ダンロップ新型ツーリングタイヤを新旧比較 「ROADSMART IV(ロードスマート・フォー)」の進化と特徴を体験

5年ぶりに刷新されたダンロップのツーリングタイヤ「ロードスマート」シリーズ。新型「ROADSMART IV(ロードスマート・フォー)」を前作と比較テストしました。

体感できる進化、開発コンセプトどおりの仕上がり

 ダンロップの新型ツーリングタイヤ「ROADSMART IV(ロードスマート・フォー)」(以下「RS4」)をテストしました。

新型「ROADSMART IV(ロードスマート・フォー)」(左)と前作「ROADSMART Ⅲ(ロードスマート・スリー)」(右)※いずれも前輪

 その内容は、前作「ROADSMART Ⅲ(ロードスマート・スリー)」(2015年登場、以下「RS3」)との比較試乗というカタチで進められ、試乗現場にはターゲットとする様々な機種のバイクが並び、同一機種で新旧を乗り比べできるものです。

 テストの舞台となったのは、九州のとある道の駅。そこから県道を10分ほど走ったところにある駐車帯で折り返す、往復およそ13kmのルートで行なわれました。当日の気温は車載の気温計によると5度から8度ほどです。

 まずはヤマハ「MT-09」&RS3装着車で走り出します。往復とも道路左側、クルマのタイヤが路面を踏むあたりをトレースします。走り出すとさすが名作、これはこれで不満がありません。

 往復20分ほどのルートを走り終え、新型RS4装着車でスタートした直後のこと、赤い鉄橋を渡るのですが、その橋に入るアスファルトの段差で、バイクの動きがまるで違います。受ける衝撃が軽いのです。

さまざまなタイプの機種でロードスマートを新旧比較。橋の継ぎ目での感触が明らかに違う

 もちろんRS3も悪くありません。コンとくるだけ。しかしRS4はそれが来ない……。シュンと同じギャップを乗り越えて行くのです。さらに杉を伐採したトラックが通るこの道は、大型トラックが作った轍や、路面の荒れが多いのですが、ことごとく吸収します。路面をなめるように、という言葉がありますが、まさにその感触です。

 フロントにサイズ120/70ZR17、リアに180/55ZR17を履き、指定空気圧はフロント2.5キロ、リア2.9キロと、この手のラジアルタイヤ装着車としては平均的なもの。2人乗り+荷物までカバーする値ではあるものの、1人乗りではタイヤの堅さも目立つはずです。それなのに、路面からの尖った入力がありません。後輪の吸収力も見事と言っていいでしょう。路面からの振動も低減している印象で、音も静かに感じます。

旋回時の軽快さにも開発の手を加えワインディングで楽にライントレースできる特性に

 さらに、一定速度で走っている時、カーブが続く場所ではライダーが曲がろうとアクションを起こして曲がっていったRS3に対し、RS4は意識をするだけでスッと曲がり始めます。これが疲労低減の技術か? 乗った印象だと、より良いハンドリング成分の恩恵として意のままだから疲れない、というロジックに取れました。

 これならどこまでも走りたくなります。ほかにも、スズキ「ハヤブサ」やスポーツネイキッドなど、時間が許す限り比較をしてみましたが、異なるタイプのモデルでも、新旧比較の印象は概ね同じで、タイヤの進化、開発の力点がそのまま感じ取れる印象でした。

 コーナリングを楽しんでも、そのハンドリングの良さはスポーツツーリングタイヤとして高い人気があるのがよく分かります。冬日のワインディングを心地良いペースで流す、減速してバイクをリーンさせる、カーブの出口が見えたら加速して行く……その連続をどこまでも楽しめそうな一体感です。

重量車向けに「GT」スペックもラインナップ

 今回のテストでは雨のグリップやライフについては計り知れませんが、生産技術の進歩で、前作よりもウエットに強い素材としてお馴染みのシリカを50%増量で配合し、それをトレッドゴムに練り込む時、さらにシリカ粒子を細かく分散させることで、路面との接地する面積を増やし、ウエットグリップを向上させていると言いますから、その性能は推して知るべし、というところでしょうか。

「ROADSMART IV」の発売は2020年3月の予定とのこと。春の到来とともにまずはタイヤ、と考えているなら、候補リストに加えて検討することをオススメします。

【了】

【画像】路面をなめるように走るタイヤ

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Writer: 松井勉

モーターサイクル関係の取材、 執筆、プロモーション映像などを中心に活動を行なう。海外のオフロードレースへの参戦や、新型車の試乗による記事、取材リポートを多数経験。バイクの楽しさを 日々伝え続けている。

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