こんなに薄くて大丈夫?? 実際どうなの?? MFJのロードレースでは一部義務化されたバイク用エアバッグの実力とは?
自身もサーキット走行を行うライターの後藤武さんが、バイク用のエアバッグについて解説します。
着ていることを感じさせない自然さ
サーキットでは安全性を高めるためにエアバッグの装着が増えてきました。さらに2025からMFJのロードレースでは55歳以上のライダーと22歳以下のライダーはエアバッグの装着が義務化されました。でもレーザースーツの外に着用するタイプは使いたくない、なんていう声も良く聞きます。

そんな方にオススメしたいのがHELITEのエアバッグ「E02」です。フランスで生まれたこのメーカーはバイク、自転車、乗馬用などのエアバッグを開発していて高い実績を誇っています。
HELITEのエアバックは、レザースーツのアウターとして着用するタイプもありますが、今回紹介するE02はインナータイプ。つまりツナギの中に着るので着用していることがまったくわかりません。
サーキットで使用するエアバックではコードを車体に接続する機械式を良く目にしますが、E02はモーションセンサーとGPSを使用します。だからコードを接続する必要はなく、着用したときに電源のスイッチを入れるだけ。
「コードを外し忘れてバイクを降りたらエアバックが作動してしまった」なんていうトラブルも避けることができます。ヨーロッパでは電子式タイプが主流になっているということでした。
自分でボンベを交換することも可能
いろいろなエアバッグをテストしているレザースーツショップにお話しを聞いたところ、E02は首と背中を守るプロテクション効果が高いとのこと。首周りやヘルメットをしっかりしサポートし、背中も大きく膨らむことでダメージを少なくしています。

また、エアバッグが作動した時は自分でボンベを交換することができるのでコストもさえることができます。転倒するたびにショップに持ち込むことになるとボンベの交換や工賃でそれなりの費用が発生します。自分で作業できるE02であれば、仮に何度か転倒したとしてもコストを抑えることができるのです。
このE02を取り付ける場合は基本的にレザースーツ専門ショップに依頼して加工をお願いします。ハンプ(背中のコブの部分)に電源などのシステムを入れ、インナーを外してエアバックを装着。ハンプのレザーを切って電源スイッチや充電コード引き出せるようにします。
また、重要なのはエアバッグが捲れてきたりしないようにスーツに固定すること。捲れていると正しく作動せず、破損したりするおそれがあるからです。エアバックの上下に固定するためのベルクロがあるので、スーツ側に紐などで輪を作っておけば確実に固定することができ、必要なら簡単に取り外すこともできます。
ちなみにスーツを加工しなくても装置をハンプの中に入れて、走る前に手を入れてスイッチを入れれば使うことは可能なのですが、その場合でも必ずエアバックとスーツを固定しておく必要があります。
エアバッグはレザースーツの中で膨らむので、もしE02の装着を考えているのであれば、事前に装着してどの程度膨らむのかを確認しておくことをオススメします。輸入代理店のオリエントレードにポンプで簡易的に膨らませてフィッティングを確認するサンプルが用意されています。
本来E02はレザースーツのアウターとインナーの間に装着しますが、エアをいれるのが難しくなるのでインナーの内側に装着してテストしてみました。そのため装着状態が実際と異なることをご了承ください。

エアを入れていくと体の前側、心臓や肋骨などをカバーする部分が大きく膨らみました。背中も同様に膨らんでいて上半身が包みこまれている状態です。
首の部分も膨らんでヘルメットをサポートしてくれています。前述したようにレザースーツインナーの内側に装着してしまっていますので、本来であればレザースーツのインナーごと膨らんで首を守ります。
サーキットで転倒した場合、高速で滑っていくこともありますが、レザースーツの内側に装着するE02であれば、そういった場合の摩擦にも強いことでしょう。
オリエントレードでは、このE02をレザースーツメーカーの標準採用にしてもらえるように働きかけていくとのこと。レースレギュレーションが変わったことで最近サーキットではエアバッグを装着する人がこれからますます増えてくることでしょう。そんな中で最先端のエアバッグシステムHELITE E02は注目する人が増えてくるのかもしれません。
ちなみにE02は、サーキットでの使用を前提としているためホームページのラインナップには掲載されていません。もしも興味があるかたはオリエントレードに直接問い合わせてみてください。
また、ストリートでもインナータイプのエアバッグを使用したいのであれば、HELITEの乗馬用エアバッグもラインナップされています。乗馬用のタイトなウエアの下に装着することを考えているので、ジャケット着用時のフォルムを崩したりすることはありません。
取材協力
オリエントレード
〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町2-43-9 平野ビル2F
03-6661-6140
Writer: 後藤武
クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。









