免許不要、リーンアシストで“倒れにくい”を実現する3輪の特定原付「Unimo」登場!? ヤマハ車のデザインも手掛ける「GKダイナミックス」、大手自動車部品メーカー「アイシン」との共同開発!! 謎に包まれた新型車両に迫る

昨今、都心部を中心に見かける機会の多くなっている特定小型原付のシェアリングサービス。なかでもシェア率の高い「LUUP」が開発中の新型車両を発表しました。どのような特徴を備えているのでしょうか。

謎に包まれた新型の特定原付3輪電動モビリティ

 こんにちは! 先進モビリティに興味津々の近藤スパ太郎です。 特に電動モビリティは最新の技術や機能が次々に投入され目が離せません。

 都心部を中心に見かける機会の多くなっている特定小型原付のシェアリングサービス「LUUP」の新車両に関するスクープ? いや、ボクの勝手な推測かな? いや、ボクだけが見ちゃったから、やっぱりスクープじゃない!? の独占情報もお届けします。

 8月5日にLUUPが、若い方からシニア層も安心して乗れる、三輪構造の電動ユニバーサルモビリティ「Unimo (ユニモ)」を発表しました。

Unimoは座って乗れる特定原付で、リーンアシスト制御技術でコーナリング時に倒れにくい安定した走行が可能
Unimoは座って乗れる特定原付で、リーンアシスト制御技術でコーナリング時に倒れにくい安定した走行が可能

 Unimoは、フロント一輪、リヤ二輪の特定原付(特定小型原動機付自転車)で、開発中車両ですが公道での走行テストも重ねている様です。

 ですが、本来三輪の車両はコーナリング(右左折やカーブ走行)時に遠心力で倒れやすい特性があります。ホンダの社内ベンチャーから始まった「ストリーモ」も三輪の特定原付ですが、独自のバランス制御システムと立ち乗りスタイルにすることで、“極めて倒れにくい”を実現しています。

 でもUnimoは着座式でさらに高い技術が必要では? どんな仕組みなの? どんな乗り味なの? と興味津々のボクです。

LUUPが新型車を開発する背景

「LUUP=電動キックボード」と連想する方も多いと思いますが、実はLuup(会社名は同表記)は、「全ての方々の移動課題の解決」を掲げており、2018年の創業初期から福祉課題への取り組みや、免許返納後の高齢者が安全に乗れる車両の開発をしていることは、あまり知られていません。

8月5日にLUUPが発表したリーンアシスト制御を搭載する、三輪・小型のユニバーサルモビリティ「Unimo」(コンセプトモデル)
8月5日にLUUPが発表したリーンアシスト制御を搭載する、三輪・小型のユニバーサルモビリティ「Unimo」(コンセプトモデル)

 現在は、電動アシスト自転車と電動キックボードを21都道府県の62市区町村に14500ポート以上を展開し、アプリダウンロード数は450万を超えています。ですが利用者の9割以上が20~50代。既存ポートが利用でき、座って漕がすに乗れ、安定走行性能が高いUnimoの投入で、若者だけでなくシニア層が抱える移動課題解決の一役を担う方針です。

 とは言えUnimoの市場投入時期は未定で、今回はLuupが目指す方向性がメインの発表でした。

開発中のUnimoは秘密が多い

 Unimoは、後輪よりも前側がリーン(コーナリング時に車体が倒れる)する構造とされており、「走る・曲がる・止まる」の全領域の製品を持つ大手自動車部品メーカーの株式会社アイシンと共同開発。三輪でも安定したコーナリング走行実現のため、アイシンが開発した「リーンアシスト制御」が搭載されています。

速度やハンドルの動きに合わせて、モーターが車体の傾きを自動でアシストする、アイシンが開発したリーンアシスト制御技術を搭載しています
速度やハンドルの動きに合わせて、モーターが車体の傾きを自動でアシストする、アイシンが開発したリーンアシスト制御技術を搭載しています

 ちなみに、リーンアシスト制御には以下のような機能が備わっています。

・リーン構造とモーターサポートにより、三輪構造の安定性と二輪構造の走行能力の両方を備えている
・車速とハンドル角等の情報に基づき、車体の傾斜角を制御することで、二輪車並の幅が狭い車両においても高い走行安定性を実現できる
・走行状況のデータをリアルタイムにキャッチし、それに応じた制御・アシストを行うことで、車両の姿勢を安定させることができる

 この制御技術は、アイシンと東京大学名誉教授、東京工科大学教授の須田義大氏との共同研究をベースに開発され、検証を重ねてUnimoに搭載可能な小型化に成功しました。

 またデザインを担当するのは、ヤマハの第1号バイクYA-1(1955年)以来、ヤマハのデザインを手掛け、パーソナルモビリティのデザインが得意な株式会社GKダイナミックスです。

