愛車のイメージを一新! カスタムペイントの歴史と代表的なグラフィックパターンとは?

代表的なカスタムペイントのグラフィックパターンとは?

 1950年代といえば、アメリカのカスタムバイク・カルチャーの代表的な手法といえる“Chopper”の世界が芽吹き始めた頃とリンクします。
 
 そこで、今回は茨城県で“シェイキン・スピードグラフィックス”を営むカスタムペインターの清水知巳氏と、愛知県で“M&K Custom Signs”を営むピンストライパーのMAKOTO氏に“Chopper”の世界で用いられることの多い代表的なグラフィックパターンや手法について話しをうかがいました。

●フレイムス

炎をモチーフにしたフレームスパターン

 1940年代から見られるチョッパーのペイントとして代表的なパターンです。英語を直訳するとFlame=炎のとおりのグラフィックが特徴。1950年代当時のものでは炎の縁の滑らかな曲線が特徴でしたが、現在に至るまで数多くのペインターによって様々なアレンジのパターンが存在します。

●スキャロップ

貝殻の表面模様をモチーフにしたスキャロップ

 クルマのカスタムジャンルのひとつ、“ホットロッド”の世界で1960年代にラリー・ワトソンという人物が考案したグラフィックパターンです。Scallop=ホタテ貝という名のとおり、貝殻の表面紋様がモチーフのシャープなラインを車体の側面等にあしらい、スピード感を演出します。

●ピンストライプ

筆によって描かれるピンストライプ

 南カリフォルニアでエド・ロスやヴォン・ダッチ、ジェームス・ディーンのポルシェ・スパイダーのレタリングを描いたことで知られるディーン・ジェフリー等によって広められたテクニックであるピンストライピングはエナメル塗料のOne Shotとマックブラシ社の筆で描くのが定番。フリーハンドで幾つもの線を描いたり、レタリングを施したりとパターンも無限に広がります。

●リーフペイント

金属の箔を貼り付ける手法・リーフペイント

 もともとは1930年代、ガラス戸などに描かれた店舗のサインアートやタンスや食器棚に描かれたことがルーツとなるゴールドリーフもペイントテクニックとして定番です。唐草模様をあしらったアラベスクなどが代表的なパターンとなります。一般的に出回っているものの多くは真鍮製で、本物の金箔や銀箔だとコストも高くなります。薬品によって焼き色をつけたバルカナイズド・リーフも、一つ、一つの模様が変わる為、車体の個性を演出するのに効果的です。薄い金属の箔を貼り付けて様々な模様やレタリングを描きます。

●キャンディーペイント

鮮やかな発色が特徴のキャンディーペイント

 1955年にメル・ピロニという人物によって開発され、その後、“Kandy King”の異名を持つジョー・バイロンという人物によって広められたキャンディー・カラーは、簡単に言えば着色されたクリアペイントです。ベースカラーの上から吹き付けた鮮やかな発色と深みのある質感が特徴となります。

●メタルフレーク

金属の粒を塗料に混ぜ合わせたメタルフレーク

 ハウス・オブ・カラー社やメタルフレイク社によってリリースされるメタルフレークは、いわば金属の粒。粒子の大きさによってマイクロやミニ、コースなどの種類があります。塗料に混ぜて塗るのですが、粒子を寝かし、敷き詰めるように塗るのが基本です。

●パールペイント

光の当たり具合で表情が変化するパールペイント

 光の当たり具合で偏光する真珠やアワビの貝殻の裏側の輝きを人工的に再現したものがパール塗料です。顔料は天然真珠ではなく金属製のものが用いられます。あらかじめ塗料に含有されているものや、メタルフレークのように後から混ぜ、使用するパール粉末もあり、カラーバリエーションも豊富です。

※ ※ ※

 ここまで、ごく簡単にアメリカン・カスタムバイクで多く用いられるペイントについてレクチャーさせて頂きましたが、たとえばプロショップにカスタムペイントをオーダーする際に、少しでも用語を知っていれば自分の塗って欲しいイメージを伝えやすいでしょう。カスタムペイントの世界に興味を持った方はぜひ参考にしてください。  

【了】

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画像ギャラリー

Writer: 渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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