排気量で利用制限するバイク駐車場の時代錯誤 新基準原付に問われるサイズ感ってナニ?

バイク1台の駐車マスの大きさも、じつは決まっていない

 規制がなければ、バイクの車体が肥大化することを止められないという可能性は否定できませんが、不思議なことにバイク駐車場の大きさにも、決まりはありません。

 バイク駐車場の運営者もまた、規制のない駐車スペースのバイク駐車場を作って、サイズ感のある新基準原付を受け入れられないと訴えていることになります。

 国交省街路交通施設課は、同省道路局のバイク駐車場設計施工指針を参考に、長さ1.9m×幅0.8mの駐車マス(1台の駐車スペース)を想定しています。ただ、自転車駐輪場の付属として設置されたケースなどでは、そのスペースが確保できていないことがあります。

 一方で、クルマ(4輪)はニューモデルが出るたびにボディサイズが大きくなる傾向があります。5ナンバーのクルマには長さ4.7m、幅1.7m、高さ2.0m以下という基準がありますが、3ナンバー車のボディサイズは、この基準を超えるという定めがあるだけです。

 車体の大きさに関する規制はバイクと同じですが、新車が大きくなったから門前払い、とは言いません。やむを得ず高さ制限のある立体駐車場で注意を促すだけです。

 そもそも、本来スペースを貸し出している駐車場運営で、なぜ排気量や出力を問題にしなければならないのでしょうか。クルマで問題にならないのは、収容可能なスペースであるか否かで、排気量が問題ではないからです。

 バイク駐車場で一部の地方自治体が受け入れに問題があることを示す理由は、利用を、排気量や出力で貸し出そうとするためです。

 そもそもクルマほど車幅がないバイクは、2006年の道路交通法改正までは、交通の妨げにならない、と駐車場整備はまったくと言っていいほど行われませんでした。

 現状でバイク駐車対策が必要な理由は、こうした対策の遅れから、今でも必要とする供給台数が不足しているからです。

 2025年、新基準原付が登場する中で、排気量だけに頼った不合理な駐車場対策が浮き彫りになりました。転換が積極的に議論されるべきはないでしょうか。

【画像】新基準原付は「50cc以下」の駐車場を利用できない!? 現状を見る(5枚)

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Writer: 中島みなみ

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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