「逆チェンジ」……踏み下ろしてシフトアップ!! レーサー必須の装備 カスタム用語集Vol.19
シフトペダルの働きを通常とは逆にするのが「逆チェンジ」。レーサーレプリカやスーパースポーツで見られるカスタムですが、なぜそのような仕様に変更するのでしょうか。
サーキットで素早くシフトアップ
一般的なバイクのシフトペダルは1番下が1速で、少しだけ上げるとニュートラル、さらにかき上げると2速、3速とギアが上がっていきます。これを正チェンジと呼びます。

対して逆チェンジは、シフトペダルを1番上までかき上げると1速となります。そして少しだけ踏み下ろすとニュートラル、さらに踏み下ろしていくと2速、3速とギアが上がっていきます。
逆チェンジのメリットは、正チェンジに比べて素早いシフトアップが可能だという点にあります。チェンジペダルの上に足を置いておけば、踏み下ろすだけでシフトアップできるのは、サーキットをコンマ1秒でも速く走らなければならないレーサー(ライダー)にとって、大きなアドバンテージになるのです。
また、ペダルを踏むだけでシフトアップが完了するので、深いバンク角で旋回しているコーナリング中でも操作がしやすいのです。

つまり逆チェンジは、サーキットを走るための仕様だと言ってよいでしょう。レーサーレプリカやスーパースポーツでは、そうしたレーサーを真似て逆チェンジにカスタムしている車両があります。
市販モデルの中にはチェンジペダルのリンクを組み替えるだけで逆チェンジ化できる車両もありますが、チェンジペダルの位置がおかしくなったり、サイドスタンドがつかなくなったり、またクイックシフターが正しく作動しなかったりと、何かしらの不具合が出ることが多いようです。
そこでレースを得意とするパーツメーカーから、公道用モデル適合の逆チェンジキットが販売されています。このキットを使えば、スムーズに逆チェンジ化ができるでしょう。
しかし、公道にはあらゆる危険が潜んでいます。正シフトは急ブレーキからのシフトダウンがやりやすいのですが、逆シフトではとっさの操作がやりにくいのが難点です。もちろん慣れの問題もありますが、サーキット走行をほとんどしないというのであれば、逆チェンジのメリットはほとんどないと言ってよいでしょう。
Writer: 佐賀山敏行
カスタムバイク専門誌の編集長を経て、現在はヤマハSR400/500に特化したWEBマガジン「The SR Times」を運営する。自身も現在93年式と14年式の2台のSRを持つフリークだが、基本的にはバイクは何でも好き。






