意外と知らない!? じつは小学校の理科で説明できる自転車のブレーキの仕組み
自転車のスムーズな運転に欠かせない「ブレーキ」は、じつはシンプルな構造を組み合わせて機能している優れものです。鍵となるのは「てこ」の働きです。
1点でも不具合があれば正しく機能しない
自転車が安全に走るために必要な「ブレーキ」は、日ごろのメンテナンス(不具合チェックなど)が欠かせない最重要部品のひとつです。
しかしそのブレーキが、どのような仕組みで機能しているのか考えてみると、意外と説明できないかもしれません。じつは小学生でも説明できる簡単な原理を利用しているのです。
ブレーキの機能で鍵となるのは「てこ」の応用です。小学校6年生の理科で習う「てこ」は、日常のさまざまな場面で使われています。

「てこ」とは、板や棒を使って、物を動かしたり持ち上げたりする仕組みのことで、「てこ」の原理を使えば少ない力で重い物を持ち上げることや、より大きな力を伝えることができます。
たとえば、ハサミや栓抜き、ピンセット、ホッチキスなどのほか、ドアノブやシーソーといったモノにも「てこ」の原理が利用されています。
その原理は「支点(回転の中心)」、「力点(力を加える点)」、「作用点(力が伝わる点)」と呼ばれる3つの点の位置を利用しており、支点を中心とした回転の力(モーメント)が左右でつり合うことで、力をうまく伝えることができます。
たとえばハサミの場合、持ち手と刃の重なった部分が「支点」、持ち手が「力点」、実際に紙を切る刃の先が「作用点」となり、力点である持ち手にほんの少しの力を加えることで、紙を切ることができます。
栓抜きの場合は、ボトルの栓と栓抜きが当たる先端部分が「支点」、持ち手が「力点」、栓をぐにゃりと曲げて外す部分が「作用点」となります。
そして「てこ」は2つ組み合わせることで、より複雑な動きも可能になります。たとえば爪切りは、くぎ抜きとトングが合体したような形になっており、それぞれの支点、力点、作用点が組み合わさった作りになっています。
以上を踏まえて、自転車のブレーキを見てみましょう。じつはブレーキも2種類の「てこ」の合わせ技で成り立っています。
まずはグッと力を入れるブレーキレバーが「力点」になります。ブレーキレバーの根元、ハンドルと重なる部分が「支点」で、車輪へ伸びるブレーキワイヤーが「作用点」となります。
そのワイヤーの先に、前輪の場合は車輪を挟んで押さえるブレーキシューを装着したアームと呼ばれる部品があり、そのアームの中心部分が「支点」になります。
ここでは先の「作用点」だったブレーキワイヤーが「力点」に変わり、ワイヤーから伝わった力で車輪(リム)を挟み込んで回転を止める仕組みとなり、リムに押し付けられるブレーキシューが「作用点」となります。
一方の後輪では、一般的なバンドブレーキやドラムブレーキなどはカバーに覆われているため中を見ることはできませんが、その中も「てこ」の原理を利用した仕組みになっています。
このように、ブレーキレバーに加えた力が伝わってブレーキが機能する仕組みになっているため、どこか1点でも不具合があると正しく働きません。
じつはシンプルな原理を使ったブレーキの仕組みを理解したところで、日ごろから安全に走行できる状態かどうか、マメに確認することをオススメします。








