ストライダーにカブエンジン!? スーパーカブ・カスタムの世界は【奇・想・天・外】
バイクユーザー数が多いモデルであればあるほど、カスタマイズに対する様々な考え方やアイデアが誕生し、そんな発想を具現化したカスタムバイクが数多く登場します。「軽トラ&スーパーカブミーティングinホロルの湯」と題したイベントに自走参加したリトルカブベースのカスタムマシンは、数多くの参加者から注目される唯一無二の存在でした。
日本の経済成長を支えた軽トラとスーパーカブに感謝
経済成長期から現在に至るまで、常に、日本の現場を支えてきた「縁の下のチカラ持ち」と言えば、小さな働き者で知られる、通称「軽トラ」と実用バイクの代名詞で知られる「スーパーカブ」です。
そんな軽トラとスーパーカブに感謝の念と愛情を込めて、年に一度、開催されているイベントが「軽トラ&スーパーカブミーティングinホロルの湯」です。

イベント主催者は、スーパーカブのムーブメントを長年けん引し続けている水戸藩カブとその仲間たち。同クラブの地元でもある、茨城県城里町の協力を得て、健康増進施設の日帰り温泉「ホロルの湯」特設会場で開催されています。
プレイベントを経て2023年春先には第一回ミーティングが開催され、今年は2025年2月22日に開催されました。軽トラやピックアップでの参加者、新旧スーパーカブでの自走参加、また、軽トラに新旧スーパーカブを積載した参加者も数多く、二輪、四輪、六輪、八輪(軽トラ荷台に2台積載)のエントラントもあり、総参加者数で400名を超える盛り上がりになりました。
斬新フルカスタムのストライダーカブが自走参加!!
オーナー数が多いだけ、様々なカタチに創造されるのがスーパーカブカスタムの世界になります。

それらマシンを大きく分けると、目的地を目指すツーリングユース=使い勝手を最優先したカスタマイズ派。ボルトオンパーツを満載して、自分好みに仕上げるカスタマイズ派。そして、マシンオーナーのアイデアやオリジナリティを追求したフルカスタム派の、大きく3タイプにカテゴライズできるでしょう。
今回のイベントで、大きな注目を浴びていたのが、会場展示エリアへ、軽快かつ滑り込むように走ってきた、赤く細身のフルカスタム車でした。オーナーさんにより命名された「ストライダーカブ」は、あのSTRIDERと呼ばれる子供向けに開発された、脚動二輪車をイメージしつつも、スーパーカブ系のホンダ横型エンジンを搭載したフルカスタム系スーパーカブでした。
製作者であり、マシンオーナーでもある持丸(もちまる)さんにお話しを伺うと、遡ること3年ほど前に、興味があったストライダーをイメージして構想開始して、完成までには約1年半を費やしたそうです。
完成後には、スーパーカブ系イベントへ参加しているそうですが、トランポに積んでイベント会場へ持ち込み、展示する感じだったそうです。今回は、自宅から自走で来られる距離感のイベント会場だったこともあり、「しっかり走る姿を見て頂ければと思って自走参加にしました」と持丸さん。
細部に渡ってその作り込みは素晴らしく、フレームの溶接や様々な組み立てはオーナー自身がすべて行い、アメ車のカスタムでお付き合いがあるプロショップにペイント依頼したそうです。
自作のメインフレームは、Rエッジの長円型断面を持つ特殊パイプを素材に、位置決めから溶接まですべて行い、ステアリングヘッドパイプのキャスター角を含めたフレーム骨格のサイズ感は、興味を持っていたストライダーをズバリ参考にしたそうです。
スーパーカブ(ベースフレームはリトルカブ用)のエンジンマウント周辺やスイングアームピボットとスイングアームを自作の骨格と組み合わせて溶接することで、如何にも横型エンジンを搭載したかのような、ストライダー的カスタムマシンを完成させています。
メインフレームのパイプそのものがガソリンタンクとなっていて、ステアリングネック後方には見覚えのあるキー付タンクキャップを装備しています。タンク内部の防錆処理として、フレームの製作段階であらかじめタンクシーラーを流し込み、効率良く防錆処理も施されています。興味とアイデアを合体した力作は、新たなる原付カテゴリーを想像させるに相応しいし、極めて完成度が高い仕上がりが魅力的でした。
取材協力/水戸藩カブ
茨城県城里町・森林のオアシス「ホロルの湯」













