愛車のイメージを一新! カスタムペイントの歴史と代表的なグラフィックパターンとは?
バイクのみなならず、クルマやヘルメットなどにも施されるカスタムペイントは、どのようにして生み出されたのでしょうか。
戦闘機の機首に描かれた“ノーズアート”を源流に持つカスタムペイントの世界
ノーマルのバイクのイメージを一新し、まったく違うマシンへと姿を変更させるカスタムという行為の中で、目に見えて効果の高い手法に“ペイント”があります。
ハンドルを変え、シートを変え、路面からの衝撃を吸収するサスペンションを変え……というカスタムが操作性の向上や乗り心地を左右するものだとしたら、見た目の印象を変える“ペイント”は、自分だけのオリジナルの車両を作り上げる上で、最短の近道といえるでしょう。

それら“ペイント”において、アメリカン・カスタムの世界に目を向けると、基本というべきパターンが幾つか存在します。
そもそも、ペイントという文化は、過去の世界大戦で運用された戦闘機の機首に描かれた“ノーズアート”というものが源流とされています。
戦闘機の機首に描かれた様々なパターンのイラストや鮫の口を模した“シャークマウス”などのグラフィックが、その時代に生まれたのですが、それらがクルマのカスタムジャンルンのひとつであるホットロッドの世界に飛び火し、更にはバイクの世界にまで広がり、現在に至るといっても過言ではありません。
その歴史を簡単に紐解くと1940年代のカスタムカーに“シャークマスク”や、炎をあしらった“フレイムス”が描かれはじめ、ゼッケンのレタリングや筆によってフリーハンドで描かれた“ピンストライプ”などが世に現れ始めるのですが、それらの手法がバイクに転用されるようになったのは1950年代のことです。
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