一体どこで決まっているの? マフラーからでるバイクの排気音
マフラーから出る排気音もバイクの魅力のひとつですが、そんな排気音の音質や音量は、一体どこで決まるのでしょうか。
排気音についての素朴な疑問
バイクのマフラーは、見た目の印象をガラッと変えたり、マフラーから出る排気音を魅力的なサウンドに変えたり、性能アップが期待できるなど、人気の高いカスタムパーツです。しかし、マフラーは使われている素材や形状によって、性質が大きく変わり、その排気音も違ってきます。では、排気音の音質や音量は、一体どこで決まっているのでしょうか。

まず、バイクのマフラーの素材として、昔から多く使われているのがスチール素材。いわゆる鉄なので、サビやすく重くなるデメリットがあるものの加工が容易なため、デザイン性に優れており、リーズナブルなので、はじめてカスタムに挑戦する人にも手が届きやすい素材です。
また、スチール素材のすぐれた点は音質にあり、強度を上げるために他の素材よりも厚くする必要があるのですが、そのため重厚感のある魅力的なサウンドを奏でることが特徴となっています。そのため、スチールは心を揺さぶるような低音を楽しみたい人や、スタイルにこだわりたい人におすすめといえるでしょう。

そして、バイクのマフラー素材としてメジャーなのがステンレス素材。ステンレスはサビにくくするために、鉄にクロムとニッケルを混ぜて生成された合金で、キッチンまわりで広く使われています。
スチールよりサビにくく強度があるので、マフラーの厚みを薄くすることができ、軽量に仕上げることが可能。また、美しい輝きがあり耐久性にも抜群。価格も比較的抑えられるため、コストパフォーマンスを重視する人におススメの素材です。
音質はスチールと比較すると高音といえるもので、回転数が上がるほど、その違いをハッキリ聞き分けることができると思います。

マフラーの素材のなかで、圧倒的に高い強度を持つのがチタン素材です。ステンレスよりも軽量で、ほとんどサビることがないため、海沿いの地域に住んでいる人や海岸沿いを通るツーリングがメインの人でも、安心して使いつづけることが可能。また、マフラーの熱によって、鮮やかなグラデーションがつくので、日々の変化を楽しめる点もチタンならではのメリットです。
一方で、非常に硬い素材であるため加工が難しく、取り付けの際に加工が必要な場合は、コストがかかることも少なくありません。しかし非常に強度が高く、マフラーの厚さを薄くできるため、乾いた甲高いサウンドの排気音を楽しむことできます。
そして、チタンよりも軽量なのがカーボン素材。合成繊維を炭化して作られた素材で、繊維を織り込んであるため、カーボンならではの特徴的な模様がステッカーやアクセサリーなどに取り入れられるほど人気があります。また、とても軽く強度も高いので、レーシングタイプやスポーツタイプのモデルにも多く取り入れられる素材です。
ただし、他の素材に比べるとやや衝撃に弱く、特にカーボン素材に対して直角から衝撃を受けると、マフラーが簡単に割れてしまう場合も。また、生産に手間がかかるため非常に高価な上に、加工もむずかしいため工賃が高くなるのがデメリットとなっています。
マシンの軽量化を追求したい場合には、最適な素材といえるでしょう。なお、カーボンの排気音は高音が抑えられ、重低音が特徴的な音質です。

バイクの排気音には、マフラーの形状も大きく影響します。
マフラーが太くなると排気音が低音に変化するだけでなく、エンジン性能も変化し、高回転域のパワーを引き出しやすくなる傾向。また、長さがあるマフラーも低音が響きやすくなるのが特徴です。
一方で、マフラーが細くなると排気音は高音に変化し、エンジン性能も低中速域のトルクが強くなる傾向。マフラーが短くなると高音が出やすくなるのが特徴です。このように、排気音の高さは素材によって違うだけでなく、同じ素材でも、その形状によって排気音が大きく変わるというわけです。
マフラーの騒音規制に注意!
排気音を変えるために、マフラーの交換を検討している人は多いと思います。マフラーを交換する際は、法改正によって騒音規制がより厳しくなっている点に注意してください。
ちなみに、バイクの検査で測られるのは「近接排気騒音」のみ。この測定方法は、測定器をサイレンサーと同じ高さの後方45度の角度で、離れた位置に置きます。そして、最高出力が5000回転を超えるバイクは半分の回転数で測定し、最高出力が5000回転より低いバイクは75%の回転数で実施されます。

音量の基準は、50㏄以下の原付一種が84dB(デシベル)、125㏄以下の原付二種が90dB、126㏄以上のバイクは94dBまで。なお、2010年4月以降に生産されたバイクは、近接排気騒音に加えて、「加速走行騒音規制」の測定も追加となります。加速走行騒音規制は、停止した状態で測るのではなく、走った状態での測定なので簡単には実施できません。
そのため、騒音規制に適合したマフラーであることを証明する、JMCAマークもしくはEマークの付いたマフラーを選んでおけば安心です。
もし、交換したマフラーが車検に合格しなかった場合は、純正品もしくは適合するマフラーに交換しなければなりません。また、車検を必要としない排気量のバイクでも、劣化や整備不良による排気漏れを起こしている場合があるので、小まめにチェックするようにしましょう。
規定値よりも排気音が大きかった場合は「整備不良」の違反となり、二輪車の場合は違反点数2点と反則金7000円、原付の場合は6000円の反則金が科せられます。なお、マフラーに取り付けて騒音を抑える「バッフル」も、脱着式のものは禁止となりました。ただし、溶接やリベットなどでしっかり固定されていれば、取り締まりの対象外となります。








