【MotoGP第8戦オランダGP】Moto2小椋藍選手が表彰台に返り咲き! 苦しい前半戦を経て獲得した2位
MotoGP第8戦オランダGPが、2023年6月23日から25日にかけてオランダのTT・サーキット・アッセンで行なわれました。Moto2クラスに参戦する小椋藍選手(#79/イデミツ・ホンダ・チームアジア)は、決勝レースで優勝争いを展開し、2位でゴール。今季初の表彰台を獲得しました。
ようやく立った表彰台、優勝争いに戻ってきた
MotoGP第8戦オランダGPの初日を終え、Moto2クラスに参戦する小椋藍選手(#79/イデミツ・ホンダ・チームアジア)は総合4番手につけました。翌日、土曜日のプラクティス3ではオールタイムラップ・レコードを更新してトップにつけます。さらにQ2から挑んだ予選では3番手。金曜日から土曜日にかけてあったのは、2022年シーズンのような強い小椋選手の姿でした。

2022年シーズンはMoto2クラスでチャンピオン争いを展開してランキング2位を獲得した小椋選手でしたが、今季は出だしでつまずきました。開幕前のトレーニング中に左手首を負傷したのです。この怪我のためにシーズン前のテストに参加できず、開幕戦を欠場し、本格的な復帰は第3戦アメリカズGPからとなりました。こうした遅れが響き、小椋選手らしからぬ結果で終えるレースが続いていました。
オランダGPには前戦でのドイツGPという布石がありました。バイクを2022年のそれに近くしたのです。ドイツGPでは14位と結果につながらなかったものの、良いフィーリングをつかんでいたといいます。そうしたトライが得意のアッセンで結実したのでした。

1列目3番手から臨んだ決勝レースでは序盤に2番手、中盤には3番手を走行して常にトップ3以内のポジションを走っていました。そして、15周目にはトップに立ちます。2023年シーズン、小椋選手が決勝レースでトップを走ったのはこれが初めてです。ただ、残り2周でジェイク・ディクソン選手(#96/Indeガスガス・アスパー・チーム)にかわされて2位でゴール。今季初の表彰台を獲得したのです。
レース後、優勝争いを展開した小椋選手に、悔しい2位でしたか? と聞くと「やりようによっては勝てたと思うので。まだちょっと甘かったなと」と肯定します。ただ、この日の小椋選手には、それ以上に感じていた気持ちがありました。

「最終ラップは半周くらいまで頑張ってみて、追いつかなかったらセーブしようと考えていました。最後まで(ディクソンを)追いかけていたわけじゃないので、今回については悔しいというよりも、ほっとしたという気持ちが大きかったです。今年の流れもありましたし」
小椋選手にシーズン前半戦とオランダGP、それぞれについての自己評価を聞くと「前半戦は20点くらいだと思います。オランダGPは90点くらいじゃないですか」とのことでした。この採点を見ても、オランダGPの2位は後半戦に弾みをつける表彰台となったことは間違いないでしょう。

MotoGPは約6週間のサマーブレイクに入り、シーズン後半戦の口火を切る第9戦イギリスGPは、8月4日から6日にかけて、イギリスのシルバーストン・サーキットで行なわれます。
■Moto2クラスとは……
Moto2クラスはトライアンフ「ストリートトリプルRS」の3気筒765ccエンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。2021年8月、トライアンフによるエンジン供給は2024年まで延長された。タイヤはダンロップのワンメイク。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。





