【MotoE第1戦ポルトガル大会】2024年の電動バイクレース開幕 マシン、タイヤは? レースでは新しい顔ぶれも活躍

『FIM Enel MotoE World Championship』のポルトガル大会が2024年3月22日から24日にかけて、アウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで行なわれました。ポルトガル大会はMotoEのシーズン開幕戦です。2024年のMotoEマシン、タイヤを含めてその模様をお届けします。

6シーズン目を迎えたMotoEが開幕

 2024年シーズンの『FIM Enel MotoE World Championship』(以下、MotoE)が、ポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで開幕しました。電動バイクレースであるMotoEは、今季は全8戦が予定されており、1戦各2レース開催なので、全8戦16レースで行なわれます。いずれもMotoGPのヨーロッパ開催グランプリに併催です。

MotoEに参戦するのは18名のライダー
MotoEに参戦するのは18名のライダー

 MotoEは2019年に始まり、今季で6シーズン目を迎えました。その間に開催されるサーキットは少しずつ変わり、ポルトガル大会は、2024年が初開催です。

 その代わりに、2023年に初めて海を越えて開催されたイギリスGPはカレンダーから外れています。これは、開催地のシルバーストン・サーキットの1周が長く、MotoEでは周回数が短くなり過ぎてしまったことが理由です(※2023年イギリス大会レース1は雨の影響により5周で行なわれた)。

 週末のスケジュールは、金曜日に各15分間のプラクティス1、2があり、夕方に予選(Q1、Q2)が行なわれて決勝レースに向けたグリッドを決めます。

 そして土曜日に2レースが行なわれます。レースの周回数はライダーがスタートからゴールまでバッテリー残量を気にせずに攻められることを前提に考えられており、ポルトガル大会は7周となっています。

ミシュランが供給する2024年のMotoEタイヤ。独特のトレッドデザインは視覚的効果を狙ったもので、走ればすぐに消えるもの
ミシュランが供給する2024年のMotoEタイヤ。独特のトレッドデザインは視覚的効果を狙ったもので、走ればすぐに消えるもの

 MotoEマシンは、2023年よりドゥカティがMotoEのワンメイクマシンサプライヤーとなり、MotoEのために開発した電動レーサー「V21L」を全18名のライダーに供給しています。

 ドゥカティ「V21L」にとって2シーズン目となる2024年は大きな変更や進化はなく、電子制御に関して少しのアップデートがあるということです。ただし、2025年には進化があるとされています。

 タイヤについては、今季もアップデートがありました。MotoEはミシュランがワンメイクタイヤサプライヤーを務めており、サスティナブル素材を使ったタイヤを供給しています。

 2024年シーズンは、フロントに49%(2023年は34%)、リアに53%(2023年は52%)のサスティナブル素材が使用されているということです。

 また、ポルトガルGPの木曜日にはミシュランの2024年MotoEタイヤに関するメディアイベントが行なわれました。そこで発表された2024年MotoEタイヤは独特のトレッドデザインを持っていますが、これは1~2周の走行で消えるもので、サスティナブル素材を使ったタイヤであることを視覚的に伝えることが目的です。

表彰台争いの常連に、ルーキーが躍動

 レースでは、レース1、レース2ともに、基本的にMotoEのキャリアを持つライダーが優勝、表彰台を争いました。レース1で優勝したのは、ニコラス・スピネッリ選手です。2023年からMotoEに参戦し、2023年最終戦サンマリノ大会レース2で初優勝しています。今季も優勝、表彰台争いの常連になるだろうライダーですが、初戦にして優勝を果たしました。

レース1で優勝したのはスピネッリ選手(中央)。2位はエクトル・ガルソ選手(左)、3位は2023年チャンピオンのマッテア・カサデイ選手(右)
レース1で優勝したのはスピネッリ選手(中央)。2位はエクトル・ガルソ選手(左)、3位は2023年チャンピオンのマッテア・カサデイ選手(右)

 そしてレース2は、ルーキーが躍動しました。オスカル・グティエレス選手です。グティエレス選手は2023年に代役で2戦、MotoEを戦った経験があります。とはいえ、ポルトガル大会の上位がほとんどMotoE経験者であるように、MotoEはレースウイークの走行時間が短く、順応する時間が多くはないのです。グティエレス選手のパフォーマンスには注目すべきでしょう。

レース2はカサデイ選手(中央)が優勝を飾った。2位はレース1と同じくガルソ選手(左)、そしてルーキーのグティエレス選手(右)が3位を獲得
レース2はカサデイ選手(中央)が優勝を飾った。2位はレース1と同じくガルソ選手(左)、そしてルーキーのグティエレス選手(右)が3位を獲得

 MotoE第2戦フランス大会は、MotoGP第5戦フランスGPに併催で、5月10日から12日にかけてフランスのル・マン-ブガッティ・サーキットで行なわれます。

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Writer: 伊藤英里

モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。

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