元ダンプ仕様の水没サンバー 下回りを覗くと…… トランポもリフレッシュしよう!! Vol.3
軽ワゴンのサンバーディアスで「軽トランポ生活」を楽しんでいましたが、軽ワンボックスでは、大型モデルの積載が大変なので、追加で「軽トラ」を導入しました。しかし「訳あり車」なので、そのリフレッシュやメンテナンスを先行しないといけません……。
水害時のドロ汚れを徹底除去
軽トラトランポとして使い始めたサンバーですが、室内の汚れ、特に、ダッシュボードの下や内側の汚れがまだ気になっています。水害時のドロ汚れによる後遺症が出ると、多くのユーザーは継続所有を諦めてしまうことが多いです。

バイク仲間が営む板金屋さんへ、軽トラサンバーTT2(TTシリーズの4駆仕様の型式はTT2で、2駆仕様の型式はTT1です)を持ち込ませていただき、作業場前の駐車場で、ダッシュボードの取り外し洗浄を行うことで、当初と比べれば、相当にキレイになったと思います。
ラジオやメーターなど、ダッシュボードに取り付けてある電気系部品はできる限り取り外し、ダッシュボード本体を固定するボルトをすべて抜き取り持ち上げました。
しかし、10cmも持ち上がらないうちに引っ張られる感覚が手に伝わり、まだ切り離していない部分があることに気が付きました。車体各所に取り廻される、メインハーネスとダッシュボードに接続されるサブハーネスのコネクターカプラーが引っ張りの原因でした。大人が狭いキャビンの床に寝転んでも、指先が機敏に届くような箇所ではないのと、想像していたようにダッシュボード下がドロで汚れていたので(乾燥していますが)、思い通りに作業が進みませんでした。
ぼくの硬い身体では、どうにもならなかったところを、バイク仲間が寝転がって潜り込み、何とかカプラ―の切り離しに成功!! 既報の通り、ダッシュボードの下や内側を洗浄し、雑巾で拭き取ることもできました。
元ダンプ仕様ゆへの弊害?
そんなこんなで、キャビン内部の洗浄清掃を行いつつ、ボディをジャッキアップして床下の足周り部品もスチーム洗浄しました。そんな際に、運転席下のジャッキアップポイントが無いことに気が付きました。このモデルは、そもそもダンプとしてこの世に生まれた特装車です。本来なら、ジャッキポイント部分にダンプ用油圧機器のコントローラーが取り付けてあったようです。

その部品の移設と共にジャッキポイントも移動してしまったようです。床下洗浄作業を行ったことで、そんな部品の有無を発見できました。後々のジャッキアップ作業時に困ってしまうので、左側に残ったジャッキポイント形状を見習って、鉄鋼アングル材を使ってジャッキポイントを自作しました。ボルトオンで取り付けられるようにしましたが、フレームにジャッキアップポイントを押し付けながら固定する形状にしたので、何の不具合も無くボディを持ち上げることができます。

また、床下を覗き込んだ時に、リヤ側エンジンマウントのクロスメンバーが凹んでいて、しかも曲がっていることに気が付きました。過酷なダンプユースで、縁石にクロスメンバーを強打した履歴だと思われます。こんな部品は、修理するよりもネットオークションでポチッと購入して交換するのが手っ取り早く、作業も簡単でした。周辺の部品にダメージが及んでいなかったのは、不幸中の幸いといえました。

そして、トランポとして実用し始めてから、前後サスペンションが強烈に硬いことに気が付きました。軽トラサンバーを所有したことがありませんでしたので、「こんなもんなの!?」と考えていた矢先に、軽トラサンバーを所有するバイク仲間の車両に乗って確信しました。
水没サンバーの前後サスペンションは、強烈に硬い!! 間違い無く硬すぎます。実は、重い装備を生まれながらに積載した「ダンプ特装車」だった前身に、その理由がありました。
通常=平荷台の軽トラサンバー用前後サスペンションの中古品を購入し、ダンプ用足周り部品と交換しました。購入した普通の軽トラ用部品と比較すると、前後ともにスプリングの線径が異なり、リヤに至っては、自由長までもが異なる強化スプリング仕様でした。

これらの部品を一般の軽トラサンバーと同じ仕様に変更することで、ようやく使い勝手と乗り心地が良くなりました。とはいえ、快適な軽トラトランポ作りに向けた作業や改造などなどは、まだまだ続きます……。
Writer: たぐちかつみ
フリーランスライター。バイクも作る国内自動車メーカーの生産技術開発部門を経てから大人向けのバイク専門誌「クラブマン」誌へ合流。同誌のメンテナンスコーナーが縁で、1995年春には「モト・メンテナンス」誌を創刊し編集長を務めた。同誌休刊後の2019年秋からは、内外出版社にて「モトメカニック」誌を創刊。現在も同誌編集長を務めている。








