クルマ酔いがヒドイ人はよくいるけど、バイクで酔う人は存在するの!? 乗り物酔いのメカニズムとは
バイクは風を切って走る爽快な乗り物ですが、クルマと同じく「酔う」ことはあるのでしょうか。ライダーと同乗者の違いに注目して解説します。
バイクに乗っていても酔うことはある?
クルマや船、バスなどで酔った経験がある人は多いと思いますが、バイクで酔ったという話はあまり耳にしません。
風を全身で感じながら走るバイクは、乗り物酔いとは無縁の存在のように思えますが、バイクに乗って酔うことは有るのでしょうか。
そもそも乗り物酔いは「動揺病」や「加速度病」とも呼ばれており、乗り物の加減速や揺れによって自律神経が混乱することで発症します。
主な症状としてはめまいや頭痛、吐き気や嘔吐などがありますが、これらは視覚や平衡感覚、体の感覚という三つの情報が脳内で噛み合わず、処理しきれなくなることが原因で発生するとされています。
特に平衡感覚を担う器官が、クルマで起こるストップアンドゴーや山道でのカーブ走行、船に乗った際の波の動きなどで揺さぶられ、乗り物酔いの引き金になることがほとんど。
さらに睡眠不足や風邪、過度な疲労といった体調の悪さも酔いやすさに拍車をかけます。
加えてガソリンや排気ガス、強い食べ物の臭いなどにより、嗅覚が刺激されることでも酔いが発生する場合があるとされています。
では、なぜバイクではあまり酔ったという話を聞かないのでしょうか。

ひとつの理由として、バイクを運転するライダーは自ら操作して走っているという点が挙げられます。
進行方向に意識を集中させ、動作を自分で決めていることで、視覚や体感といった感覚情報が一致し、脳が混乱しにくい状況が生まれます。
クルマでも運転者が酔いにくいのは、この理由によるもの。そして、もうひとつの理由は、バイクは常に外気にさらされる環境にあるという点が挙げられます。
バイクはクルマと違って密閉空間ではないため、臭いや空気のよどみといった要素から解放されており、クルマに比べて酔いやすい条件が大きく減少した環境となっています。
しかし、すべてのバイク乗車が酔いと無縁というわけではありません。特に、タンデム走行の同乗者には注意が必要です。
後部座席に座るパッセンジャーは、バイクの操作をおこなうことができません。そのため急な加減速やカーブの傾きなど、意図しない動きに身を任せることになり、感覚と視覚の情報にズレが生じやすくなってしまう事も。
この情報のズレが自律神経に影響を与え、乗り物酔いにつながることがあるため、タンデムのパッセンジャーはバイク酔いをする可能性は十分に考えられます。
さらに、どこを見れば良いか分からずに視線が定まらなかったり、集団走行でルートを把握できていなかったりしたまま進行すると、予測がつかずに酔ってしまう場合もあるでしょう。
タンデム走行では、自分で進行方向をコントロールできないことが、酔いやすさに直結しているといえます。
では、万が一バイク酔いをしてしまった場合、どう対処すればよいのでしょうか。

まずは無理をせず、バイクを降りてしばらく休憩を取ることが重要。呼吸を整え、冷たい飲み物を飲んでリフレッシュをしたり、遠くの景色を見たり軽くストレッチをしたりすることで、体調が回復しやすくなるといいます。
加えて、ライダーは同乗者の様子に気を配りながら、急な操作を避けた丁寧な運転を心がけることが、パッセンジャーの乗り物酔い防止に繋がることを覚えておいてください。
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バイクは一般的に乗り物酔いをしにくい乗り物ですが、同乗者の体調や環境によっては酔ってしまうこともあります。
自分で操作をする安心感や風を感じる開放感が酔いにくさの理由とされていますが、タンデムでは視覚や感覚のズレが生じやすくなるため、バイク酔いを防ぐには適切な体調管理と丁寧な運転、そして同乗者への気遣いが何よりも大切です。









