不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア! いよいよエンジンを始動します【vol.14】

老舗内燃機屋「井上ボーリング」で、年間700台ものヘッド再生を行うベテランヘッド技師が、不動車となったホンダ「ベンリイC92」の再生とモディファイを行う連載。第14回目は、ヘッドライト以外は12V対応が完了していない電装品を改修したうえで、エンジンの始動確認を行います。

残るは電装の12V化

 ジェネレーターコイルの繋ぎ変えとヘッドライトのLED化を行ったベンリイC92ですが、電球類やホーン、バッテリー等は6Vのままなので、12Vの物に交換しなければなりません。

 まずはバッテリーですが、6Vといえどもセル付きなだけあって容量も12アンペアという立派な物が装備されているベンリイC92。

 外観も縦116㎜×横156㎜と原付とは思えない大きさですが、右のサイドカバー内に収まるように厚みは57㎜と、かなりスリムなサイズとなっています。

 12Vセル付きのスーパーカブ用バッテリー等は容量的には問題なくても、開口部が小さいプレスフレーム内に収めることができず、他に移動できそうな場所もありません。

 逆にあまりにも小さすぎる物や端子の形が違う物では、スペーサーやハーネス加工が必要になります。

 出来るだけ見た目は無加工風な納まりにしたいので、寸法的に似た12Vバッテリーを探した結果、YT7B-BSというサイズが見つかりました。

 容量は6.5Aと充分で、サイズは縦93㎜、横150㎜とひとまわり小さい仕様。厚みは66㎜と若干厚くなりますが、ブリーザーホース取り付け部の突起部分が無い為、サイドカバー内に収められそうです。

 早速購入して、寸法変化に対応するべく取り付けステーを曲げ加工して、取り付けました。

バッテリーサイズの変化に対応して取り付け金具を曲げ加工
バッテリーサイズの変化に対応して取り付け金具を曲げ加工

 ウインカー、テールランプ、メーター照明等の電球類については純正ソケットのまま12VのLEDバルブが手に入るので問題ありませんが、ホーンに関しては純正の外観や音質が共に素晴らしいため、近代の単純構造な物にはしたくはありません。

 調べた結果、ホンダ「ドリーム CB72 スーパースポーツ」のホーンが、ベンリイC92の物と同じ外観のまま12Vになっている事が解り、ヤフオクにて購入しましたが、残念ながら外観の劣化が激しかった為、ベンリイC92とニコイチで組み直しを行う事で、無事に再生できました。

残念な外観のホンダ「ドリーム CB72 スーパースポーツ」純正12Vホーンはホンダ「ベンリイ C92」純正6Vホーンとのニコイチで再生
残念な外観のホンダ「ドリーム CB72 スーパースポーツ」純正12Vホーンはホンダ「ベンリイ C92」純正6Vホーンとのニコイチで再生

 電球とヒューズを12Vに交換し電装の変更は全て完了し、メインスイッチをONにするとニュートラルランプが点灯。

 そのままウインカー、ブレーキ、ヘッドライトハイロー、ホーンをチェックするとフロントブレーキでランプがつかない。あれ? そういえばフロントブレーキにスイッチってあったっけ?

 そうなんです、ベンリイC92のブレーキランプはリアブレーキにしかスイッチが無いんです。これは追加しなければ怖くて乗れませんが、取り敢えずここからいよいよエンジン始動確認にかかります。

【画像】不動車となったホンダ「ベンリイC92」をレストアする様子を画像で見る(10枚)

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