進む高速料金所ETC専用化 NEXCO西日本と本四高速が車載器購入助成 7月22日から

事実上の高速道路「ETC義務化」が進行しています。これまでは割高な通行料金を覚悟すれば現金車でも通行可能でしたが、基本は無人のETC専用料金所で現金は使えません。特別料金が適用される沖縄道でも、2024年4月からその対象がETC車に限定されました。その道路を管轄するNEXCO西日本で、ETC車載器購入助成が始まります。

ETC車載器の搭載は、事実上の“義務化”へ

 2024年7月22日から、NEXCO西日本の関西、中国、四国、九州エリアでETC購入助成のキャンペーンが始まります。2輪と4輪どちらも対象で、バイクの場合は新車に車載器を取り付けた場合でも助成の対象になります(4輪の新車は対象外)。

日本の高速道路で、事実上の「ETC義務化」が進行している。首都高ではすでに35カ所がETC専用入口となっており(2024年4月1日現在)、ETC車以外での利用はより困難な状況とされている
日本の高速道路で、事実上の「ETC義務化」が進行している。首都高ではすでに35カ所がETC専用入口となっており(2024年4月1日現在)、ETC車以外での利用はより困難な状況とされている

 助成金額は2輪も4輪も同額の最大1万円。7月22日以降にキャンペーン取扱店で車載器購入、セットアップ、取り付けまでを完了することが条件です。このチャンス、活かさない手はありません。

 これまでも同様のキャンペーンは行なわれてきましたが、都市間移動では利用するメリットがあまり感じられないバイクでは、車載器を取り付けてもコストに見合う割引が得られないという理由で見送ってきたライダーも多かったことでしょう。

 しかし、料金所の「ETC専用化」が進む中で、NEXCO西日本はキャンペーンを展開する目的を「キャッシュレス化、タッチレス化」だと説明します。

 通行料金は、現金車とETC車が共存し、ETC車載器普及のためにETC車に特別な割引を適用することで利用車を拡大してきました。

 その後の利用率の上昇で、現金車の料金をかなり割高に誘導し、ETC車でなければバカバカしくて利用できない状況を作りました。

 そして現状は「ETC義務化」と言える最終段階にあり、現金収受を廃止したETC専用料金所を段階的に増やす途上にあります。高速道路によって違いはありますが、数年以内に現金車は通行できなくなります。

 車載器を取り付けるメリットは、コストに見合うかではなく、高速道路を通行できるか否かに絞られているのです。

バイク定率割引の対象にもならなかった沖縄道、特別料金がETC限定に

 この状況は年々、厳しさを増しています。例えば、沖縄道は総延長57.3kmで1999年から35.5%の沖縄特別割が全車種で適用されていました。ところが、2024年3月でその期限が切れて、現金車は通常料金に戻りました。沖縄緊急経済対策のひとつで、自動車での移動に頼っている沖縄の事情に配慮したものでしたが、ETC車専用に絞り込まれたのです。

日本の高速道路で、事実上の「ETC義務化」が進行している
日本の高速道路で、事実上の「ETC義務化」が進行している

 ちなみに、本土ではバイクのETC車を対象とした定率割引が2年目を迎えました。ただし、この割引は適用対象の最短距離が80kmです。沖縄道では短すぎて割引対象になりません。こうした有料道路でも、やはりETC義務化の流れは止まらないのです。

 バイクのETC化は、4輪と比較すると割高なうえに搭載スペースの余裕がなく、取り付けに苦労する車種も少なくありません。そのため車載器の搭載を迷うバイクユーザーもいますが、移動時間の圧縮や、仲間でツーリングに行く場面も考えられるので、このチャンスに取り付けることがオススメと言えるでしょう。

 NEXCO西日本のキャンペーンは、助成対象台数5万台です。申込期間は9月30日までですが、助成購入台数に達した時点で終了します。

 今回、発表があったのはNEXCO西日本ですが、今年度中には、他の高速道路会社でも実施が予定されています。今後の情報に注目です。

【画像】ETC2.0車載器が標準装備のバイクもある?(8枚)

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Writer: 中島みなみ

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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