ドラマチックな争いに現地でトリハダ!! いよいよ開幕が近づいてきた“耐久ロードレース”についてお伝えします!! ~小野木里奈の○○○○○日和~

今回の『小野木里奈の○○○○○日和』は、間もなく2026年シーズンが開幕する「FIM 世界耐久ロードレース選手権(EWC)」について、分かりやすくお伝えします。

いよいよ開幕!! EWCについてお伝えします!

 皆さん、こんにちは! バイク好き女優の小野木里奈です。

 今週も月曜日がやってきました。今回は、いよいよ開幕が近づいてきたバイクの世界最高峰耐久ロードレース、FIM 世界耐久ロードレース選手権(EWC)について、初心者の方にも分かりやすくお話ししたいと思います。

 まず「EWCってなに?」という方のために、簡単に説明させてください。

 EWCは、国際モーターサイクリズム連盟(FIM)が主催する、ロードレースの中でも「耐久レース」の世界最高峰シリーズです。

 ロードレースとは、舗装されたサーキットで行われるバイクレースのこと。そして耐久レースとは、1チームにつき1台のバイクを使い、決められた時間の中でどれだけ多く周回できるかを競うレースです。

 例えば、開幕戦のル・マン24時間耐久ロードレースは24時間、そして日本でもお馴染みの鈴鹿8時間耐久ロードレースは8時間の中で勝負が決まります。

2025年に初めてル・マン24時間を現地で観戦した、バイク好き女優の小野木里奈さん
2025年に初めてル・マン24時間を現地で観戦した、バイク好き女優の小野木里奈さん

 よく比較されるMotoGPは、決められた周回数で速さを競う「スプリントレース」。イメージとしては、耐久レースは駅伝、スプリントレースは中距離走のようなものです。耐久レースは長時間の中での作戦、安定性、そしてチームワークがとても重要になります。

 というのも、耐久レースではライダーが交代しながら走り続けるだけでなく、給油やタイヤ交換、マシンの整備などもすべてレース時間に含まれます。このピットでの作業は「ピットワーク」と呼ばれ、上位チームほどこの作業がとても速いのも見どころのひとつです。

 ライダーだけでなく、チーム全体で戦うレースというのがEWCの魅力なんですよね。

 さらに、観戦を楽しむために知っておきたいのがクラス分けです。

 EWCには主に2つのクラスがあります。ひとつはEWCクラス。市販車ベースではあるもののフルカスタムが可能で、メーカー直系のワークスチームが多く参戦する「最強マシン」クラスです。

 もうひとつはSSTクラス。こちらは市販車にかなり近い状態で戦うクラスで、改造範囲が制限されています。

 この2つが同時に走るので、どこを見てもバトルがあるのも面白いポイントです。

ル・マン24時間耐久ロードレースのスタート進行を見学(2025年)
ル・マン24時間耐久ロードレースのスタート進行を見学(2025年)

 2026年シーズンは全4戦。4月18日のル・マン24時間から始まり、6月6日にスパ8時間、7月5日に鈴鹿8耐、そして9月19日にボルドール24時間で締めくくられます。

 じつは私、昨年(2025年)初めて現地でル・マンとボルドールの24時間レースを観戦したのですが……これが本当に衝撃でした。

 24時間という長さを体感すると、鈴鹿8耐が短く感じてしまうんです。それくらい、耐久レースは「時間そのもの」を楽しむレースだと実感しました。

 ここで初心者の方にぜひおすすめしたいのが、「推しチームを決めること」です。応援する対象があるだけで、一気にレースが面白くなります。

 まずEWCクラスでの注目チームですが、昨年チャンピオンの「YART(Yamalube YART Yamaha EWC Official Team)」は外せません。安定感と速さのバランスが抜群で、まさに王者の走り。

 そして、わずか1ポイント差で昨年2位だった「Yoshimura SERT Motul」。日本のヨシムラとスズキの強力タッグで、長年トップ争いを繰り広げてきた名門チームです。

 さらに「BMW Motorrad World Endurance Team」。昨年の最終戦では残り30分でトラブルに見舞われ、悔しい結果となりました。今年はそのリベンジにも注目です。昨年はこの3チームの争いが本当にドラマチックで、現地で観ていて鳥肌が立ったのを今でも覚えています。

2025年に初めて現地でEWCを観戦した、バイク好き女優の小野木里奈さん
2025年に初めて現地でEWCを観戦した、バイク好き女優の小野木里奈さん

 そして日本人としてぜひ注目したいのが「AutoRace Ube Racing Team」です。BMW公認の日本チームとしてフル参戦する今シーズン、日本勢としてどこまで戦えるのか期待が高まります。

 続いてSSTクラス。ここで私が特に注目しているのが「Kaedear-Dafy-RAC41-Honda」です。

 このチームはもともとフランスの名門チーム「RAC41」をベースに、2025年に日本のバイク用品メーカー「Kaedear(カエディア)」とコラボし、「Kaedear Racing-RAC41-HONDA」として鈴鹿8耐に初参戦しました。

 実はこのチーム、結成からわずか10カ月という「できたて」の状態で挑んだにも関わらず、タイヤメーカーテストではいきなりSSTクラストップタイムを記録。正直、現地でもかなり話題になっていました。

 本番の鈴鹿8耐ではトップを走行する場面もありましたが、惜しくも転倒。それでもSSTクラス6位で完走し、初参戦とは思えない存在感をしっかり残しました。この時点で「ただの新チームじゃないな」と感じた方も多かったと思います。

2026年シーズンのEWCフル参戦を発表した「Kaedear-Dafy-RAC41-HONDA」
2026年シーズンのEWCフル参戦を発表した「Kaedear-Dafy-RAC41-HONDA」

 そして2026年は、「Kaedear」が「RAC41」とのパートナーシップを継続し、なんとEWCフル参戦を発表。もちろん鈴鹿8耐にも参戦予定です。日本人ライダーの石塚健選手も所属しており、日本人としてもかなり注目度の高いチームです。今年こそSSTクラス優勝を狙える存在として、個人的にもとても楽しみにしています。

 もうひとつの注目チームは「TEAM ETOILE」。こちらはチームオーナーからライダーまで全員が日本人という、まさに「オールジャパン」のチームです。ヨーロッパの本場で、日本人だけのチームがどんな走りを見せるのか。日本人ならではの粘り強さやチームワークがどう発揮されるのかも見どころです。

 耐久レースは、速さだけでは勝てません。転ばないこと、安定して走り続けること、そしてチーム全員でバトンをつなぐこと。そのすべてが揃って初めて勝利に届きます。だからこそ、観ている側もどんどん感情移入してしまうんですよね。

 これから開幕するEWC。もしまだ観たことがない方は、ぜひ推しチームを決めて観戦してみてください。きっと、気づいたらレースに夢中になっているはずです。

 それでは、また次の月曜日にお会いしましょう!

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Writer: 小野木里奈

女優。両親の影響で幼い頃にはバイクに憧れを持ち、23歳で大型バイクの免許を取得。いつか自分もお気に入りのバイクを見つけて、友達とツーリングに行くのが夢。初心者の立場で感じたことを素直に発信する。

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