言葉の意味がよくわからない!? バイクでよく聞く「マスの集中化」とは?
オンロードスポーツと呼ばれるジャンルのバイクを開発する際にはエンジンの性能、ブレーキの性能などのほか、「マスの集中化」が意識されているといいます。では、「マスの集中化」とは、どのような考え方なのでしょうか。
知られてないけど重要!?バイクにおける「マスの集中化」とは
多くの人が知っているように、バイクの楽しみ方はいくつもあります。キャンプツーリングに出かける人や、日常の買い物、通勤でバイクを使う人、山道の走破を楽しむ人などを見ればわかる通り、さまざまな人がさまざまな形でバイクを楽しんでいます。
そんな人たちの中でもサーキットやオフロードコースにおいてスポーツ走行することを楽しんでいる人は、バイクの性能を重要視しています。

バイクの性能を語る際には、最高出力、装備重量、ブレーキ性能などが頻繁に話題に上がりますが、そのような性能と同じくらい重要なのが旋回性能です。
その旋回性能を向上させる際にメーカーが考慮しなければならないのが「マスの集中化」です。
では、「マス」というのは何を指し、「集中化」とはどのようなことなのでしょうか。
ここでいう「マス」というのは、重量物のことであり、エンジンやミッション、サスペンションなどの重い部品のことを指します。
「集中化」というのは文字通り、ギュッと一箇所に集めること。つまり、マスの集中化というのは、重量のあるパーツをバイクの重心付近になるべく集めるようにし、それ以外の部分はなるべく軽くするという工夫のことです。

例えば、ヤマハ「MT-09」やホンダ「CB650R」のデザインを見てみると、マフラーが通常のバイクより前方に配置され、かなりエンジンやミッションと近くなっていることがわかります。
また、マスの集中化はバイク以外にも見られ、F1に使用されるフォーミュラカーや、市販の自動車などの開発の際にも意識されます。
例えば、スポーツカーの中にはホンダ「NSX」のように、前でも後ろでもなく車体の中央にエンジンを配置したものもあります。例えば後輪駆動のものはミッドシップ・リアドライブの頭文字をとってMRと呼ばれています。
ミッドシップのメリットは重量物であるエンジン、ミッションを車体の中央、つまり重心付近に配置できることです。室内空間の狭さや整備のしにくさなどが理由で、市販車で採用されることは珍しいものの、マスの集中化を重視する場合は非常に理にかなったレイアウトです。
冒頭で示したように、マスの集中化によって得られるメリットは、運動性能の向上です。そのため高性能なバイクを設計する場合には、整備性などは多少犠牲にしてでも、マスの集中化が重要視される傾向があります。

運動性能の向上というのは、具体的に言えばコーナリングの際に鋭く曲がれるようになることです。重量物が車体の中心にまとまっていると、バイクに余計な力が働きにくく、ヒラヒラと曲がりやすくなります。
このようなマスの集中化の効果をイメージする際、分かりやすいのが登山の際に背負うリュックのパッキング方法です。
登山の際、水筒などの重たいものは背中側に入れ、軽いものは外側に入れるとよいとされています。重たい荷物を重心である自分側に近づけるよう工夫しており、これもある種の「マスの集中化」であるということができます。
登山においてこのようなパッキングをするのは、重心から遠いところに重たいものがあると、それに振り回されてしまいバランスがとりにくくなったり、疲れやすくなったりしてしまうからです。
このように考えると、バイクにおいてマスの集中化が運動性能の向上に役立っているということがイメージしやすいでしょう。
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マスの集中化は、バイクの運動性能を向上させる上で必ず考慮する必要がある、非常に重要な要素です。一般ユーザーが意識する機会はおそらく多くないものの、現在販売されているバイクのデザインの裏にはこのような考えがあると考えると、デザインを見る目も変わってくるかもしれません。









