダウンするのですが、走り方を変えたことでそれができなくなっていました。そこにフロントタイヤも落ちてきて。コーナリングスピードが高過ぎたみたいで、フロントが切れ込んでしまいました」
「リアブレーキを使ってうまくバイクを曲げるのが僕の強みです。ここ(フィリップ・アイランド・サーキット)みたいに高速コーナーが多いと、リアブレーキの使い方で他のライダーよりもバイクを曲げられるという強みがあると思っています。だから、今回はいつもよりもポジションが良かったんです」
その強みが、タイヤが落ちたときに使えなくなってしまったのです。佐々木選手は「ポイントが獲れたと思うし、自己ベストのMoto2のレースができたと思うので、ほんとに悔しい」と無念さをあらわにしていました。
「レース中に走り方を変えるというのは、けっこう難しいことなんです。タイヤが落ちてリアブレーキが使えなくなってしまうのが、Moto2ではみんなに起こるものなのか、僕だけの問題なのか、まだわからないですけど、できればセッティングで解決したいです。フィーリングはほんとに悪くなかったんですよ。チームと確認して、残り3戦、パフォーマンスを上げていきたいですね」
次戦第18戦タイGPは、10月25日から27日にかけて、タイのチャン・インターナショナル・サーキットで行なわれます。
■Moto2クラスとは……
Moto2クラスは、トライアンフ「ストリートトリプルRS」の排気量765ccの3気筒エンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。タイヤは2024年よりピレリのワンメイクとなった。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。






