時代を越え新世代マシンとして生まれ変わった二台 スズキ「スイフトスポーツ」&「KATANA」
スイフトの癖になりそうな加速感とは?
まずは、1.4リッターの直噴ターボの素性をしるため、1速にシフトしてクラッチを繋ぎます。停めていたパーキングがやや上りだったこと、路面に小砂利が浮いていたこともあり、前輪は軽くスピンしながら動き出します。あとでスペックをみたら、1トンを切る車体に230Nmものトルクを生み出すスイフトスポーツ。マキシマムトルクを2500rpm~3500rpmの間で生み出すだけに、多少回転をあげてクラッチを繋げばホイールスピンは必至。道に出てシフトアップを続けても、とにかくトルクの塊にはじきだされるように加速します。

その印象はきつい上りの峠道でも同様。踏めばそしてあっけなく6000rpmを超えたあたりでリミッターが作動します。そこまでの加速感はまさに一直線。NAでは体験できない分厚さのトルクとまた先がありそうな回り方に加え、タービンで減衰された排気の音圧により「あれ?もうおしまい!」と思わず不満を口にします。しかし、この余裕の加速はクセになりそうです。この加速感、400から1100に乗り換えたうん十年前に体験したリッター4発のスゴサとダブります。低い回転でスロットルを大きく開けた時、体が後ろに持って行かれるようなあの加速感です。
この特性を理解してから少しドライブを楽しみます。ギア比の刻みがよい6MTミッションは、シフトダウンしたときのスムーズなエンブレ感が良質。下りでも明快に荷重移動を実感させてくれます。それでいて過度なタックインなどせず気持ちよいペースを引き出しやすく早速一体感を楽しめます。また減速時、ブレーキのタッチと減速度、さらにサスペンションの減衰感もバランスが良く走らせる心が躍りはじめます。

旋回性もタイヤのグリップ任せな印象ではなく、乗り手の意思を反映した動き。コンプレッションとリバウンドのストロークスピードも訂正で、細かな動きにも減衰にゆとりがあり、安心。乗り物を操縦して得られるプレジャーの質感は、なるほど、新作KATANAと同様、次元が高く、オランダでのKATANAとのカップリングが解る気がします。海外取材のおり、ラテン語圏でもよく見かけるスイフト。ハートにしっかり火を付けるタイプなのが理解できました。
【了】
Writer: 松井勉
モーターサイクル関係の取材、 執筆、プロモーション映像などを中心に活動を行なう。海外のオフロードレースへの参戦や、新型車の試乗による記事、取材リポートを多数経験。バイクの楽しさを 日々伝え続けている。







