【2台でGO!!~モトグッツィ編~】 新世代のトップバッターと既存モデルの集大成!! いろいろな角度からじっくり検証

快適なロングランが楽しめる「V85TTトラベル」

 冒頭で述べたように、V100はスポーツアラーで、V85TTはアドベンチャーツアラーです。ではどちらが、より快適なロングツーリングが楽しめるのかと言うと、V85TTの方が優勢だと私は感じました。

2モデルのシートは、この角度からだと同じような形状に見えるものの、着座位置の自由度が高いV85TTに対して、V100のシートは後方に固定される印象
2モデルのシートは、この角度からだと同じような形状に見えるものの、着座位置の自由度が高いV85TTに対して、V100のシートは後方に固定される印象

 一番の理由はライディングポジションで、乗車中に身体のどこにも負担がかからないV85TTに対して、V100は着座位置が後方に固定されるシートのせいで、ハンドルグリップ位置がやや遠く感じ、ロングツーリングでは腰や腕に疲労が蓄積するのです。

 さらに言うなら、乗り心地もV85TTのほうが良好で、オフロードを視野に入れた前後サスペンションが、路面の凹凸を軽やかにいなしていく柔軟性が実感できました。一方のV100は、オーリンズ製のセミアクティブ式サスペンションの標準設定がいまひとつ的を射ていないこともあって、距離が進むにつれて、路面の凹凸を通過した際の衝撃が厳しくなってきたのです。

安易な優劣は付けられないものの……

 エンジンの印象で使った言葉の繰り返しになりますが、今回試乗した2台のモトグッツィに安易な優劣はつけられない……と私は感じています。ただし完成度では、独自の世界を構築しながらマイナス要素が見当たらない、V85TTに軍配を上げたいところです。

新旧エンジンを搭載する2台のモトグッツィに乗り、じっくり走って検証
新旧エンジンを搭載する2台のモトグッツィに乗り、じっくり走って検証

 逆に言うなら、V100には前述した気になる点が存在したのですが、全面新設計のヨーロッパ車という事実を考えれば、そういった要素が存在するのは珍しくないことかもしれません。BMWモトラッドやドゥカティだって、全面新設計車が最初からパーフェクトという事例は滅多にないのですから。

 というわけで私としては、V100には今後の熟成とバリエーションモデルの追加を期待したいのですが、ノウハウのある販売的で車両を購入するなら、ライディングポジションと前後サスペンションの設定は、簡単に改善できることのような気はしています。

※ ※ ※

 モトグッツィ「V100マンデッロ」シリーズと「V85 TT」シリーズの価格(消費税10%込み)は、それぞれ以下の通りです。

「V100 Mandello」=220万円
「V100 Mandello S」=264万円
「V85 TT」=165万円
「V85 TT TRAVEL」=182万6000円

【画像】新開発&熟成モデル、2台のモトグッツィを詳しく見る(22枚)

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Writer: 中村友彦

二輪専門誌『バイカーズステーション』(1996年から2003年)に在籍し、以後はフリーランスとして活動中。年式や国籍、排気量を問わず、ありとあらゆるバイクが興味の対象で、メカいじりやレースも大好き。バイク関連で最も好きなことはツーリングで、どんなに仕事が忙しくても月に1度以上は必ず、愛車を駆ってロングランに出かけている。

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