【FIM世界耐久ロードレース選手権】「F.C.C. TSR Honda France」が4シーズンぶり2度目の優勝

2017−2018年シーズンからフランスのホンダ現地法人「Honda France」とタッグを組んでFIM世界耐久ロードレース選手権(EWC)に挑む「F.C.C. TSR Honda France」がフランスのポール・リカール・サーキットで開催されたボルドール24時間耐久ロードレースを制し4シーズンぶり2度目のチャンピオンに輝きました。

アラン・テシェ選手を代役起用し見事シーズン優勝

 2017−2018年シーズンからフランスのホンダ現地法人「Honda France」とタッグを組んでFIM世界耐久ロードレース選手権(EWC)に挑む「F.C.C. TSR Honda France」がフランスのポール・リカール・サーキットで開催されたボルドール24時間耐久ロードレースを制し4シーズンぶり2度目のチャンピオンに輝きました。

 2022 FIM世界耐久ロードレース選手権で年間チャンピオンに輝いた「F.C.C. TSR Honda France」
2022 FIM世界耐久ロードレース選手権で年間チャンピオンに輝いた「F.C.C. TSR Honda France」

 F.C.C. TSR Honda Franceは、ライダーにジョシュ・フック選手(オーストラリア出身・29歳)、ジーノ・リア選手(英国出身・ 33歳)、マイク・ディ・メリオ選手(フランス出身・ 34歳)の3名を擁し、マシンはホンダ 「CBR1000RR-R FIREBLADE SP」の体制で2022年シーズンのEWCに挑んできました。

 フランスで開催された開幕戦 ル・マン24時間レースで3位表彰台を獲得したF.C.C. TSR Honda Franceは、続く第2戦ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでも3位を獲得。

 第3戦 鈴鹿8時間耐久ロードレースにおいては決勝前日のフリー走行中にリア選手がシケインで転倒、ドクターヘリで病院に搬送されたため、フック選手とディ・メリオ選手の2名で参戦。トラブルに見舞われたものの10位で完走を果たしています。

 ポイントランキング1位と23ポイント差の2位で迎えた最終戦 ボルドール24時間レースでは、リア選手の代りに、2017−2018シーズンにチャンピオンを獲得した時のライダーであるアラン・テシェ選手(フランス出身・28歳)を起用。

 2度のトラブルにより一時は28番手まで順位を下げましたが、その後は着実に周回を重ね順位を回復し、4位でフィニッシュ。チャンピオンを争うチームが次々とリタイアしたこともあり、逆転でF.C.C. TSR Honda FranceのEWC年間チャンピオンが決定しました。

 今回の結果について、最終戦を戦ったライダーは次のようにコメントしています。

■ジョシュ・フック選手
「過去の経験からチェッカーを受けるまでは油断はできないと思っていました。僕たちは過去にもさまざまなシチュエーションから復活してきましたが、確実なことはどこにもありません。皆がそうであるように、諦めずに自分たちのレースをしてきました。3人とも特に夜間走行が速く、いい走りをしたと思います。この大会で優勝するのは難しいと分かり、チャンピオン獲得を最優先としました。他の多くのチームが直面したトラブルを避けるために、可能な限りエンジンを労りながら走行し、最後まで走り切ることができました」

■マイク・ディ・メリオ選手
「ついに世界耐久ロードレース選手権のチャンピオンになることができました! 過去にもチャンピオンまであと一歩のところにいったこともありましたが、長い間求め続けていたタイトルをやっと獲得することができてとても誇りに思います。とてもタフなレースでした。周りが1台、また1台と止まっていく中、僕たちもトラブルに見舞われていました。TATI TEAM BERINGER RACING(カワサキ)が上位で争っている時、トラブルを避けるために追っていたマシンと十分な距離を取ることにしました。彼らのタイトル争いが難しくなった後は、ストレートでの早めのシフトアップでエンジンを温存する計画へと変更しました。表彰台を獲得するよりもタイトルの獲得が大事だったので、正しい選択をすることができたと思います」

■アラン・テシェ選手
「メカニカルトラブルに見舞われた時もあり、チームの皆にとって大変なレースになりました。チームスタッフはピット作業で時間短縮に勤しみ、僕たちライダーはレース戦略の実行にベストを尽くして走りました。Yoshimura SERT Motul(スズキ)がリタイアした後は、僕の元在籍チームであったTATI TEAM BERINGER RACING(カワサキ)とのタイトル争いになりました。TSR Hondaは2018年にタイトルを獲得したチームだったので、とても感慨深いです。このタイトル獲得に大きく貢献したジーノ・リアの回復を心から願っています」

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