走りはめちゃくちゃ楽しいけど何故原二? ヤマハ「トリシティ125」

ヤマハが、転ばないバイクを目指して開発したLMWテクノロジー。その搭載第1弾モデルとして登場した「トリシティ125」の、2021年モデルに試乗しました。

ヤマハが誇るLMWテクノロジー搭載の3輪スクーター

 ヤマハが転ばないバイクを目指して開発した、バイクの様にバンクしながら旋回する3輪以上の車両、LMW(リーニング・マルチ・ホイール)の第1弾として、2014年に登場した「トリシティ125」。

ヤマハ「トリシティ125」と筆者(先川知香)
ヤマハ「トリシティ125」と筆者(先川知香)

 それから約8年という年月のなかで、現在までに「ナイケン GT」や「トリシティ155」、「トリシティ300」などとLMWモデルのラインナップが続々と登場しています。

 一方で、開発のコンセプトである「転ばないバイク」という言葉だけ聞けば、バイクが大好きであるにも関わらず、中々ライディングスキルが上達しない筆者(先川知香)にとっては理想のモデルではありますが、「それは、2輪じゃないと意味が無いんだよ!ヤマハさん!」と、このLMWテクノロジー搭載モデルが登場するたび、少し複雑な気持ちになるのは私だけじゃないはずです。

 そんな私が、LMWモデルの原点ともいえる、トリシティ125の2021年モデルに試乗しました。

身長165㎝の筆者(先川知香)で両足の裏がべったり着く足つきの良さ
身長165㎝の筆者(先川知香)で両足の裏がべったり着く足つきの良さ

 トリシティ125は、道路交通法では特定自動二輪車に分類され、前二輪構造の三輪ではあるものの、型式認定は「第二種原動機付自転車」。AT限定を含む小型限定普通自動二輪車免許以上の二輪免許を持っていれば、運転することができます。

 まずは足つき。身長165㎝の私で両足の裏がしっかりと付くため、走り出しや信号での停車など、不安を感じることはありません。

 一方で、取り回しの際に車体が重い。車両重量はカタログ値で164kgあり、一般的な125㏄スクーターの魅力のひとつである、取り回しの気軽さはありませんでした。

転ばないバイクを目指して開発されたLMWテクノロジー
転ばないバイクを目指して開発されたLMWテクノロジー

 ちなみに、転ばないバイクを目指して開発されたLMWテクノロジーですが、一部のモデルに車体の自立をサポートする「スタンディングアシスト」機能が搭載されてはいるものの、まだ転ばないというレベルには至っていません。そのため、一般的な125㏄スクーターのようなイメージで、自転車より便利な日常の足という用途で使うには、向いていないんじゃないかな?と思います。

 と、ここまでは、なんだかコイツ反トリシティ派だな!と思われるような辛口評価をしてきましたが、やはり私にとって125㏄スクーターというカテゴリは、気軽に乗れてナンボというような利便性や実用性が一番の魅力。そこに、デザインのカッコよさなどが加われば、なお良しという価値観です。

 そのため、転ばない安定感を求めるのなら、ホンダがラインナップする後ろ2輪の3輪スクーター「ジャイロX」のようなモデルでいいじゃないかと思ってしまうのです。

結局、「トリシティ125」の魅力って?

 では、走りはどうなのかというと、それが、ここまで偉そうに辛口評価をしてきたことを、平謝りしたいレベルで楽しい!

 一般的なバイクと同じく、アクセルやブレーキ操作と荷重移動で車体を操るのですが、これまで乗り慣れたバイクと同じ体の動かし方でライディングをしているのに、バイクのようでバイクじゃない、なんだか新しい車体との一体感を感じることができました。

ヤマハ「トリシティ125」で走る筆者(先川知香)
ヤマハ「トリシティ125」で走る筆者(先川知香)

 私が特に気に入ったのは、コーナリングの愉しさ。曲がりながら必要以上にイン側にトラクションをかけ、バンクしている側に車体を引っ張ってみたりもしたのですが、驚くべき安定感で、確かに転ばないバイクの片鱗を感じることができます。

 また、少しアスファルトが剥がれているなどの荒れた路面でも、バランスが崩れることはありません。

ヤマハ「トリシティ125」の走りを楽しむ筆者(先川知香)
ヤマハ「トリシティ125」の走りを楽しむ筆者(先川知香)

 そして、125㏄にしてはかなり大きなシートの座り心地も良く、足元にも余裕があるため、ゆったりとした楽な姿勢でライディングできる点も高評価。

 少し攻めた走りをしたい時や、くつろぎながら移動したい時など、ライダーの気分によって乗り方や走りの印象を、ガラッと変えてくれるポテンシャルの高さを感じることができました。

 もちろん、アクセルレスポンスも良く、思いどおりに加速してくれるので、公道で普通に走っている分にはストレスを感じることもありません。それどころか、ホントに125㏄なの?と疑うほどのパワフルさです。

何故原二?それが、トリシティ125に乗った、私の純粋な感想
何故原二?それが、トリシティ125に乗った、私の純粋な感想

 そう、125㏄という排気量にした意味。トリシティ125に実際に乗って、その走りの良さや安定感など、バイク自体の完成度の高さは十分に感じることができたのですが、どうしてもその排気量を原二カテゴリに設定するメリットは、結局、理解することができないまま。

 原二だと高速道路には乗れないため、遠出をするというよりは、やはり日常の足として使いたいと考えてしまいます。しかし、取り回しでいうと、一般的なツーリングバイクレベルの労力はかかってしまうので、気軽とはいえません。そう考えると、トリシティ155からの設定で、良かったんじゃないかとも思ってしまいます。

 乗り心地は快適で走りはめちゃくちゃ楽しいけど、何故原二?それが、トリシティ125に乗った、私の純粋な感想でした。

ヤマハ「トリシティ125」
ヤマハ「トリシティ125」

 そんなトリシティ125の価格(消費税込)は、トリシティ125 ABSが46万2000円、トリシティ125が42万3500円です。

【画像】ヤマハ「トリシティ125」の走りを楽しむ様子を画像で見る(10枚)

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