2022年シーズンのMotoGPに参戦する若き日本人ライダー、Moto2とMoto3クラスに挑む選手たち
ロードレース世界選手権の最高峰「MotoGP」クラスを目指す、「Moto2」、「Moto3」クラスに参戦する若き日本人ライダーをご紹介しましょう。
世界に挑む、若き日本人ライダーたち
ロードレース世界選手権には、最高峰クラスである「MotoGP」クラスのほかに、「Moto2」、「Moto3」というクラスがあります。

Moto2クラスはトライアンフが供給する排気量765ccの並列3気筒エンジン、Moto3クラスは排気量250ccの単気筒エンジンで争われるのが特徴です。MotoGPクラスを目指す若いライダーがしのぎを削るクラスとも言えます。ここではMoto2クラスとMoto3クラスに参戦する、若き日本人ライダーをご紹介しましょう。
Moto2クラスで戦う唯一の日本人ライダー、小椋藍選手
2022年シーズン、日本人唯一のMoto2ライダーとしてエントリーするのが、小椋藍選手です。2019年からMoto3クラスにフル参戦を開始すると、翌2020年にはチャンピオン争いを展開し、ランキング3位を獲得して2021年にMoto2クラスへとステップアップを果たしました。2021年シーズンはMoto2クラスのルーキーながら、2位表彰台を1度獲得しています。

小椋選手は表彰台に立っても喜びを爆発させることはあまり多くはありません。あるときそれについて質問すると、小椋選手は「(さらにいい結果を期待されているために)チームの人が100パーセント、喜んでいないのに、僕だけが喜べない。それにもちろん、自分も同じ気持ちだったから」と答えていました。この回答が物語るように、小椋選手は常に状況や周囲を観察し、己すら俯瞰してレースのために、さらなる改善のために何をすべきかを考えています。今季、優勝、表彰台争い、そしてMoto2クラスのチャンピオン争いが期待されるライダーと言えるでしょう。
Moto3クラスには5名の日本人ライダーが挑む
■佐々木歩夢選手(ステリルガルダ・マックス・レーシング・チーム)

佐々木歩夢選手は2017年からMoto3クラスにフル参戦を開始し、2020年からはホンダからKTMに乗り換え、2年間を戦いました。2021年シーズンはアラゴンGPで3位表彰台を獲得しています。2022年はチームを移籍し、元MotoGP、スーパーバイク世界選手権(WSBK)ライダーであるマックス・ビアッジ氏がオーナーを務めるステリルガルダ・マックス・レーシング・チームのライダーとして、ハスクバーナを駆ります。
■鈴木竜生選手(レオパード・レーシング)

2015年からMoto3クラスにフル参戦を続ける鈴木竜生選手は、マヒンドラのバイクで2年間戦ったのち、2017年からホンダに乗り換えました。このとき移籍したチームはMotoGPライダーの故マルコ・シモンチェリ選手の父、パオロ・シモンチェリ氏が立ち上げたチームで、鈴木選手はイタリア人オーナーであるパオロ氏と家族のような関係を築き、MotoGPパドックで話される英語ばかりかイタリア語も堪能です。5年間にわたりこのチームで戦った鈴木選手は、2022年シーズン、ついに親しんだチームに別れを告げ、有力チームのひとつであるレオパード・レーシングから参戦します。
■鳥羽海渡選手(CIP・グリーンパワー)

佐々木選手と同じく2017年、Moto3クラスにフル参戦を開始した鳥羽海渡選手は、2019年までホンダの育成チームであるホンダ・チームアジアに所属。2019年には開幕戦カタールGPで劇的な優勝を飾りました。2021年シーズンは2位表彰台を1度獲得。2022年シーズンも引き続き、CIP・グリーンパワーからKTMのバイクで参戦します。
■山中琉聖選手(MTヘルメッツ-MSI)

山中琉聖選手にとって、2022年シーズンは3年目のMoto3クラスフル参戦シーズンとなります。1年目と2年目はホンダ、3年目はKTMを駆り、今季は新たに参戦するチーム、MTヘルメッツ-MSIに移籍。再びKTMを走らせます。
■古里太陽選手(ホンダ・チームアジア)

Moto3クラスのルーキーとして世界選手権への参戦をスタートする古里太陽選手は、16歳の若手ライダーです。2021年にアジアとオセアニアの若手ライダーの登竜門であるイデミツ・アジア・タレントカップに参戦し、全勝でチャンピオンを獲得。2022年シーズンはホンダの育成チームであるホンダ・チームアジアのライダーに抜てきされました。そんな古里選手ですが、開幕前のトレーニング中に転倒し、右足距骨を骨折して手術を受けました。デビューレースは未定ということで、回復が待たれます。
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2022年シーズンは史上最多の全21戦となるMotoGPは3月4日に開幕します(決勝レースは6日)。最高峰クラスを目指すMoto2とMoto3クラスの選手にも注目してみてはいかがでしょうか。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。








