アイスコーヒーは水分補給になるの⁉︎ 利尿作用とのバランスがポイントに!! デイドリップ通信VOL.30

バイク乗りのコーヒー店主、黒田悟志さんによる連載コラム。今回は水分補給のためにアイスコーヒーを飲んでも、カフェインの利尿作用で脱水症状にはならないのか? という疑問についてのお話です。

一日3〜4杯程度が目安

 こんにちは、Day Drip Coffeeのクロダです。都内で小さなコーヒー屋をやっている、バイク好きの店主です。このコラムは「バイクとコーヒー」をテーマに、二つの世界を行き来して感じる様々なトピックをお届けしています。

 今回のテーマは『コーヒーと水分補給』についてです。こう毎日暑いと、僕の店でもアイスコーヒーの注文が大半を占めるようになります。でもコーヒーに含まれるカフェインには利尿作用がありますよね。

 そのせいか「水分補給のつもりでコーヒーを飲んでも、返って脱水症状に繋がるのでは??」なんて疑問も聞かれました。実際のところどうなのか、その辺りについて触れてみたいと思います。

国内にはカフェイン摂取量に関するガイドラインは見当たりませんが、カナダ保健省は成人一日あたり400mgまでと公表しています
国内にはカフェイン摂取量に関するガイドラインは見当たりませんが、カナダ保健省は成人一日あたり400mgまでと公表しています

 今夏は「経験したことのない危険な暑さ」という言葉を何度も聞きます。ちょうどこれを書いている今、たまたまつけていたTVで「国内最高気温の記録が更新された」とアナウンサーが報じていました。もし日中にバイクを走らせるとしたら、熱中症予防のための対策(冷却と水分補給)はシビアに考える必要があります。休憩のために立ち寄ったコンビニや道の駅、サービスエリアなどで、アイスコーヒーを飲む機会も多いのではないでしょうか。

 コーヒーはさまざまな香味や抽出成分により、頭脳だけでなく身体そのものもシャキッと覚醒させてくれたり、はたまた逆に心身をリラックスさせる鎮静効果もあるという、なんとも不思議な飲み物です。特にライダーにとっては、眠気を覚まし集中力を高める(覚醒作用)、疲労感を和らげ、運動パフォーマンスを向上させる(疲労感軽減)といった効果が、安全なライディングに大きく寄与すると思います。

 その主役となるのがご存知「カフェイン」です。カフェインはコーヒーの他に、緑茶や紅茶、ウーロン茶など茶葉系の飲み物、チョコレートなどのカカオ系、コーラなど清涼飲料水にも含まれます。カフェイン含有率で見ると、エナジードリンクと呼ばれる一部の清涼飲料水を除いて、コーヒーが一番高い含有率です。カフェインには先ほど述べた効果以外にも様々な効果がありますが、その一つに利尿作用の促進があります。

 そこで問題となるのが、せっかく取った水分が利尿作用によって排出されてしまい、返って脱水症状を招くのではないか? という心配です。結論から言うと、健康な成人が一日あたりに飲んで良いコーヒーの量はおよそ3〜4杯程度と言われており、その範囲内なら脱水症状を引き起こすほどの影響は無く、また普段からコーヒーを飲んでいる人はカフェイン耐性が出来、水分バランスへの影響も少なくなるようです。

 ただし、カフェインが人体に及ぼす影響は個人差がとても大きく、そのためなのか国内にはカフェイン摂取量に関するガイドラインは見当たりません。3〜4杯程度までというのは、カナダ保健省が公表している数値(成人一日あたり400mgまで)を逆算したものです。WHOや英国、アメリカなど一部の国では妊婦に対するカフェイン摂取量の注意勧告が中心で、一般成人に向けてだとカナダの数値と基本的に同じでした。

 そんな訳で、極端な量を飲んだりしない限り、利尿作用による脱水症状を気にすることなく、水分摂取になると言うことが分かります。だからこの季節に給水としてアイスコーヒーを飲むことは「アリ」ですし、多くのライダーにとってはカフェインのプラスの影響と相まって、良い効果をもたらすと考えられます。

筆者(黒田悟志)の愛車、ヤマハ「XSR155」。外気温が高い際のライディング時は、水分だけでなくミネラルを取ることも大事なため、アイスコーヒーとスポーツドリンクを交互に飲むなど対策するのがベターでしょう
筆者(黒田悟志)の愛車、ヤマハ「XSR155」。外気温が高い際のライディング時は、水分だけでなくミネラルを取ることも大事なため、アイスコーヒーとスポーツドリンクを交互に飲むなど対策するのがベターでしょう

 その際ひとつ注意したいのは、水分だけでなくミネラルを取ることでしょう。極端な高温環境下での脱水リスクに対しては、水分の摂取だけだと不十分で、電解質の入った飲料水も加えることが重要です。そこでアイスコーヒーとスポーツドリンクを交互に飲むようにすると良いかもしれません。コーヒーを飲む時に水も一緒に飲むと、カフェインの利尿作用は軽減されると言う話もあります。とはいえ一口ずつ交互にという意味ではなく、休憩のたびに飲むものを交代する程度で十分だと思います。

 人の身体は55〜60%が水分で出来ていて、そのバランスは極めて良く出来た仕組みによって維持されています。それはとても繊細なバランスで、僅か1%が失われただけで喉の渇きを感じ、2%でめまいや吐き気、食欲減退などが現れ始めます。1%喪失=喉の渇きの時点で、すでに脱水状態は始まっています。猛暑の中、運転に気を配るのはもちろんですが、自身の身体の状態にも細心の注意を払いながら、夏のバイクライフを楽しみましょう!

【画像】アイスコーヒーは水分補給になる? 上手な水分補給の方法とは?(6枚)

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Writer: 黒田悟志

世田谷の自家焙煎カフェDay Drip Coffee店主。自転車ロードバイクに20年ほど乗ってきたが、2年前オートバイに目覚めて自動二輪免許取得。両足2気筒から4スト単気筒へ。昨年はSSTRにも初参加しバイクライフを堪能中。

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