美味しいアジフライを求めて走る旅 『食堂くるり』は岡山市中心部にある小さな定食屋だった

アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえるお店を紹介します。岡山市中心部にある『食堂くるり』を訪れました。

岡山市中心部に「名物アジフライ定食」があった!!

 美味しいアジフライを求めて走る旅、筆者(増井貴光)が愛車のハーレー「ロードグライド」ではるばるやって来たのは岡山県です。仕事を兼ねてのツーリングなのか、ツーリングを兼ねての仕事なのか、とにかく走って来ました。

片岡義男の小説に出てくる瀬戸内の島を目指して走ってきた。のどかな海の光景に癒される
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 本業の撮影があるのは、ジーンズの聖地「児島」にある「アイアンハート児島店」です。瀬戸中央自動車道「児島IC」が最寄りですが、時間があるのでひとつ岡山市寄りの「水島IC」で降ります。このインターの事務所には昨年10月、レギュレーターが壊れて走行不能となった前の愛車を一晩預かっていただいたという、お世話になった思い出があります。

 さて、水島から鷲羽山スカイライン(県道393号)を走って児島に向かいます。途中の展望台からは水島の工場地帯の景色が見渡せます。きっと工場夜景が綺麗なのではないでしょうか。

 鷲羽山(わしゅうざん)まで走って瀬戸大橋の展望台へ。四国まで続く瀬戸大橋の展望スポットです。一休みして昼メシを食べようとアジフライを検索しますが、結果は昨年訪れた「キッチン高山」だけ。あきらめて適当に食事を済ませ「アイアンハート児島店」に向かいます。

 お店で地元の常連さんに訊いてみると「フライにするほど大きいアジが獲れないからじゃないか?」ということでした。

21オンスデニムが大人気の「IRON HEART(アイアンハート)」。2022年で7周年を迎えた「アイアンハート児島店」へやってきた
21オンスデニムが大人気の「IRON HEART(アイアンハート)」。2022年で7周年を迎えた「アイアンハート児島店」へやってきた

 翌日、ホテルにバイクを預けて岡山県玉野市在住のMさんの車で移動します。この日の撮影を終え、Mさんに調べていただいたアジフライの美味しい店があるという岡山市の中心地へ向かいます。岡山市役所や岡山大学病院の近くのオフィス街に「食堂くるり」はありました。

 外観も店内も明るく、女性のお客さんが多いのでオジサン2人には少し場違いな雰囲気かもしれません。ちょうど席が空いていたので待たずに入れましたが、ランチタイムには並ぶこともあるそうです。

 メニューを見ると、一番上に「名物アジフライ定食」(1100円)とあるではないですか! 岡山県でようやく巡り会えたアジフライです。どのメニューも魅力的ですが、ここは迷わず「名物アジフライ定食」の一択です。

 ご飯のサイズは「大・中・小」から選ぶことができ、おかわりも1回は無料。前夜に岡山の先輩と呑んで、シメにラーメンを食べるという若者のような暴挙をしてしまったオジサンなので「中」をお願いしました。

「食堂くるり」の「名物アジフライ定食」(1100円)。ご飯のサイズは「大・中・小」から選べる
「食堂くるり」の「名物アジフライ定食」(1100円)。ご飯のサイズは「大・中・小」から選べる

 オープンキッチンから心地よい揚げる音が聞こえて数分、「名物アジフライ定食」が来ました! お皿には大きめの半身のアジフライが2枚、たっぷりのタルタルソースが美味しそうです。付け合わせのキャベツにはドレッシングがかかっています。小鉢はきんぴら、中サイズのご飯とみそ汁、漬物がセットです。

 さっそくアジフライにかぶりつきます。揚げ色は薄め、パン粉は粗めでサクサク感はバッチリ! 身はフワッとした歯応えで、脂の乗った美味しいアジです。手作りのタルタルソースもコクがあって美味しい! 名物を謳う理由がわかります。

 産地を聞いてみると、その時に一番良いアジを仕入れるということでした。テーブルにあった「鷹取醤油」が気になったので、試しにアジフライにかけてみました。これがまた合う! 1905年創業の備前の老舗醤油屋が作っている岡山で人気の醤油でした。

 再びタルタルソースに戻って2枚のアジフライを完食。かなりボリュームがありますが、「名物アジフライ定食」を頼む女性は多かったように感じました。

岡山市内中心部にある「食堂くるり」。外観も店内も明るく清潔な雰囲気。人気のお店で行列ができることもある
岡山市内中心部にある「食堂くるり」。外観も店内も明るく清潔な雰囲気。人気のお店で行列ができることもある

 大満足でお店を出ます。ここは中小ビルが密集するエリアで周辺にクルマのコインパーキングはありますが、店頭にバイクや自転車を停めるスペースはありませんでした。筆者はホテルへ戻り、バイクをピックアップして次なる目的地に向かって走ります。しかし腹いっぱいでバイクに乗るの辛い……。

■食堂くるり
所在地:岡山県岡山市北区春日町5-27
営業時間:10時30分~14時30分、17時30分~22時(日曜定休)
※営業時間、休日は変更となる場合がります

【画像】岡山市『食堂くるり』のアジフライを見る(12枚)

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Writer: 増井貴光

旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110

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