鈴鹿8耐のトライアウトを目指して参戦したライダー達に聞いてみた「EWC初開催のセパンってどんなサーキット? 」

2019−2020世界耐久ロードレース選手権のカレンダーに、セパン8耐が追加されました。鈴鹿8耐のトライアウトも兼ねて開催されたこともあり、日本からは10チームがスポット参戦。EWC初開催のセパンインターナショナルサーキットは、いったいどんなサーキットだったのでしょうか。

2020鈴鹿8耐へのトライアウト1stステージ

 2019年12月12日から14日の3日間、マレーシアにあるセパンインターナショナルサーキットで、世界耐久ロードレース選手権(EWC)第2戦セパン8時間耐久ロードレース選手権が開催されました。今季からEWCのカレンダーに追加され、初開催となったセパン8耐では、鈴鹿8耐への参戦権を賭けたトライアウトも行われ、日本からは10チームが参戦。約20名の日本人ライダーが、熱いレースを見せてくれました。

 EWC初開催のセパンインターナショナルサーキットは、いったいどんなサーキットだったのでしょうか。

セパンインターナショナルサーキットを走る岡村 光矩 選手(#98TEAM HANSHIN RIDING SCHOOL)

●岡村 光矩 選手(#98TEAM HANSHIN RIDING SCHOOL 予選:総合31位 クラス10位/決勝:総合26位 クラス7位)

岡村 光矩 選手(#98TEAM HANSHIN RIDING SCHOOL)

―――セパン8耐に参戦することを決めた1番の理由は?

「チームにセパン8耐のライダーとして話を頂いたときに、既に東村 伊佐三 選手の参戦が決まっていて、東村選手と組んで走れるのであれば是非出てみたいと思ったのが、一番の決め手でした 」

―――参戦が決まってから実際にセパンに来るまでに一番大変だったことはなんですか?

「大変だったことは、なにもないです。普段は福岡に住んでいるので、鈴鹿サーキットまでもクルマで9時間かかるんですよ。セパンまでは飛行機で6時間なので、鈴鹿8耐に出るより近かったです(笑)

 鈴鹿8耐にも何回も参戦しているので、耐久レースに必要なものも分かっていたし、アジア選手権を2年間走っていたので海外のレースに必要なものも分かっていたので、荷物とかも分かりきってたからワクワクしかなかったです」

―――セパンインターナショナルサーキットを実際に走った印象は?

「アジア選手権の時に走った経験はあったので、僕にとっては初めてのコースではないのですが、1000㏄で走ったのは今回が初めてでした。アジア選手権は600㏄だったので。

 走ってみた感想は、やっぱりすごく難しいですね。テクニカルなサーキットでコーナーが全て複合になっているので、ひとつミスるとその後もずっとつじつまが合わないというか……、全てがつながっている感じなので難しいですね。

 だから、このコースでタイムを出すには、まずコースに慣れないといけなくて、限られた時間のなかでそれをクリアするのが難しかったです」。

●佐野 勝人 選手(#98 TEAM HANSHIN RIDING SCHOOL 予選:総合31位 クラス10位/決勝:総合26位 クラス7位)

佐野 勝人 選手(#98 TEAM HANSHIN RIDING SCHOOL)

―――セパン8耐に参戦することを決めた1番の理由は?

「チームオーナーである、阪神ライディングスクールの社長が海外で1回はレースをしてみたいと思っていたことがきっかけで声をかけてもらい、自分も海外で8耐なんて走ったことがなかったので、走ってみたいと思い参戦を決めました 」

―――参戦が決まってから実際にセパンに来るまでに一番大変だったことはなんですか?

「トレーニングですね。今、日本は冬だから寒いので、寒い国から暑い国に行くことになるので、暑さに慣れるのが大変でした。

 トレーニングをしている時は服を何枚も着込んで、室温を30度ぐらいまで上げてセパンと同じぐらいの気温で汗だくになりながらやっていました」

―――セパンインターナショナルサーキットを実際に走った印象は?