Unimoは座って乗れる特定原付で、リーンアシスト制御技術でコーナリング時に倒れにくい安定した走行が可能。年齢・性別にかかわらず、幅広いユーザー層を想定し、開発されています
Unimoは座って乗れる特定原付で、リーンアシスト制御技術でコーナリング時に倒れにくい安定した走行が可能。年齢・性別にかかわらず、幅広いユーザー層を想定し、開発されています

 なお、今回公開されたUnimoのスペックはこれだけです。
・全長×全幅×全幅:1300×595×1200(mm)
・重量:約60kg
・耐荷重:120kg
・最高速度:20km/hモード(車道)、6km/hモード(一部の歩道や路側帯)
・車輪サイズ:前輪:12インチ、後輪:10インチ

 どんなモーターか? バッテリーは何処に搭載? 航続距離は? 左右タイヤの段差や傾斜角はどの程度まで倒れないのか? ノーパンクタイヤなのか? などなどを聞きましたが、コンセプトモデルのため全て非公表とのこと。

 しかも、Unimoのフォトセッション時は薄暗い照明で車両は良くみえず、記者発表が終わると同時にUnimoには黒い布が掛けられてしまいました。 えぇーっ、近くで見られないの? 車両の撮影もできないの? どんな車両か全くわからないじゃん! と不満だらけのボク。

 でも慌てて掛けられた黒い布が、タイヤに掛かっていない事を、ボクが見逃す筈がありません。ステージに近づいてこっそり見ると……

Unimoのフロントタイヤにはモーターの搭載は無さそうですが、がどんなブレーキシステムなのかは不明
Unimoのフロントタイヤにはモーターの搭載は無さそうですが、がどんなブレーキシステムなのかは不明

 前輪にはホイールカバーがあり、インホイールモーターの搭載は無さそうです。後輪を見ると……あれっ、これはインホイールモーターじゃないか!?

 ということは、後輪の二輪にインホイールモーターを搭載している…ってワケか。 Wモーターだと回転数を同じにしないと真っ直ぐに走らないよな…。ということはそれも制御されているのか。となるとコーナリング時に内輪差で生じる左右のタイヤの回転数の差も、コントロールされているんだろうな? などなど、勝手な憶測と妄想が広がってワクワクが止まらない。

 これって、他の記者は気が付いていない独占スクープじゃない?? などと思ったりしていました。

リアホイールにはインホイールモーターを搭載している模様。左側のタイヤ周りは見えませんでしたが、後輪の両輪にインホイールモーターの搭載は間違いなさそうです
リアホイールにはインホイールモーターを搭載している模様。左側のタイヤ周りは見えませんでしたが、後輪の両輪にインホイールモーターの搭載は間違いなさそうです

 Unimoは車両の詳細を良く見られませんでしたが、ナント8月25日(月)〜31日(日)の期間、大阪・関西万博の未来社会の実験場「ロボット&モビリティステーション」でUnimoが初の一般公開される事になりました。今年中に市場導入を目指している電動シートボード(座席・カゴ付きの特定小型原付)も間近で見られるそうです。

 また、今後Unimoは試乗会などを実施して2026年度中を目途に複数の地域で実証実験を行い、具体的な時期は未定ですがシェアリングサービスへの本格導入を検討していく方針です。

 モビリティは乗ってなんぼ。乗れば開発者の意図や拘りを感じることができます。開発車両でも良いから、最先端の技術を味わってみたいな!

■特定原付ってどんな乗り物? どんなルール?

「侵入禁止」でも「自転車を除く」の場所は、車道の左側の通行が可能な特定小型原付
「侵入禁止」でも「自転車を除く」の場所は、車道の左側の通行が可能な特定小型原付

 特定原付(特定小型原動機付自転車)は、2023年7月の道路交通法改正で新設された定格出力0.6kW以下の一人乗り用小型電動モビリティです。最高速度は20km/h以下で、通行が許可された歩道を走行する場合は6km/hモードに切り替えた時のみ走行可能。16歳以上であれば免許不要で運転でき、ナンバー登録と自賠責保険の加入が必要。シェアリングサービスの場合は事業者が加入済み。走れる場所は「車道の左側」か「自転車道」が基本で、2段階右折、進入禁止の道路でも「自転車を除く」の表示があれば通行可能など、特定原付独自の交通ルールがあります。

【画像】「GKダイナミックス」による未来的なデザインにも注目!! リーンアシスト制御技術搭載で安定した走行が可能な特定原付「Unimo」を画像で見る(20枚)

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Writer: 近藤スパ太郎

タレント/プロデューサー。ハーレーでルート66を全走破してアメリカ大陸横断。ロシアンラリー二輪部門出場、チベットチョモランマツーリングなど芸能界きってのバイク好き。芸名はバイク好きでも知られていた伊丹十三監督から、映画「スーパーの女」に出演した際に命名された。
環境番組のパーソナリティを担当して以来、電動モビリティや環境を配慮した次世代モビリティ、環境問題にも興味津々。
俳優・MC・リポーターのほかWeb メディアSPANGSS や、芸能・制作プロダクションSPANCHOOS の代表も務める。

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