【実践メンテ】“ゴム部品復活ケミカル” その実力や如何に!? カチカチに硬化したキャブ用インレットパイプは柔らかくなるのか!?

旧車好き、ビンテージバイク好きに限らず、ゴム系やビニール系部品の「硬化」には、苦労したユーザーも多いのではないでしょうか。そんなゴム系、ビニール系部品の「復活ケミカル」を試してみました。

取り外すだけでも苦労するインレットパイプ

 カチカチに硬化したバイクのゴム系部品を、ヘアードライヤーで温めたり、バケツに入れたお湯に浸すなど、柔らかくしてから取り付け復元した経験のあるユーザーも数多くいることでしょう。

 硬化してしまったゴム系やビニール系部品を「軟化」(=柔らかく)させるためのケミカルとして、旧車ファンのあいだで話題となっている商品が「ラバゲイン」です。以前、カワサキ「KSR80」のキャブメンテナンス時にバイク仲間が利用していました。

カワサキ「KSR80」のキャブ不調が原因で、アイドリングが不安定になりました。キャブ本体を取り外すために、ガソリンタンクとエアーシュラウドを取り外しますが……
カワサキ「KSR80」のキャブ不調が原因で、アイドリングが不安定になりました。キャブ本体を取り外すために、ガソリンタンクとエアーシュラウドを取り外しますが……

 アイドリング不調=すぐにエンストしてしまう=スロー系が詰まったのかも知れない? と考え、キャブを分解清掃したそうです。

 ガソリンタンクとエアーシュラウドを取り外すと、キャブレターに直接アクセスできます。キャブを固定するインシュレーターバンドとエアーインレットバンドを緩めることで、キャブ本体は取り外し可能になります。

 ところが、このキャブの取り外し作業がなかなか大変なようでした。インシュレーターラバーもエアーインレットパイプも、経年変化でカチカチに硬化していて、キャブの抜き取りが想像以上に大変だったようです。

 チカラ技でグイッとすると、何とか抜き取れましたが、キャブ本体の前後にあるゴム系、ビニール系部品がカチカチに硬く、大袈裟な表現だと「石のようにも感じられる」ほどでした。

 ここまでカチカチだと、復元するのが「大変だなぁ……」と誰もが感じてしまいます。そんなときに思い出したのが、話題のケミカル「ラバゲイン」でした。

「あのケミカル、どうなんですかね~?」と尋ねられたので、ぼく(筆者:たぐちかつみ)は「面白そうだから使ってみて。ついでにインプレ聞かせて!!」と返答しました。

 写真がまさにその作業実践と手順のリポートになります。商品パッケージにはとくに詳細説明などはありませんでしたが、個人の責任において、自分なりに考えたアイデアを作業実践に盛り込んだそうです。

浸透性を高めるためにビニール袋を利用

 パッケージの説明を参考に、ピニール袋を使って部品への浸透性を高めながら作業を進めます。

 作業終了後、1週間ほど経過したときに、復元したエアーインレットパイプを指先でグイッと押すと、以前のようにカチカチではなく柔軟性を感じられたそうです。

処理直後のフニャフニャ感とは異なり、ある程度コシがある新品部品のように復活しました。へんなクセがつかないように差し込んでいた缶コービーボトルがエアークリーナーボックスの接続部分よりやや太かったことで、組み立て復元作業が楽になり、フィット感も良くなりました
処理直後のフニャフニャ感とは異なり、ある程度コシがある新品部品のように復活しました。へんなクセがつかないように差し込んでいた缶コービーボトルがエアークリーナーボックスの接続部分よりやや太かったことで、組み立て復元作業が楽になり、フィット感も良くなりました

 処理当初は、あまりにも柔らかく仕上がったのでヘンなクセが付かないように、エアークリーナーケース側の接続部には缶コーヒーを差し込み(ネジキャップ付きの缶コーヒーの底が具合良かった)、形状変化しないようにしたそうです。

 また、処理直後ではなく、一晩置いてから車体へ復元したそうです。

 翌朝、部品を手に取ると、作業完了直後と比べて柔らかさにコシが生まれたというか、処理直後のやわらかさとは違った印象になりました。

 また、缶コーヒーがエアークリーナーケースの接続部よりも僅かに大きかったので、エアーボックスへ復元する際も作業性が良く、スムーズに行えたそうです。

 エアーインレットパイプの処理後には、ラバーインシュレーターマニホールドでも試したそうです。インマニはインレットパイプと比べて肉厚があり、そもそもやわらかい部品ではありません。

 それでも、処理後は明らかに弾力性が増して、キャブレターの復元作業が楽になったそうです。

 結論として、このケミカルはかなり「使える!!」ようなので、困った時には自分も利用してみたいと思います。

【画像】効果絶大!? カチコチをフニャフニャにする“ゴム部品復活ケミカル”の作業工程を画像で見る(10枚)

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Writer: たぐちかつみ

フリーランスライター。バイクも作る国内自動車メーカーの生産技術開発部門を経てから大人向けのバイク専門誌「クラブマン」誌へ合流。同誌のメンテナンスコーナーが縁で、1995年春には「モト・メンテナンス」誌を創刊し編集長を務めた。同誌休刊後の2019年秋からは、内外出版社にて「モトメカニック」誌を創刊。現在も同誌編集長を務めている。

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