2021年のワンメイクレース開催に向けたデモレース カワサキ「Ninja ZX-25R」が日本のモータースポーツを盛り上げる?

2021年から始まるカワサキ「Ninja ZX-25R」のワンメイクレースに向けて、鈴鹿サーキットで行なわれた全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦MFJグランプリで「Ninja ZX-25R」デモレースが開催されました。

話題のバイクがサーキット走行の敷居を下げるきっかけに

 来年(2021年)から始まるカワサキ「Ninja ZX-25R」のワンメイクレースに向けて、鈴鹿サーキットで行なわれた全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦MFJグランプリで「Ninja ZX-25R」デモレースが開催されました(2020年11月1日)。

デモレーススタート! 野太いエキゾーストサウンドにチューンされているため、かつての250cc4気筒の甲高いサウンドをイメージしていると予想を裏切られる

 デモレースでは“コトリちゃん”(小鳥遊レイラさん)、“かすみん”(たはらかすみさん)ら2人の女性ライダーが先頭を切って走ったほか、カワサキプラザ神戸兵庫から清原明彦さん、カワサキプラザ岡崎から鶴田竜二さんらカワサキに縁の深いレジェンドライダーも参加。鈴鹿サーキットに久々の250cc4気筒のエキゾーストノートが響きました。

 この「Ninja ZX-25R」ワンメイクレースは「スーパースポーツモデルには興味があるけどサーキットは走ったことがない、走ってみたいけどどうしたらよいかわからない」というユーザーのために、モーターサイクルの楽しみ方の幅を拡げて欲しい、という目的でカワサキが国内主要サーキットと協力しながら開催するものです。

「Ninja ZX-25R」ワンメイク・デモレースは女性ライダー2人のほか、全国のカワサキプラザ店からライダーが集まった

 カワサキ主催のオンロード系モータースポーツイベントとしては、2004年ごろから行なわれていた「KSR110」による「KSRカップ」以来となります。

 現在決まっている内容は次の通りです。

■KAZEサーキットミーティング
 サーキット走行会。Ninja ZX-25RでエントリーしたKAZE会員は参加無料。
 鈴鹿サーキット本コース(2021年2月23日)

■Ninja Team Green Trial 2021
 サーキットライディングスクールやタイムトライアルなど初心者向けイベント。オフィシャルレーシングスーツ購入のユーザーは1回無料。
 鈴鹿サーキット(2021年4月頃)
 ツインリンクもてぎ(2021年4月頃)
 SPA直入(日程調整中)

■Ninja Team Green Cup 2021
 ワンメイクレース。エントリーはオフィシャルレーシングスーツ着用必須でエントリー1回無料。必須パーツのスターターキットも発売予定。
 鈴鹿サーキット(日程調整中)
 ツインリンクもてぎ(日程調整中)
 SPA直入(2021年4月・11月予定)

 ざっと概要を眺めただけでも、これまでにない仕掛けがたっぷりあるのがわかります。

デモレースに向けてグリッドに向かう一行。同じモデルがこれだけの台数揃うとなかなか壮観

 たとえば、マシンオーナーなら参加無料……それくらいならいままでも販売促進として行なわれることがありましたが、今回の『Ninja Team Green Trial/Cup』はオフィシャルレーシングスーツがあらかじめ用意され、購入者は1回参加無料になったり、サーキット走行するための必須パーツを揃えたスタートキットが発売予定だったりと、サーキット初心者に嬉しい取り組みとなっています。

 これまで、サーキット走行を楽しみたい、レースに参加したいとなると、なにかと敷居が高いものでした。

 人気のスーパースポーツモデルは1000ccや600ccのハイパワーモデルが中心で、そういったモデルで初心者がサーキットを走ることはリスクが伴いました。また、レースに参加するにしても、数多くの改造が必要となり、二の足を踏んでいたユーザーも多かったのではないでしょうか。

 今回のワンメイクレースでは、オフィシャルレーシングスーツ着用を条件としていますが、これはそもそもレーシングスーツを所有していないユーザーが安価に購入できるように、という配慮になります。

『Team Green Cup/Trial』に向けて発売予定のオフィシャルレーシングギアとパーツキットが展示。オフィシャルレーシングスーツはRS TAICHIコラボレーション。メーカー希望小売価格16万8000円(税別)

 また、発売予定のパーツのスタートキットは、ワイヤリングできるドレンボルト、アンダートレイ、レバーガードなど、MFJのレギュレーションに合わせた必須パーツをセットにする予定とのこと。

 さらには、レースに出るためにマシンを改造すると、通常、可逆性がなく街乗りできなくなってしまうものですが、今回のワンメイクレースでは独自のレギュレーションによって、たとえばヘッドライトはステッカーやテーピングでも「可」にするなど、参加しやすい内容を現在検討しているとのことでした。

 今回のデモレースは動画撮影も兼ねていたため、本気の走りというわけではありませんでしたが、それでも十分に4気筒サウンドが轟き、ソーシャルディスタンスでガラガラのグランドスタンドからどよめきが聞こえてきたほどです。

 まずは2021年2月の『KAZEサーキットミーティング』で、全国から「Ninja ZX-25R」が集結するのを楽しみにしたいところです。

【了】

【画像】カワサキ「Ninja ZX-25R」ワンメイクレースに向けた動きを見る(26枚)

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Writer: 小林ゆき(モーターサイクルジャーナリスト)

モーターサイクルジャーナリスト・ライダーとして、メディアへの出演や寄稿など精力的に活動中。バイクで日本一周、海外ツーリング経験も豊富。二輪専門誌「クラブマン」元編集部員。レースはライダーのほか、鈴鹿8耐ではチーム監督として参戦経験も。世界最古の公道バイクレース・マン島TTレースへは1996年から通い続けている。

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