「MotoGPなどの映像で見ている時は、簡単なレイアウトのコースかな?と思っていましたが、実際に走ってみると高低差がすごく、広いコーナーや狭いコーナーなどさまざまで、とても難しくて……。でも、いい経験ができたかな?と思います」。

●新庄 雅浩 選手(#69 山科カワサキKEN Racing &オートレース宇部 予選:総合41位/決勝:総合32位)

新庄 雅浩 選手(#69 山科カワサキKEN Racing &オートレース宇部)

―――セパン8耐に参戦することを決めた1番の理由は?

「今年の鈴鹿8耐に今回と同じチームから誘っていただいて走ることになり、25位で完走できたのですが、その時に来年もまた8耐に参戦したいというチームの目標が立ち、『トライアウトを通過する必要があるのでセパンに行くから、新庄走ってくれ』と依頼を頂いたので、その気持ちに応えたいと思い参戦を決めました」

―――参戦が決まってから実際にセパンに来るまでに一番大変だったことはなんですか?

「まず、ゲームをね。セパンを走るのは初めてだったので、レースゲームで300周ぐらいしましたね。今のゲームって本当にしっかりできていて、実際に走ってみてもコースのレイアウトなんかはほぼ一緒で、走りだしなどはすぐに順応できたのですが、高低差がゲームでは分からないので、一番戸惑ったのはそこですね。

 走っていて気持ちのいいコースですし、高低差の攻略以外はゲームで覚えられたのですが、実際に来てみると、詰めどころがゲームでは全然分からなかったな。と思います」

―――ゲームでは、セパンを攻略できましたか?

「ゲームでは攻略したつもりが、チームメイトの中村 修一郎選手が僕より7秒ぐらい速くて、実は全然攻略できていませんでしたね。ゲームのセンスはなかったみたいです。

 まぁ、セパンに来て実際に走っても、コンマ2秒ぐらい負けましたけど(笑)」。

●中村 修一郎 選手(#69 山科カワサキKEN Racing &オートレース宇部 予選:総合41位/決勝:総合32位)

中村 修一郎 選手(#69 山科カワサキKEN Racing &オートレース宇部)

―――セパン8耐に参戦することを決めた1番の理由は?

「今年の鈴鹿8耐でお世話になったチームである山科カワサキにお誘い頂いたので、チームのために走ろうと、参戦を決意しました。

 来年の鈴鹿8耐のトライアウトも兼ねているので8耐に出ることを目標に、このチームのためなら頑張れると思ってここに来ました」

―――参戦が決まってから実際にセパンに来るまでに一番大変だったことはなんですか?

「セパンは暑いと聞いていたので、ウィンドブレーカーとかいろいろと着て、めちゃくちゃ暑い格好でトレーニングをするのが大変でした。でも、おかげで暑さ対策はバッチリです!」

―――セパンインターナショナルサーキットを実際に走った印象は?

「想像していたより路面が滑って、まったくタイヤがグリップしなくてびっくりしました。でも、スタンドとか景色がとてもキレイで、感動しました。

 タイヤはグリップしないしブラインドコーナーも多くて、走るのは難しかったけど、キレイなサーキットだなと思いました」。

※ ※ ※

 今季からシリーズに追加されたセパン8耐が、EWC最終戦である鈴鹿8耐2020への参戦権を賭けたトライアウトの1stステージとなったことから、その権利を手にするために参戦した多くの日本人ライダーたち。そのほとんどのチーム・ライダーが初めて尽くしのセパン8耐を走り抜き、無事に鈴鹿への切符を手にしました。

 決勝レースは雨により、約3時間というスプリントレースのような荒れた展開となりましたが、マレーシアという未知の世界で過酷な耐久レースを潜り抜けた日本人ライダーたちが参戦を決めた今季の鈴鹿8耐は、例年以上の盛り上がりを見せてくれるに違いありません。

【了】

EWC初開催のセパンインターナショナルサーキットを走る日本人ライダー達を写真で見る (22枚)

画像ギャラリー

最新記事