「これなんだよなあ」と、出汁に癒される。キャセイパシフィック航空の「機内食」
2025年シーズンのMotoGP終盤戦、第21戦ポルトガルGPと最終戦バレンシアGPの取材を終えた筆者(伊藤英里)は、スペインのバレンシアから帰国の途に着きました。そのフライトで楽しんだ機内食をご紹介します。
往路と復路で味わう「コンジー」に癒される
2025年シーズンのMotoGP最終戦バレンシアGPの取材を終え、その2日後に行われたバレンシア公式テストを取材し、現地での仕事を終えた筆者(伊藤英里)には、スペインでやり残したことがあることに気が付きました。スペインから日本に帰国するフライト当日のことです。
そう、今回の滞在期間中、ハモン(スペインの生ハム)のバゲットサンドを食べていなかったのです。
数年前に初めて食べて以来、筆者はすっかりスペインのハモンの虜になりました。ワインとともにいただくハモンも美味しいのでしょうが、仕事が詰まっていることが多いため、スペインではまだその食べ方をしたことがありません。いつかゆっくりと時間を設けて楽しみたいものです。

その代わりというわけではありませんが、個人的に大好きなのが、ハモンのバゲットサンドです。ハモンがバゲットに挟まれているだけの、至ってシンプルなサンドウィッチです。野菜やソースもありません。けれど、これが抜群に美味しいのです。
ハモンのバゲットサンドを食べていないと気付いた筆者は、早朝のバレンシア空港で旅程を確認しました。バレンシアからは、6時の便でマドリードへ移動です。マドリードでの滞在時間は……約4時間。
「いける!」
かくして筆者は、空港のカフェで愛しきハモンのバゲットサンドにありつくことができたのでした。ちなみに、お値段はバゲットサンドとグリーンティーで13ユーロ(約2400円)でした。円安と空港価格のダブルパンチでしたが、スペインでしか食べられないものなので、割り切るしかありません。
気持ちも胃袋も満たされて、マドリードから香港行きの便に搭乗しました。今回は往路、復路ともに、初めてキャセイパシフィック航空を利用しました。往路で雰囲気をつかんでいたのですが、キャセイパシフィック航空の機内食は、好きな部類に入ります。
香港行きのフライトの1回目の機内食は、ビーフを選びました。もうひとつはチキンでした。「ビーフ」は牛肉の煮込みのマシュルームソースとマッシュポテト、ゆで野菜がメインです。
牛肉はしっかりと煮込まれているし、ソースもマッシュポテトとよく合います。マッシュポテトの味付けがシンプルだったのは、ソースと合わせることを考えてなのかもしれません。以前、やはり機内食で食べたマッシュポテトが絶品だったので、個人的には少し残念でしたが、ソースが美味しかったので帳消しです。
そして、こっそりうれしかったのが、デザートのハーゲンダッツです。しかも、大好きなクッキー&クリームではありませんか。
筆者は甘いものがとても苦手なので、機内食のデザートと相性が悪いことが多いです。ケーキだろうとムースだろうと、とんでもなく甘いからです。けれどアイスは例外で、好きな部類に入ります。しかも、めったに食べられないハーゲンダッツ! すっかりうきうきしてしまいました。

じつは往路の、つまり日本からポルトガルに向かう(バレンシアGPの前に、ポルトガルGPを取材したのです)キャセイパシフィック航空の機内食でも、ハーゲンダッツがデザートでした。ただ、このときはあまりにも機内が寒く、堪能するどころではなかったのです。復路の機内はちょうどよい気温で、しっかりと味わうことができました。
1回目の機内食から8時間ほど経って、香港に着陸する2時間前を切ったあたりで2回目の機内食です。時間的に、こちらは朝食仕様の機内食でした。
選択肢はオムレツとコンジー。筆者は迷うことなく「コンジー」を選びました。というのも、往路でもコンジーが提供され、これがとっても美味しかったからです。
迷うことなくコンジーを選ぶ筆者に興味を引かれたのか、お隣の席の外国人も、「オムレツ」を選んでいたのに「コンジー」に変更していました。そうです、コンジーは美味しいんですよ!
これまで「コンジー」がどういうものか知らなかったのですが、帰国してから調べたところ、様々な定義があるようです。
筆者が機内で食べたのは、具材の出汁がきいたお粥でした。エビのコンジーだったので、エビの出汁がよく出ていて、本当に美味しかったです。
ヨーロッパに長く滞在していると、とてつもなく出汁が恋しくなります。イタリアのパスタやピザ、スペインのハモン、ポルトガルの海鮮料理はどれも美味しいのですが、素朴な出汁を味わうことはできません。
「これなんだよなあ……」
コンジーを食べながら、ニマニマしてしまった筆者でした。
帰国後はいつも胃が重いのですが、コンジーのおかげか、今回はまったく元気でした。スペインのハモン同様に、コンジーにもはまってしまいそうです。
まずは、日本でコンジーが食べられるお店を探してみようと思います。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。







