なぜインドネシアで先行発売!? カワサキの新型オフロードモデル「KLX230」開発の経緯とは?

カワサキは、KLX250の国内販売を終了して以来、久々の公道走行可能なオフロードモデル「KLX230」を10月15日より国内で販売します。同モデルはなぜインドネシアで先行発売されたのでしょうか。

なぜインドネシアで先行発売? 

 カワサキは2019年10月15日より新設計の空冷単気筒SOHC 2バルブ232ccエンジンを搭載した新型オフロードバイク「KLX230」の国内販売を開始します。

2019年10月に日本国内で販売を開始するカワサキ「KLX230」

 同モデルは、すでに5月よりインドネシア国内で販売を開始していますが、なぜインドネシアでの販売を先行して行ったのでしょうか。そのマーケティングや開発の経緯についてカワサキの「KLX230」開発チームは以下のように話します。

「近年、インドネシアやタイなどのアジア圏でオフロードのブームがあります。カワサキも新興国モデルとして150ccモデルの『KLX150』を先駆けて導入していますが、現在、爆発的なセールスを記録しています。

 去年、一昨年あたりからは他社さんも150ccモデルを販売しだしていますが、アジア圏では250ccのスポーツモデルに次いでオフロードモデルの競争が各社ヒートアップしている状況です。

 その中で我々は『Ninja250』と『KLX150』で市場を先行していた立場ではあったんですが、それゆえにユーザーの声もよく聞こえてきまして、現地で一番多かった要望が、より上のモデルにステップアップしたいというものでした。

インドネシアで販売されているカワサキ「KLX150」

 アジア圏では雨が降ったりすると未舗装道などでは路面状況が著しく悪くなるため、登れない坂などがでてきてしまうこともあります。そのため、手の届く価格の範囲でオフロードの走破性を上げたモデルの導入が熱望されていました。

 それらを踏まえると以前、販売していた250ccがあるのでは? と思われる方もいるとでしょうが、150ccのモデルが現地で30万程度なのに対して250ccモデルはその倍近くとかなり高額になります。

 彼らからするとやはりそこまで高額だと手が届かないというのが正直なところで、それらを踏まえた上で価格を押さえたより高性能なモデルを設定することにしました。

 その企画があった上で全世界的にどの市場にどういうモデルを導入するかという相談をして展開していきました。もちろん、日本にも開発の初期段階から導入する予定がありました。

 日本にはもともとKLX250がありましたけど、製造終了になってから少し間が空いてしまっていたので、改めてオフロードの楽しさを感じてもらうためにKLX230を導入することにしました。

 KLX230は初級から中級者向けとはいいつつも、上級の人でも十分楽しめる懐の太いマシンに仕上がっているのかなと思っております。

 上手な方が乗っていくと、ある程度のところでペースをあげようとした時に、エンジンや車体など付いてこないところが出てくると思うんですけど、極力そうしたことを感じさせずもっと楽しみたいな、速く走りたいなと思えるようなマシンの構成に仕上がっているかと思います。オフロード性能にはかなり自信を持っています。

カワサキ初の『デュアルパーパスABS』を装備しつつ低価格を実現

 以前、国内販売していたKLX250と比べると、まずは価格差が大きいかと思います。2016年に登場したKLX250ファイナルエディションが当時、ABS無しで約52万円程度だったのに対してKLX230はABS付きで45万(消費税別)で提案しています。

カワサキ「KLX230」の開発メンバー。左からエンジン担当の城崎孝浩さん、チーフの和田浩行さん、車体デザイン担当の小林稔さん。

 そして次に挙げられるのがハンドリングです。フレーム形状や重量バランスなどにこだわることで乗った時に軽く感じるフィーリングにしてあります。

 3点目が取り回し性です。KLX230はKLX250にくらべ約60mmほどホイールベースが短く設定してあります。実車を見てもらえば分かると思いますが想像以上に小さく見えると思います。

 弊社では先進国モデルとしてKLX150を販売していますが、『KLX230』は150と250の間の子的な大きさにしています。KLX230では、150と同等のサイズを目指していましたが、ある程度の走行安定性を求めた結果、現在のサイズになっています。

 また、KLX250では倒立フォークを装備していましたが、KX230では初期の当たりが柔らかく感じられることや、乗り心地の面を考慮して正立フォークを採用しています。さらにライディングポジションに関しても、シートからタンクまでのラインがフラットであるため、オフロードライディングの際に体重移動がしやすい形状になっています。

 KLX230ではカワサキ初の『デュアルパーパスABS』も備えていますが、一つのセッティングでオンロードからオフロードまでカバーできるように調整しました。この機能の具体的な内容としては、若干遅めにABSが作動するイメージとなっていますが、林道などの走行時はもちろん、ツーリングの帰路などの疲れている際の走行時にも高い安全性能を発揮するものです。

カワサキ初の『デュアルパーパスABS』を備えた「KLX230」

 また、開発チームとしてもKLX250とKLX230を乗り比べてみましたけど、やはりKLX250は重く感じてしまいますし、ハンドリングに癖もあります。

 KLX250は重心位置が高いものがゆったりと動くようなイメージのセッティングになっているため、バイクを起こす時から重さを感じますが、KLX230では起こした時から軽さを感じます。

 ぜひ、実車を体感して頂き、サイズ感やハンドリングの自然な感じ、エンジンパワーと車体のバランスの良さなどを感じて頂ければと思います。

※ ※ ※

 カワサキ伝統のライムグリーンほか、エボニーのボディカラーが用意されたカワサキ「KLX230」は、価格(消費税込)49万5000円となっています。

【了】

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