こいつ、「羽」が動くぞ!! エアロパーツの究極進化形「可変ウイングレット」搭載のビモータカワサキ「KB998 Rimini」を見て触って跨った!!
大阪、東京、名古屋で開催されたモーターサイクルショー。カワサキブースで異彩を放ったのが、イタリアの⾼級ハンドメイドモーターサイクルブランドである「ビモータ」です。バイクジャーナリストの青木タカオさんが、カワサキモータースジャパンの担当者に許可をいただき、最新型スーパースポーツモデル「KB998 Rimini(リミニ)」をいち早くまたがりチェック! 細部を徹底チェックしたところ、ウイングレットが動くことを確認しました。
「羽」の角度を自動調整!!
ビモータ「KB998 Rimini(リミニ)」にまたがり、細部をじっくりチェックしたところ、なんと別体式のウイングレットが可動(可変)式であることが判明しました!
ダウンフォースを発生させて、フロントタイヤの接地力を高めるのがウイングレット。ボッシュ6軸IMU搭載により、姿勢(リーンアングル)や車速などから、ウイングレットの角度をモーター駆動で自動的に電子制御します。

ウイングレットを寝かせておけば空気抵抗が減りますし、起こせばウイリー抑制や減速にも効果を及ぼします。
レースでは勝負の明暗を分ける空力パーツ。最高峰MotoGPでは、可動式の空力装置は禁止されているので採用できませんが、市販車モデルをベースにたたかうスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)では、もともと装着されている装置であるのなら、そのままレースにも使えます。

動くウイングで
じつはもうWorldSBKに参戦する「Bimota by Kawasaki Racing Team(ビモータ・バイ・カワサキレーシングチーム)」が「KB998」を実戦投入済みです。
2024年までライムグリーンのカワサキ「Ninja ZX-10RR」を走らせていた「Kawasaki Racing Team WorldSBK」が、アレックス・ロウズとアクセル・バッサー二の両ライダーをそのままにチーム名とマシンを変更し、今シーズンをたたかっています。
フィリップアイランド(オーストラリア)の開幕戦は、それぞれがトップ10フィニッシュを達成。第2戦ポルティマオ(ポルトガル)ではバッサーニがレース1で9位、ロウズはリタイヤしているものの、チームはすでに多くのデータを持ち帰ることに成功しています。
エンジンを専用チューン!!
スーパースポーツモデル「KB998 Rimini」は最高出力147.1Kw(200hp)/13.600rpm、最大トルク111Nm/11.700rpmを発揮する排気量998ccのDOHC4バルブ並列4気筒エンジンを搭載。スーパーバイク世界選手権などのレースホモロゲーション(公認取得)モデル「Ninja ZX-10RR」(以下、ZX-10RR)のパワーユニットをスチールパイプのトレリスフレームに積み、2024年11月5日、EICMA(イタリア・ミラノショー)にて発表されました。
2025年シーズンよりビモータ・バイ・カワサキレーシングチームが「KB998」にてWorldSBKに参戦中。つまり「KB998 Rimini」はその公道仕様、ホモロゲーションモデルに位置付けられます。
ホモロゲーションを取得するためには500台を生産する必要があることから、500台の限定生産であることも納得です。
容量17リットルの燃料タンクはZX-10RRと同じと見て間違いないでしょう。
エンジンもNinja ZX-10RRのものを搭載。スペックこそ変わりないものの、KB998専用に開発されたアクラポビッチ製マフラーが採用されていることが分かります。
タイヤサイズはZX-10RR同様にフロントが120/70ZR17、リアタイヤは190/55ZR17になっています。

早くも跨った!!
ライディングポジションはスーパースポーツモデルらしい前傾したものですが、身長175cm、体重66kgの筆者(青木タカオ)がると両足のつま先が着地。シート高830mm、車両重量195kg(燃料除く)であることがわかっています。
最後に気になる車両本体価格ですが、WorldSBKのホモロゲーション取得条件には4万4000ユーロ(約740万円以下)の価格規定があります。そこが上限でしょう。
今回、カワサキモータースジャパン事業企画部マーケティング課の吉田修平さんに許可をいただき、「KB998 Rimini」をじっくり見て、またがることも実現しましたが、発売時期や価格などについてはまだ聞くことはできませんでした。

Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。





















