海外ではどれくらい普及してる? 電動キックボードのリアル
2022年4月におこなわれた道路交通法の規制緩和により、電動キックボードはこれまで以上に利用しやすくなりました。それに伴い、日本国内でのさらなる普及が予想される電動キックボードですが、海外ではどれくらい普及しているのでしょうか。
海外の電動キックボードの普及状況は
2022年4月におこなわれた道路交通法の規制緩和により、国内での電動キックボードへの注目度が高まっています。そこで、既に広く普及し始めている海外でのキックボード事情をご紹介します。
経済産業省の調査によると、2021年9月時点で電動キックボードのシェアリングサービスが導入されている都市が一番多い国はアメリカで、129都市に普及しています。そして2位がドイツの87都市、3位がポーランドの44都市、4位がイギリスの35都市、5位がイタリアの28都市と続く状況。ちなみに、日本は39位で2都市です。

ちなみに、なぜ販売数ではなく、シェアリングサービスの普及の調査なのかというと、それは電動キックボードが「MaaS(マース)」普及の一環として、世界中で採用されているためです。国土交通省はMaaSについての専用サイトを開設しており、次のように説明しています。
「MaaS(マース:Mobility as a Service)とは、地域住民や旅行者ひとりひとりのトリップ単位での移動ニーズに対応し、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括でおこなうサービスで、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるものです」
つまり、MaaSとはさまざまな交通問題を解決するため、移動手段の検索・予約・決済をひとつのアプリ等に集約するというもの。そのなかの移動手段のひとつとして、手軽に乗れる電動キックボードのシェアリングサービスが、世界中で注目されているのです。
電動キックボードのシェアリングサービス普及率が1位のアメリカでは、2018年から2019年にかけて急速に電動キックボードのシェアリングサービスが拡大しました。
2019年における、電動キックボードのシェアリングサービス利用回数は、全米で8600万回です。また、シカゴ市民の利用実態調査によると、友人や親戚を訪問するのに利用した人が34%、乗ること自体を楽しんだ人が33%、レクリエーション活動への参加に利用した人が31%、移動を伴う家の用事に利用した人が30%、外食、食料品など日常の買物に利用した人がそれぞれ24%、23%となっています。
このデータから、電動キックボードはちょっとした外出によく利用されていることが伺えます。
また、普及率2位のドイツでは2000年代初頭より、都市部への自動車流入量を抑える政策がおこなわれていました。したがって、電動キックボードに対する法整備も他の国より早く対応できたのが、普及率向上の一因です。さらに、シェアリングサービス業者は自治体と連携し、安全運転講習や利用者の運転マナー啓発活動をおこなっています。
他の国での普及状況は?
ちなみにイギリスでは、地下鉄やバスの運営をおこなっているのは行政機関です。したがって、電動キックボードを普及させる政策を打つのは難しいようですが、普及率は第4位。

韓国では2019年まで、首都ソウルにしか電動キックボードのシェアリングサービスがなく、2019年4月時点で電動キックボードアプリ利用者数は、3万7294人でした。ところが、2020年4月には21万4451人と約5.7倍と急増しています。そんな韓国での利用実態としては72%が日常の移動、21%が観光のために利用しているようで、残り7%は試しに乗ってみたという人たちでした。
一方、中国では電動キックボード自体はあまり普及していないものの、電動キックボードの製造は盛ん。年間100万台から200万台を製造しており、2017年からは日本への輸出もスタートさせています。
では、日本国内の電動キックボードの現状はどうなっているのでしょうか。
日本では電動キックボードは購入も可能で、シェアリングサービスも利用できます。また、日本も政策としてMaaSの普及を進めていることから、シェアリングサービススポットが、かなり増えてきました。
道路交通法の規制緩和により、電動キックボードの運転条件が16歳以上なら運転免許不要、ヘルメットの着用は努力義務になったことも、MaaS普及の政策の一環です。
これらの流れから日本も海外同様、官民一体となった電動キックボードのシェアリングサービスが普及していくかもしれません。 一方で、日本では規制が緩和されたばかりで、未だ事故やトラブルなど多くの問題がみられますが、今後事故が減ることを祈るばかりです。





