不動の「ダックス50」をプチレストア! ガソリンタンク&バッテリーを装着【vol.3】
ホンダ DAX50のプチレストア計画・第3回目。前回で無事にエンジンがかかったので、今回はガソリンタンクを装着して、バッテリーも新品を用意! 燃料と電気の安定供給を図ります。
グリスで滑らせて、ガソリンタンク装着!
ガソリンタンクの中にサビは見られませんでしたが、劣化したガソリンがこびりついていたため、今回の取材日までに細井さん(ナインゲート店主)がエンジンコンディショナーで洗浄してくれていました。

次に燃料ホースを装着します。
ガソリンタンクの底部からホースの取付口が2つ出ています。ひとつは通常のガソリン吐出口、もうひとつはリザーブ(予備タンク)です。
ダックス50は向かって右側がリザーブです。わからない場合は、タンク内を覗いて確認。ガソリンを吐出するためのパイプが低い方……つまり、底の方にあるガソリンを送り出せるパイプがリザーブ側ということです。

タンクの装着はフレーム内に滑り込ませるようにして入れ込みます。これがじつに大変なので、滑りやすいようにラバーグリスをマウンティングラバーに塗り込みます。
ガソリンタンク底面にもラバーグリスを塗っておくとベター!

エアクリーナーの吸気吸入口はフレーム内に入れるので、キャブレター装着前に必ずエアクリーナーボックスを装着します。
続いてインテークマニホールド、最後にキャブレターを取り付けます。

前回、異常が見られなかったガソリンコックですが、なんとガソリン滲みを発見! 長期間ガソリンを通していなかったので気づかなかったのですが、(おそらく)数年ぶりにガソリンを通したことで負担が一気にかかり、パッキンなどが逝ってしまったのでしょう。
しかし、純正コックはすでに納期未定のバックオーダー。しかも価格は7,000円!(2022年9月現在)……というわけで、社外品を装着しました。

ガスケットの溝部分(ブラケットとの装着部)にラバーグリスを塗ります。「ゴムパーツは油分を与えることで、持ちが良くなります」と細井さん。
ナインゲートでは、原則としてゴムパーツにはすべてグリスを入れていくそうです。

新品バッテリーは“補充電”で長持ち!
バッテリーも土台が外されていたので、まずは取付けから。
フレームに引っ掛けるようにして装着し、ボルトで固定します。この際、アースの装着を忘れずに!

バッテリーはカスタムジャパンのMF(メンテナンスフリー)バッテリーを採用。リーズナブルで性能も良いのでオススメです。
バッテリーはそのままでは使えません。付属のバッテリー液を注入するのですが、劇物のため取り扱い要注意!! 液を入れる際は銀紙を破かずに、そのままバッテリー本体に刺しましょう。

充電が完了したら、車体に取り付けます。
取付け時は必ずプラス端子から! マイナス端子から取り付けた場合、プラス端子を取り付ける際にショートする可能性があって、とても危険。
ちなみに、取り外す際はマイナス端子から。この順番は頭に叩き込んでおきましょう!!

前回はエンジンをかけたら点灯したインジケーターですが、今回はスイッチを入れただけで点灯。バッテリーがしっかり働いている証拠ですね。
ウインカーやブレーキランプなどもチェックします。

キックスタートでエンジン始動。再取付けしたキャブレターも問題なくアイドリンは安定し、吹け上がりも良好。
燃料ホースやガソリンコックからもガソリン漏れはなく、今回もミッションは無事に完遂しました!
次回は足周りに着手……まずはフロントフォークのメンテナンスです。
(つづく)
Writer: 佐賀山敏行
カスタムバイク専門誌の編集長を経て、現在はヤマハSR400/500に特化したWEBマガジン「The SR Times」を運営する。自身も現在93年式と14年式の2台のSRを持つフリークだが、基本的にはバイクは何でも好き。