日本のバイクレース普及に務める「長瀬智也」さんが愛機で参戦!! ハーレーのアドベンチャーモデル「パンアメリカ1250」を大改造したレーシングマシンで表彰台を獲得!! ヨーロッパ製の高性能マシンに真っ向立ち向かう勇姿に注目
ここ数年、精力的にバイクレースに取り組む表現者、ミュージシャンの長瀬智也さんの活動について、自身もサーキット走行を行うライターの後藤武さんが解説します。
バガーレーサーで話題を作った長瀬さん、西田さん、伊藤さん
表現者、ミュージシャンとして活動している長瀬智也さんが、ここ数年精力的に取り組んでいるのがバイクのレースです。
ハーレーダビッドソン(以下:ハーレー)のカスタムやメンテナンスを営む「JOYRIDE SPEED SHOP」の西田裕さん、「ROUGH MOTORCYCLE GARAGE」の伊藤毅さんらと「JAPANESE CHOPPER RACING」を結成。昨年はアメリカで人気になっているバガーレーサー3台でレースにエントリーして大きな話題となりました。

ちなみにバガーとは、ハーレーの「ロードグライド」やインディアン「チャレンジャー」などのように、サイドのパニアケースや大型のフロントカウルを装着した大型ツーリングモデルのことを指します。レースには個性的なスタイルそのままの姿で参戦。日本でそんなマシンが(しかも3台も)レースで活躍したのは初めてのことでした。
そして2025年から新たに始めた挑戦がハーレーの「パンアメリカ1250」(以下:パンアメリカ)でのレース参戦です。パンアメリカはハーレーの作ったアドベンチャーツアラーですが、これをサーキット仕様にして他メーカーの高性能マシンとガチンコ勝負しようというのです。
ここ数年、A.V.C.CのFSCRクラスにハーレーの旧車パンヘッドで参加するなどしていた長瀬さんですが、実は現行モデルにも興味を持っていました。そんなとき、一緒にレース活動をしている西田さんとの話で浮上したのがパンアメリカでした。
ハーレーと言えば多くの人はのんびり走るバイクというようなイメージを持たれているかもしれません。しかし最近はライバルに勝るとも劣らないポテンシャルを持ったモデルが続々と登場してきています。その筆頭がパンアメリカだったのです。
レーシングマシンの素材として高いポテンシャルを秘めたハーレー「パンアメリカ1250」
パンアメリカはハーレーとしては軽量で、エンジンは150馬力を発揮することも可能なほどのポテンシャルを秘めています。しかも車体と前後サスペンションの完成度が高く、特にリアに関しては長いスイングアームにモノショックを組み合わせています。

これだったらヨーロッパ製のマシンとも渡り合うことができるはず。話が一気に進んで長瀬さんと西田さん、伊藤さんはパンアメリカを購入。レーシングマシンを製作することになりました。
長瀬さんのマシンを担当したのはJOYRIDE SPEED SHOP。前後ホイールを17インチとしてワンオフのエキゾーストを製作。「スポーツスターS」のタンクを装着し、シートやテールカウルを作り変えて昔ながらのハーレーのイメージを漂わせるスタイルでありながら、サーキットで戦うのに十分な速さを持ったレーシングマシンが完成したのです。
2025年3月に完成したマシンは、まず西田さん自身がテスト走行を行い、長瀬さんに引き渡されて筑波サーキットを走り出すことになります。通常であれば、ここで問題点を抽出、対策していきます。完成したばかりのレーシングマシンは改善が必要なことが多いからです。ところが問題は何も出てきませんでした。それほどまでに当初から完成されたマシンでした。
ヨーロッパ製の高性能マシンと混走の中、上位に食い込む
このマシンを駆って長瀬さんは2025年4月に筑波サーキットで開催されたMCFAJ第1戦のMAX10に出場して3位、伊藤さんが2位となって表彰台に2人が立つことになりました。2025年7月に富士スピードウエイで開催されたMCFAJ第2戦のMAX10では長瀬さんが2位入賞を果たします。しかもこれ、ヨーロッパ製の高性能マシンに混ざっての成績なのです。

表彰台で喜びの表情を見せた長瀬さんは「多くの人がサーキットに来てくれて嬉しいです。日本でこういうレースが開催されていることを多くの人達に知っていただきたい。これからも仲間たちと面白い挑戦をしていきたいと考えています」と語りました。
次回MCFAJの第3戦は筑波サーキットで11月9日に開催されます。長瀬さんも練習でタイムを詰めてきているということなので、さらに良い結果を残すことができるかもしれません。もしかしたら表彰台の一番高いところに立つかも、なんて期待してしまいます。
ちなみにMCFAJではクラシックバイクやハーレー、現行マシンなど様々なバイクが出場するクラスがあるので、バイク好きであれば一日サーキットにいても飽きることはないはず。次のレース、筑波サーキットまで足を運んでみるのはいかがでしょう?
(写真:POP近藤)
Writer: 後藤武
クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。




















