どうなる?「2026年のバイク定率割引」曜日や距離に関係なく実施を 自工会が3党に要望
高速道路料金の方向性を議論する「国土幹線道路部会」で初めて2輪車料金区分に対するヒアリングが実施されましたが、関心を示した委員のすべてが否定的。直後に開催された国会議員の政策会議で、日本自動車工業会はバイク定率割引の条件緩和を求め続けています。焦点は、割引対象となる曜日と距離です。
利用者の約8割が「普通車の半額が妥当額」と
日本自動車工業会が、高速道路利用者560人を対象としたバイク高速道路料金のWeb調査を実施しました。2025年11~12月にかけて自民党二輪車問題プロジェクトチーム、公明党オートバイ議員懇話会、日本維新の会オートバイ議員連盟で開催された国会議員の政策会議で、2026年のバイク割引への反映を要望しました。例年、4月から開始するバイク割引の検討は、すでに始まっています。
バイクユーザー限定の割引制度は2種類あります。通行料を対象範囲を設定せず普通車の半額に割り引く「定率割引」と、期日を区切ってエリア内乗り降り自由の周遊型「ツーリングプラン」です。
バイク通行料金が高いと感じているユーザーで、割引制度の利用者に対して自工会が妥当額を聞いたところ、「普通車の半額」と「普通車の3~4割」と回答したユーザーが全体の79.1%いたことを明かしました。

その上で、普通車の半額となる「定率割引」では、定率割引が適用となる距離制限の緩和(40.3%)と、対象日の拡大(46.8%)を求めていることが高いとして、次の2点を要望しました。
(1)対象に平日を加えること
(2)走行距離制約の撤廃
定率割引は2022年からスタートしました。当初、高速道路だけで100km以上走ることが条件でした。
高速道路課は、割引が観光振興を目的としているため長距離の利用が必要と説明していましたが、2024年に80km以上に条件緩和しました。利用者アンケートでは、回答者の52.2%が条件緩和を望むことが分かりました。
さらに、割引対象日を土日祝日限定としていることについても、46.9%が平日の利用を求めていることが分かりました。
土日祝日の割引適用は廃止が相次いでいますが、高速道路課は、バイク専用の割引では土日祝日を対象としていることを強調。平日に踏み切っていません。
バイクの割引は、2輪車ユーザーの高速道路利用状況を把握するためや、利用者全体の底上げに寄与しています。そのため自工会をはじめとするバイク関連団体は毎年、割引制度の使い勝手をよくするための提言を続けていますが、近年は前年と変わりない内容が続いています。
与党、野党を問わず年度内の要望を示すことで、2026年の割引制度へ着実な反映を期待します。
バイク車種区分の実現、さらに遠く
高速道路料金は、利用に応じた負担を利用者に求めることが前提になっていますが、料金収受員による料金徴収が主流だった時代をひきずって5車種区分に留まっています。
料金政策の方向を示す「国土幹線道路部会」では13車種区分を前提にした議論がはじまっていますが、いまだ関係団体ヒアリングの段階です。
一方、バイクは軽4輪と同じ料金、「軽自動車等」区分です。現行の車種区分の分離とは別に、まずは「軽自動車等」を分離すべきという主張を15年近く続けてきました。
これに対して、高速道路課は特定分野だけに留まらず、利用車全体の区分を見直すべきという方針を示し、「2026年度以降に具体的な制度設計の結論を得る」(国土幹線道路部会)を目標としています。
バイクの割引制度は、いわば実現までの「中継ぎ」と捉えられていますが、周遊型の「ツーリングプラン」は、プランの種類が全国拡大に比例して利用者が増加。定率割引とともに、割引後も収益につながる利用の押し上げに寄与しています。
Writer: 中島みなみ
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。




