2025年の大阪府 バイク乗車中の死者は12人増!? 交通事故者数は統計史上最少なのにナゼ!?
2025年の1年間の交通事故死者の概況が出ています。大阪府内の事故死者数は、統計史上最少を記録しました。しかし、バイク乗車中の死亡者は大幅に増加。歩行中の被害者よりも多くなっています。交通事故死者数の内容が様変わりしつつあります。
バイク乗車中の死亡事故、クルマ・自転車・歩行中よりも悪い
2025年中の交通死亡事故の概況が、各警察から公表されています。
大阪府警察本部の分析によると、大阪府内で起きた2025年1年間の交通事故(人身)は2万5008件で前年より228件増えました。
しかし、交通事故による死者は120人で前年より7人減り、交通事故統計を取り始めた1948年以降、最少を記録しました。
近年、車両への先進安全技術の搭載が増えたことなどで、交通事故死者数は減少傾向にあります。
ところが、そんな中で見逃せないのが、バイク乗車中の事故です。
どういう状態で交通事故に遭遇したかを示すのが「状態別」の分類です。120人の内訳は以下です。
・四輪車乗車中 12人(10.0%)-8人
・二輪車乗車中 42人(35.0%)+12人
・自転車乗車中 25人(20.8%)-9人
・歩行中 41人(34.2%)±0人
歩車分離の整備が遅れている日本では、歩行者が交差点などで被害に遭うことが多いとされています。また、最近では自転車の運転者の交通ルールが問題になることも多くなっていました。しかし、大阪府内の死亡事故を見ると、何よりバイク乗車中の被害が多いのです。

過去、大阪府警では「二輪車乗車中死者数の約3分の1が単独事故、約4分の1が右折時事故」(2019年8月)と分析しています。対車両事故でしか起きない歩行中の交通事故は、歩行者の自己防衛だけでは防ぎ切れない状況がありますが、バイクの単独事故は、運転者の注意ひとつで防ぐことが可能です。
さらに、別の分析では「二輪車(バイク)死者のうち約4割が通勤中、約6割が免許取得10年以上」(2021年8月)と、警鐘を鳴らします。
また、別の分析では「時間帯は8時から10時、事故類型別では右折直進、車両単独(工作物衝突)が多発」(2022年1月)と、深堀りします。
多くのライダーは、事故は初心運転者に多いと考えがちです。しかし、大阪府の分析ではむしろ運転に慣れたライダーが、先を急ぎながら事故を起こしてしまうことを想像させます。
「バイク乗車中の死亡事故の多くは、250cc以下の死者数が全体の約8割」(前同)というのも、大阪府のバイク死亡事故の特徴です。
バイク事故の影響もあってか、大阪府内では死亡事故の多くは昼間に起きています。
・昼間 67人(55.8%)
・夜間 53人(44.2%)
バイクの死亡事故は、運転者自身の注意で防ぐことができる。これは大阪府に限ったことではないかもしれません。
Writer: 中島みなみ
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。




